今年一年を振り返る(その2) 2006年、印象に残った本たち
2006年にこのサイトに感想を書いて印象に残った本を挙げてみたいと思います。ここに感想を書くのは原則としてかなり気に入っている作品ばかりなので、順位付けなどのわかりやすい相対評価はしません。
2006年に読んだ本にしようかと思ったのですが、昔に読んで感想書いている物とかもあるので、基準はここに感想を書いた日付にしました。
新書・趣味・実用
コーヒーが廻り世界史が廻る
コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液 (中公新書)
- 作者: 臼井隆一郎
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1992/10/01
- メディア: 新書
- 購入: 3人 クリック: 26回
- この商品を含むブログ (32件) を見る
2006/2/26
オシムの言葉
- 作者: 木村元彦
- 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
- 発売日: 2005/12/05
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 90回
- この商品を含むブログ (395件) を見る
2006/8/27 『オシムの言葉』 とにかく読んでみよう
日本の軍事システム
- 作者: 江畑謙介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/03/19
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 44回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
2006/9/3
核兵器のしくみ
- 作者: 山田克哉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/01/21
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 47回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
2006/12/12
ニッポンの犬
- 作者: 岩合光昭,岩合日出子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/12/26
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
ただ、それだけではない…。
2006/12/11『ニッポンの犬』 かわいいだけではない日本犬
CPUの創りかた
- 作者: 渡波郁
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 35人 クリック: 445回
- この商品を含むブログ (193件) を見る
2006/10/28
小説
戻り川心中
- 作者: 連城三紀彦
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/01/01
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 42回
- この商品を含むブログ (88件) を見る
2006/1/22
チョコレート工場の秘密
チョコレート工場の秘密 (ロアルド・ダールコレクション 2)
- 作者: ロアルド・ダール,クェンティン・ブレイク,Roald Dahl,Quentin Blake,柳瀬尚紀
- 出版社/メーカー: 評論社
- 発売日: 2005/04/30
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 47回
- この商品を含むブログ (214件) を見る
2006/4/25
愛のひだりがわ
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/07/28
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 18回
- この商品を含むブログ (51件) を見る
2006/8/14
グインサーガ 109巻 豹頭王の挑戦
豹頭王の挑戦―グイン・サーガ〈109〉 (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/08/01
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (69件) を見る
2006/8/13
グインサーガ外伝 ふりむかない男―アルド・ナリスの事件簿 2
ふりむかない男―アルド・ナリスの事件簿 2 (ハヤカワ文庫 JA―グイン・サーガ外伝 (833))
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/01/01
- メディア: 文庫
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (51件) を見る
2006/1/22
邪魅の雫
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/09/27
- メディア: 新書
- 購入: 3人 クリック: 51回
- この商品を含むブログ (619件) を見る
2006/9/30 京極夏彦著 『邪魅の雫』 「邪」な死
涼宮ハルヒの憂鬱
- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: 文庫
- 購入: 20人 クリック: 1,535回
- この商品を含むブログ (1472件) を見る
中身がなかったり一回読んだら満足してしまうような「大ベストセラー」が多いこの時代にこの作品は重すぎるんじゃないでしょうか?ハルヒたちの住む世界に没頭してしまう読者が多いのにはタネも仕掛けもあるんですよ。繰り返し読んでも面白い。
2006/7/2 涼宮ハルヒの憂鬱 その危険な世界観
たけくらべ
- 作者: 樋口一葉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1999/05/17
- メディア: 文庫
- クリック: 34回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
この作品を読めただけで名作感想文シリーズをやってみた甲斐がありました。
2006/12/29 樋口一葉著『たけくらべ』いつまでも読んでいたい
漫画
さよなら絶望先生
- 作者: 久米田康治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/09/16
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 331回
- この商品を含むブログ (727件) を見る
2006/9/19 さよなら絶望先生 1〜5巻 虚構への現実の侵略
頭文字D34巻
- 作者: しげの秀一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/27
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (34件) を見る
この先超絶テクニックがどんどんエスカレートしていくという危惧が34巻で払拭されました。今までもその傾向はありましたがドライバーの心理描写に重きを置くようになっていくと思われます。作者の独白は全文引用したいくらいです。
2006/11/26 頭文字D(34) ヤビツ峠の激闘
あずまんが大王2巻
あずまんが大王 (2) (Dengeki comics EX)
- 作者: あずまきよひこ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2000/10/01
- メディア: コミック
- 購入: 4人 クリック: 26回
- この商品を含むブログ (91件) を見る
2006/9/10 あずまんが大王 全巻 これはすごい・・・
その他
ゲーム しぇいむ☆おん
しぇいむ☆おん 公式サイト
有志が作ったフリーゲームとは思えない品質。これがなければ一生ギャルゲーなる物をやる気にならなかったと思います。ええ、結局これしかやってませんし他の物を買う気にはなれない…。敷居が高いです…。
2006/10/4『しぇいむ☆おん』というゲームをやってみた
アニメ 涼宮ハルヒの憂鬱
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/07/28
- メディア: DVD
- クリック: 41回
- この商品を含むブログ (307件) を見る
漫画が原作だと漫画自体の読み方がなってないんでこういう感想はもてないから他にも同等あるいはそれ以上のアニメはあるんでしょうけれどね。
ハヤテのごとく!
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/06/16
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 13回
- この商品を含むブログ (236件) を見る
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/09/15
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 10回
- この商品を含むブログ (236件) を見る
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/12/16
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (213件) を見る
66話「St.Valentine's Day SIDE:CLASSMATE"Shining☆Days"」(7巻3話)
バレンタイン話のヒナハム編。
畑健二郎さんはこういう切ない話を書くとは思っていたけれどこれほどとは思わなかった。この漫画が完結した頃には大したことがないエピソードになってしまうのかもしれませんけれど、私はこの話読んで自分の予想が9分9厘当たることを確信しましたね。
西沢歩さんとヒナギクさんが主人公の短編読み切り作品として発表されていても十分耐えられると思います。
2006/2/8 なんかよくわからないけど感動した第66話
2006/2/9 切なさへの耐性
81話「輪舞-revolution-」(8巻7話)
毎週の感想では気づきませんでしたが、この話はハヤテのごとく!という漫画の典型的な構成になっています。切なさと心理描写とギャグと示唆。それらの要素が16ページに詰め込まれています。残念ながらパロディはなかったですけれど…。
アニメになっから読む人は、この話を読むか読まないかでファンになるかならないかが決まるかもしれません。広告や記事で紹介される場合に、この漫画のパロディ部分を前面に出すことが多いですが、それは小学館の戦略かなとも思っています。いずれこの話で描かれているような要素をプッシュする時がやってきます。間違いなく。
2006/5/31 第八十一話 女と男と二匹の小動物
2006/6/1 第八十一話 感想二日目
2006/9/17 ハヤテのごとく!初めて読む方への推薦状
98話 「THE HEADY FEELING OF FREEDOM」
2006/10/4 第98話 伏線だらけの最終回
2006/10/5 98話感想二日目 やっぱりこの話は最終回だったと思う
99話 「サキさんのヤボ用(戦国群雄伝)」
2006/10/11 99話 終電乗り換え案内の結果は意外だった
2006/10/12 99話 感想二日目 ご好評につき締め切り延長!
100話 「祝★100話!でも本当は99週目。なぜなら1週目が2話同時掲載で…」
2006/10/18 100話でデストロイ
2006/10/19 100話 感想二日目 ファーザーが本物だった件
10巻収録時には連続して読めるこの3話。神がかっています。一話一話もいいんですが、3話続けて読むとかなりすごいと思います。
98話は今までの所この漫画最大のハイライトシーン。まず、それがサブキャラに用意されていたシーンというのがすごい。主人公やメインヒロイン二人に用意されているのはどんなに凄まじいシーンなのか妄想が膨らみます。
最終回だと思うんですよ。別の漫画の。別の物語の。それを経験しないとヒナギクさんはハヤテのごとく!という作品の世界にとけ込めないというような通過儀礼。この漫画は複数の物語から成り立っているというのがよくわかります。
続く99話。これはワタルくんとサキさんの物語に先生二人が絡むというあり得ない展開。そしてハヤテ君の読唇術(w。98話との落差がたまらん!。
一人の少女が、この先ことあることに思い出すことになるような自分の人生の中で重要な場面を体験しましたが、それ以外の人たちは(漫画内的に)平凡な毎日を過ごしているってのがいいです。こういう物語ってありそうであんまりないんですよね。
そして、あの100話。見出しにもしてしまったけれどあのファーザーはながいけんさんが描いたのか畑さんが描いたのか??謎。まぁどちらにしてもインパクトは強烈。
ファーザーの陰に隠れがちですが、ナギちゃんの描くブリトニーちゃんも相変わらずのレベル高過ぎ。さらにハヤテ君の描くブリトニーちゃんがまた強烈。ドジで火事になるところはツボだった。うる星やつらの世界。そしてなんといっても『子猫の一生』。これはすごいね。ここ、アニメになるかな?見てみたいなぁ。どうするんだろう。
さらに、この話ではハヤテのごとく!という物語の行く末も暗示されていますからもう盛りだくさん。たまりません。あの話は借金を返せば屋敷にいる必要が無くなるという事を示唆していると読んだんですけれどどうですかねぇ。『使用人たちの夜』もそれとなくその話が出ていますが、もっと直接的に描いたのかなぁと。もっと深いのかなぁ。
ハヤテのごとく!という漫画を物語として捉えると落としどころが難しい。作者自身もそのことを認識していて、読者が混乱しないようにいろいろと示唆をしているのかもしれませんが、それによってさらなる混乱が生まれている可能性も否定できません(笑)。
今年感想を書いた本の中から、ハヤテのごとく!を含めると20作を挙げてみました。やっぱり順位付けは不能ですね。カテゴリーが違いすぎる(笑)。あえてベスト3を選ぶとすると…そうだなぁ。
3位 涼宮ハルヒの憂鬱
- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: 文庫
- 購入: 20人 クリック: 1,535回
- この商品を含むブログ (1472件) を見る
2位 たけくらべ
- 作者: 樋口一葉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1999/05/17
- メディア: 文庫
- クリック: 34回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
1位 あずまんが大王
あずまんが大王 (2) (Dengeki comics EX)
- 作者: あずまきよひこ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2000/10/01
- メディア: コミック
- 購入: 4人 クリック: 26回
- この商品を含むブログ (91件) を見る
よく見ると今年発表された作品はありませんね。そんなもんです。いいと思えるようになるには時間という調味料が必要なんです。そして、時間が経ってからも残っている作品って言うのは、それなりにすばらしい作品ばかりなのです。
この記事で今年の更新は終了です。おつきあいして下さった皆様、ありがとうございました。
残すところ3時間切っています。来年もよろしくお願いします。