読書感想文 小泉 武夫著『発酵』―ミクロの巨人たちの神秘
- 作者: 小泉武夫
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1989/09/01
- メディア: 新書
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すごくひさしぶりに衝動買いをした新書です。決して新刊ではありません。1989年だから俺がまだ学生やってた頃に出版されているんですね。
なのになぜか今まで気づかなかったし手に取らなかった。ほんと不思議。これだから本屋通いはやめられねぇ。ネットでは絶対ありえない出会いだもんなぁ。アマゾンのレビューを読んでも俺は買う気にはなれない。でも本屋で数ページ立ち読みしたら衝動買い。そんなもんですよ。
「世界史」シリーズの新書にはずれなし、と毎度毎度書いていますが、さながら「発酵の世界史」と言った風情の本です。この手の本のテンプレなのか、地球ができる頃、生命が生まれる頃から話が始まって現代社会に終わるという流れです。この流れ、わかっていても面白くてはまるんですよねぇ。やんなっちゃう。
まだ一読しかしてないのですけれど、今の感想を書きますね。
発酵という言葉の定義はその手の本を読むと必ず出てきます。微生物が関与して人間に都合の良い変化が起こること、みたいなやつ。
でもさぁ。発酵って言う現象は、いやこの熟語自体は案外最近かも知れないので醸すという現象なのかな?は、昔から知られていたんですよね。微生物が関与する事がわかるずっと前から知られていた。
そして、微生物が関与しないけれど便宜上?発酵と言われている現象だってあるわけですよ。すぐに思い付く例はお茶です。お茶の発酵には微生物は関与していない。
だから、思った。絶対違う!って言われるんだけれどさ、発酵って言う言葉の定義は「人間の手を介さず、ある物質をある環境に置いておくと自然に人間の都合の良い形に変化する現象」なのかなと。
微生物が関与しようがしまいが関係なく、都合の良い形に変化すればいい。それを言ったら岩石の風化も「発酵」と捉える事ができますね。いやなんかそれ妙にしっくり来たぞ、今思い付いたんだけれど(笑)。
それを言ったらこの日記も良い感じで発酵しているのかも。書いてから数年放置すると良い感じになると言う。この先放置し続けるとさらに熟成されるのかあるいは腐るのか興味深い所です。
まったく原典の感想文にはなっていませんが、こういう感想文だっていいんじゃないかなぁと俺は思いますね。ある本を読んで自分が何を思ったのかを書くのが感想文なんだから。評価する人がどう思うか知らないけど。