『しぇいむ☆おん』というゲームをやってみた

ゲームはめったにしないので、かなり変ですが読書感想文カテゴリに入れておきます。


▽架空の杜△で紹介されていた『しぇいむ☆おん』というフリーのゲームをダウンロードしてやってみました。
とても面白かったので感想を書きたいのですが、書く前にお断りがあります。私はこういうゲームをするのが初めてだったので、ゲームの中核部分のネタバレをそれとは気づかずにしてしまう可能性があります。また、耳学問(目学問?)で知った用語などをそれっぽく使うかもしれませんが、意味がわからずに使っていたり誤解して使ったりしているかもしれません。


ギャルゲーといわれるジャンルのゲームはこういうシステムなのか…。それが誤解だったらこれから書くことはもうにっちもさっちもいっていないことになりますけど。
やっていて、昔あった(今でもあるかも)ゲームブックみたいなのを思い出しました。ページごとに選択肢があって、自分で選んだりさいころを振ったりして進む道を決めていくやつ。めんどくさくて好きになれなかったゲームです。
ゲームの目的は個別のシナリオに進むことなんですね。ゲーム部分を純粋に楽しむ人もいるだろうけれど、シナリオを読むことを目的にしている人が多い、そういう物なんですね。ゲームと言っていいのか?「ひぐらしく頃に」がゲームならこれもゲームだろう。「しぇいむ☆おん」に限定される話なのかもしれないけれど、プレイヤーが何も選択できなくなってからの方がゲーム本編より長くて濃いってのは面白い。
遠い昔、まだCD−ROMというのがPCに装備されはじめた頃、職場でエロCD−ROMを回していまして。。職場の面々はというとみんなプログラマーでした。エロ動画やエロ画像なんかそっちのけでフルパス通すことにやっきになってましたよ(笑)。これはもう職業病。フルパス通したら興味を失ってしまいましたね。思い返しても動画や画像を見た覚えがない。ひたすら分岐を全部つぶしていた様な気がします。
このゲームのシステムはそれに近いな。
このゲームのフルパス通してはいませんが、当たり前なんだろうけど、その10年以上前のエロCDよりは遙かに良くできているなと思いました。現時点でフルパス通しきっていないって言う時点で間違いない。フローチャートを書きたくなる。初心者なので二度三度やった後で素直にヒントをもらってやってみたんですが、そのヒントに出てこないシナリオもあるみたいですね。っていうかいきなりメインではないシナリオで終わって「そう言うゲームなんだ」と納得しかけたのは秘密です。もう一度やってみて良かったよ。
こういうゲームを語るときに「フラグ」という言葉が出てきていたけれど、このゲームを見る限り私が思っていた「フラグ」とは多少ニュアンスが違ったなぁ。どういうシナリオに分岐するかは、どこで誰に会うかが問題であって、誰にどういう行動をするかは問題にはなっていないような…。ある人に対してある行動をした場合としない場合で、別のある人に対してある行動をした場合のフラグの立ち方が変わってくる様な物を想像していました。そういうのもあるのかもしれないけど。


やってみた感じだと、ゲームというよりシナリオを読んでいる感覚です。途中から画面の下半分だけを読みながらゲームを進めている自分に気づいて「ああ、これって損しているんだよな」と思いましたよ…。こういうゲームや話に慣れていないせいもあるんでしょうけれど、もう一度読み返したい気分になるシナリオです。そりゃ、評論家気取って文句付けようと思えば突っ込みどころありますけどね。たぶんそれってゲームのシステムを根本的から否定する話になっちゃうし、最初に読んだとき不覚にも感動してしまったシナリオがありましたから素直に認めますよ。シナリオのいくつかはかなり気に入りました。
絵のことはさっぱりわからんのですけれど、うまいへたっていうんじゃなくて自然に見ることができると思いました。「ひぐらし」の絵よりこっちが自然に受け入れらるかな。描けない人間から見るとこういう絵が描けるってだけで尊敬に値します。
少女たちについて、なんか、涼宮ハルヒシリーズを先に読んでしまったせいか、あれがテンプレートになっているように思えてしまう。むしろ、あの小説がテンプレートを使って書かれているって話なのかもしれないので俺がそう感じたってだけ。素直になれない女の子って端から見ているとかわいく見えるのはなぜなんでしょうね?いくつ年を重ねても変わらないなぁ。
操作系はもしかするとツールで標準装備されている物なのかもしれないけれど、直感的に操作できて、その割には凝っている感じです。どこでもセーブできるってのはドラクエに慣れていると逆に違和感があるんですけれど。これがあるから全パス制覇したくなるんだよなぁ。7^14くらい?678223072849かな?計算合っているか自信なし。実際にはずっと少ないんだろうけどね(笑)。そんなの作ったら中の人死んじゃう。


結局トゥルーエンドという言葉の意味も2週目以降攻略可能の意味もわからずじまいでした。早苗シナリオがトゥルーなんですかね?伏線考えりゃ、可奈シナリオがトゥルーかな?それともおまけで出てくるオールスターキャストのやつ?逆に制作側の意図を読んでそれを予想するのも楽しみなのかな?


とにかく、これを無料でダウンロードできるってすごいですよ。音楽ついているし、絵の枚数多いし、場面場面のシナリオもかなりの数(200以上かなぁ)用意されている。商業ベースに乗っているゲームだともっと複雑なんですかね?
フリーソフトになんでテーマ曲とオープニングがついているんだよ…。ファイルクリックして「えっ、これ無料のわけない、そんなに安くない有料版じゃない??」と思ってどきどきしましたよ。
そして、こういうゲームがダウンロードできる環境にあるこの国のインフラにも感謝したいです。ダウンロードが無理なら「購入する」という手段以外では入手することができなかっただろうから。


最後になりますが、作った方たちにはお礼をいいたいです。本当にありがとうございます。


以上、初めてのギャルゲー征服記でした。
そう、そもそもこれってギャルゲーなんだよね。それって合ってるよね…