2005/11/26 『それぞれの幸せ』について

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幸福論。
ハヤテのごとく!という漫画ではそれが語られることになると予想しています。
この漫画には「ハッピーエンド」が用意されていると思います。しかし、注意しなければならないのは、読者が幸福になるわけじゃないというところです。幸福になるのは登場人物です。登場人物が幸福だと感じれば、例え読者から見て不幸だとしても幸福なんです。
この漫画の登場人物は、それぞれの幸福を目指しています。それがどういう物なのか誰にも見えていません。「どうなることが幸福なのか」が見つかった時、登場人物は幸福になれるのかもしれません。
この記事を書いた時は漠然とそう思っているだけでした。しかし、今は98話を読んでいます。コミックス発売は来年になるのが残念ですが、98話を読めば、「ああ、そういうことなんだな」と思ってくれる方もいらっしゃると思います。あの話で登場人物の一人が自分の結論に達しました。あそこで終わればその登場人物にとってはハッピーエンドなんですよ。だから感動した。


私はこの漫画のラストで描かれるのは98話のような話だと思っていました。「手が届かなかったんじゃない、気づいていないだけだったんだ」それに気づいた時、人は幸せになれる。そんなエンディングを漠然と妄想していました。この漫画はまだ始まったばかりです。なのに、既に私が妄想していた場面は微妙に違う形ではありますが描かれてしまいました。


トゥルーエンドも同じような場面なのかもしれません。それでもこの漫画のエンディングを冷静に読む自信がありません。例え不本意ながら暫定最終回で終わってしまったとしても、歴史に残る感動的な最終回が描かれるはずです。それが描かれない限り、この漫画は終われないです。そういう漫画なんです。そして、読者も潜在意識でそれを感じているはずです。
今までに発表された物語とは違う枠組みで作られている漫画で、今まで発表されたどの物語よりも感動的な場面を描く、この漫画ならそれができると考えています。
恐ろしい漫画ですよ。これは。
この記事を読んでいる方々は大丈夫でしょうが、この漫画をなめているとやばいことになります。心して読まないと、不意打ちを食らい、自分の価値観が崩壊するかもしれませんよ。