2011年 梅雨の晴れ間の中部山岳温泉旅行

一泊二日で温泉に行って来ました。くたびれたけど面白かった。一泊二日だとゆっくり感よりくたびれ感の方が強いねぇ。



今回の旅のハイライト

もうね。どう考えてもここです。いきなりハイライトでした。
平日の朝、松戸から首都高4号線にどう乗るか?
めっちゃ迷いましたね。
中央環状線西側ができて、これで中央道東名にも行きやすくなったと思った時期が私にもありました。
しかし、現状を見るといつみても赤い。実際に混雑しているときに走ったことがないので、動く渋滞なのか止まる渋滞なのか知らないのですが……。あの勾配で渋滞をするとマニュアルトランスミッション車ではちとつらい。
なので、今回は四つ木から箱崎経由で行こうとしたのですが、その前に国道6号線がやられました。いきなり抜け道発動……。かかる時間は変わらないけどストレスが若干軽減されるからね。
首都高6号線も当然両国箱崎で混んでいますが、動く渋滞なのでさほど苦にはなりません。そんなこんなで都心を抜けて、首都高4号線に入ってからは快調なドライブでした。


急ぐ旅でもないので休み休み移動。諏訪湖SAで飯を食って塩尻で下りました。
移動中、ふと、ある地域に行こうと思い立ったからです。

木曽路

木曽路はすべて山の中である

島崎藤村『夜明け前』、冒頭の一節です。
冒頭の一節であると言うことは私でも知っています。逆に言うとそれしか知りません……。
読書感想文サイトをやっていますが、こういう、有名で誰もが読んでいる(ことになっている)本ってあんまり読んでないんですよねぇ。この本も冒頭しかしりません。
それはともかくとしても、「木曽路」と言って思い浮かぶのはこの一節としゃぶしゃぶと林業、それに付随する森林鉄道くらいなんですよね。


国道19号を塩尻から多治見に向けて走ります。すると看板がありました。
「これより木曽路
なるほど、その看板を境に風景が変わります。


しかし、どうも様子がおかしい。

木曽路はすべて山の中である

という空気ではないんですよね。
山はあるけれど比較的穏やかな山容で、かつ、民家が切れないんですよ。ちょっと拍子抜けですね。


私が今回走ったのは塩尻から木曽福島の手前にある、道の駅日義木曽駒高原まででした。Google Mapを見ると、深そうな谷はその下流にあります。
今回走った範囲では、木曽路には山深さよりも歴史の古さを感じました。

木曽から梓川

今回の旅行の直前、上高地で土砂崩れが起こり観光客が足止めされるという災害がありました。正直行けるかどうか不安でした。目的地がそのエリアだったんです。
前日、道路交通情報を見て、宿までの道は問題なく通行できることを確認したのですが、ちょっと不安はありました。
それもあって、素直に松本経由で入るのではなく木曽経由で入ろうと思ったんです。
山道走りを堪能しました。でも、思ったよりは厳しい道ではなかったです。
むしろ、山を下りてからのダム湖沿いのトンネルが厳しいですね。プレッシャーを感じる幅です。

温泉

今回泊まったのは、休暇村乗鞍高原というところでした。名前を書くと言うことはいいところだったからですね。スキー場のすぐそばなので冬がメインなのかもしれません。でも、グリーンシーズンもいいですねぇ。高原だし、3000メートル級の山の懐だし、車だったら近くに観光地いっぱいあるし。
家族旅行でしたが冬は友人とスキーに来てもいいなぁと。でも混んでるんだろうな。
避暑地でしたがさすがに暑かったです。それでも東京近郊にいるよりは全然マシでしょうね。もうちっと涼しいのを期待していたのですが。フリースまで持っていったのにwww
宿で、ちょっとしたクイズをやってたので参加してみました。地名の読みを当てるという趣旨なのですがすげー難しい。難しいというか知らないと答えられない(笑)。それでも、1つだけ考えて当てた質問があって、仕切っていたお嬢さんに「これを当てた人はいないですよ」と褒めてもらいました(笑)。
国語的知識とか地図オタ的知識とかではなく、昔山登りをしていた経験で答えたんですよ。ああいう地名がある以上これはこう読むんだろうなぁと……。
そんなこんなで温泉三昧の夜を過ごしつつ早く寝ました。

安房トンネル

翌朝。イマイチ早く起きれなかった。
飯食って、、、結局出たのは8時過ぎになってしまいました。
なんせ長丁場なんでね。がんばらないと。
前に国道158号線を通ったときは、松本で借りたレンタカー、1500ccのファミリア(MT)でした。んで、まだ安房トンネルできてなかったんですよね。安房峠をがんばって越えました。その時はトンネル工事をしていて20分くらい待たされる片側交互通行でしたねぇ。単に車が多かったからかも。あの辺の片側交互通行って、車が切れるまで一気に流すんですよね。面白いやり方だなぁと当時は思ったけれど、信号を使うやり方とかよりも古くからあるのかもしれないです。
直前の災害で国道158号線にも被害が出ていました。該当箇所を通りましたが、日本の応急災害復旧技術ってすごいんだなぁと思いました。不幸にも最近いかんなくそのスキルが発揮されてしまいましたが……。
初めて通った安房トンネルには特に感想はありません。普通のトンネルです。楽しさでは安房峠にかなうわけもない。所要時間は状況にも寄るけれど下手したら30分くらい違うかも知れません。

平湯から奥飛騨温泉、神岡、飛騨古川、高山

普通なら安房トンネルを抜けたら高山に向かうところなのですが、行ったことがない神岡に行ってみたかったのでそんなルートにしてみました。
道は整備されていて何の不満もありませんでした。どうでもいいのですが途中のコンビニでサンデー買おうとしたらまだ無かった……。
道の脇を流れる川は神通川の上流部の高原川だと思うのですが、相当暴れるみたいですねぇ。梓川とかと同じ雰囲気。砂利の採取をしているところが多かったけど、取っても取っても上流から補充されるんだろうな。
神岡で道の駅に入ったら、カミオカンデのレプリカ?が展示されていました。すげーなぁと。あと、リアルタイムでの測定結果がPCで表示されていたのですが意味がわからない人が見てもわけわからないですね。そういえば、道路案内のPCの方はメモリダンプ吐き出してましたね。もう治っただろうか?
道路から神岡の街を見ましたが、トタン屋根が印象的でした。そして、みっしり家が建て込んでいて、繁栄を物語っていました。
思えば鉱山町をこうやって俯瞰したのは初めてかも知れません。
神岡から国道41号線で高山方面に向かったのですが、ナビの指示で山越えのショートカットをしました。どきどきもんだったけど、メジャーな道みたいで逆に交通量が多かったです。ドキドキ感に伴うわくわく感はぽしゃりました。
飛騨古川側は宮川水系になります、高原川水系に比べると川が穏やかでした。こういうのってホント面白い。やっぱりフィールドワークは大事だわ。

高山から白川郷

高山市街で給油。自宅まで持つかどうかぎりぎりのところです。
高山から白川郷に抜けるのなら、高山清見道路東海北陸自動車道を繋げばいいんですが、あえて国道158号線を通って飛騨清見インターまで向かいました。
高速道路とか高規格のバイパスって、移動速度は速くて安全で快適ではあるんですが、その地域の雰囲気とかが感じられないと俺は思うんです。なのであまり好きではないです。長距離の移動をするならともかく、短距離の移動にはできるかぎり下道を使ってあげたいです。
さすがに山越えは東海北陸自動車道を使いました。高速道路はきらいと言っておきながらも、やっぱり長大トンネルとかには興味があり……。飛騨トンネルは一度走っておきたかった。

白川郷

2度目です。1度目は世界遺産に登録される前でした。朧げな記憶ではありますが、ずいぶん変わったなぁと。
平日だったので余裕で町中に車を停められました。有料ですけどね。500円。町中でない駐車場も有料ですから。まぁしゃーない。
村の中を小一時間散策しました。観光客いっぱいです。国外から来ている人もたくさんいました。これが世界遺産効果か……。にしても、みなさんが集まっているのは本来世界遺産とは違う所だったような気がします(笑)。あそこは古い木造家屋で現在も将来も「生活」が行われているのが指定の理由だったはず。観光案内所でもらった地図を頼りに歩いていると、そういう「生活」を感じる風景がたくさんあって良い感じでした。でもそう言うところにはあんまり人がいないという……。住民の皆様にとってはいい話でしょうけれどね。

白川郷〜有磯海SA

ここからは帰途です。
高速に乗っかって有磯海SAを目指しました。なんだかレストランが良いという話だったので行ってみたかった。
東海北陸自動車道は片側1車線で若干ストレスを感じる道ですが、北陸自動車道は良い道です。景色も良い、山も見えて海も見える。走っていて気持ちが良いです。
有磯海SAでは、別にお薦めメニューを食べるわけではなく、普通の食事をしました。でも、おいしかったですよ。ピークを外して入ったので、ちょうどお店でロールプレイをやってました。レストランって食べ物の味だけじゃなくてサービスも味の評価に出るんだろうなぁと思います。

有磯海SAから親不知

ふと、朝日インターで北陸道を下りてしまいました。
親不知、走ってみたかった。下道で、つまり国道8号線で走ってみたかった。
走って良かったです。あの道は一生忘れられない。移動をすることに賭ける人間の執念みたいな物が感じられます。
もちろん、巨大な土木建築であるトンネルや高架橋にもそれを感じるのですが、そう言う物を作る技術が無くてもなんとかして難所を克服したいみたいな物が感じられるんですよね。

親不知から自宅

親不知の道の駅でターンして高速乗ってしまったので、あとはあまり語ることもありません。強いて言えば横川SAで峠の釜飯が売り切れていたことくらいか(笑)
北陸道上信越道関越道外環道と繋いで帰ってきましたがどのみちも空いていてストレスはありませんでした。でも体がつかれていて無駄にたくさん休んだ(笑)。
車庫入れしていたらちょうどガソリンの警告ランプがつきました。経験上、残り10Lでつくので余裕でしたね。リッター12Kmくらいは走るんだなぁ。夏タイヤだし。

Playz RV 感想

タイヤを替えて初めての長距離山道ドライブでした。なんかさぁ。とても普通でしたね。何も感じなかった。冬タイヤから履き替えたからもちろんしっかり感はあるんですがね。とても普通。直進安定性も、コーナーでの応答も、踏ん張り感も、制動も、とても普通。普通すぎて何の感想も無いって感じです。

正規料金の高速

うーん。別にこのくらいの対価は払っても良いな。今回は快適に走れたからねぇ。むしろ1000円乗り放題って方が異常。

まとめ

平日に山の温泉に行くってのはとても贅沢。でも、本当に楽しいのはその過程です。行きと帰り、今まで行ったことがない所に行けて、走ったことが無い道を走れてとても面白い旅行でした。
またどっか行きたいなぁ。