アニメ8話感想 そしていつのまにか引き込まれていく

深夜34時アニメとして見ている人は感想を読もうと思わずに寝ていることでしょう。早起きのオジサンはそのままデブ屋を見ています。
今週これをやるとは思わなかった。つまり、長さの関係で6話には入れられなかったと言うことか。これをやる意志があるということは原作を大きく壊すことはしないということ。
では、感想です。

オープニング前

サクかわいいよサク。娘にしたい。制服は結局これで行くんだな。
そして最後のナギのセリフ。「あれっ?」っと思った。
オープニングにかぶさるマリアさんのセリフでそれをラブコメに受けた。そうか、そういう受けもできるのか。原作を知っていると斬新。アニメの受けだとナギ・マリアさんルート、原作の受けだと西沢さん、ヒナギクルートに入ります。ナギを学校に行かせようとする場面です。

前半

1巻8話(通算8話) ネコミミ・モードで地獄行き
さて、てっきり原作そのままやるのかと思ったら、オープニング前にナギ・マリアルートに入った影響がありました。そして、それは後半への伏線となります。原作を読んでいる人にとっても基本設定を思い出さされるお話です。


生徒会三人娘はアニメでは活躍するんでしょうね。漫画的に使いやすいキャラだと思う。


そして…。ハヤテの受難…。この話もたった一つセリフ、ナギの独白をつけたすだけでナギ・マリアルートのお話に化けた。今週の構成はうまいと思う。
まずはセーラー服ハヤテ。カラーで動くこの絵を見れて感無量の人もいらっしゃるのではないでしょうか?(笑)
そして、なぜ?ファミコン??
服を選びハヤテに迫るナギとマリアさんは可愛い。いやな可愛さ…。どうして人が嫌がることをする人はこんなに楽しそうなんでしょうか?


続いてサブタイトル通りのネコミミハヤテ。しっぽが動くのはこういう場合普通の仕様なんでしょうか?
タマに襲われる場面で自主規制君が久々に登場。ファンサイトや某所では不評ですがもう一度試してみたんでしょうか?


クラウスとのバトルはセリフも含めほぼ原作通り。…ファミコンコントローラー以外は…。あれはちょっと笑った。
5/16のこのニュースを見て「また絶妙なタイミングだな」と思ったのは俺だけでいい。


落ちの前にクラウスさんを見つめる女装ハヤテは無駄に高画質だと思ったんだけどどうなんですか?あれは高画質でないと面白くない。
ラストでこの話がナギ・マリアさんルートであることを確認。ここはアニメオリジナル。それが後半への伏線になります。
生徒会三人娘はとりあえず出しただけって感じだなぁ。まぁ人気あるからね。

後半

2巻10話(通算19話) 使用人(かまい)たちの夜
この組み合わせは予想の遙かななめ上空を逝ってました。


冒頭で今週のハムスター。風呂上がりハムスター。来週あたりいよいよ実質初登場するんじゃないかな?そしてひどい目にあうんじゃないかな?
伊澄がこういう出方をするということはナギのギャグはアニメではやらないのか?あのフレーズかなり気に入っているんだけど。書くとバレなので書かないことにしよう。




夜の三千院家。黒いマリアさん


ビリヤードの場面、止まっている絵が多かった。アニメファンからみるとこれはどうなんだろう?と思った。でも、ビリヤードで球が動いている場面は無駄に良く動いていると思った。この感想は俺がアニメをほとんど見ていないから出てくるんですかね?
それはともかく、この話はセリフが重要。絵はどうでもいい。原作のこの話を何度か読むとこの漫画にはあらかじめ決められたエンディングがあることがわかります。というか私にはわかりました。エンディングが決まっていないとこの話は作れないです。
ハヤテのごとく!は一応ラブコメらしいです。主人公はハヤテでメインヒロインはナギとマリアさん。なのに、ハヤテとナギの間には大きな壁が二つもある。借金と年齢です。
それをはっきりと定義したのがこの話。原作ではこの話の前にも何度か示唆はしていますがこの話が決定的。示唆というレベルではないです。はっきり描いてしまっています。読めば読むほど思います。今読んでも思います。この漫画の作者はおかしい。
女の子がいっぱい出てくるラブコメ風味がある漫画でどういうエンディングにもできそうなのに自分で方向性を限定してしまっている。もったいないと思いません??
だから、逆に作者が自分の頭の中にあるエンディングにこだわっているとわかるんですよ。それ以外の方向性の方が読者の人気を得られるとわかってもその方向に行けないこともあるということ。
ある程度の人気が得られた今それをやるならわかるんですけれど、「使用人(かまい)たちの夜」は連載が始まってまもない頃に描かれた話です。


アニメでの「使用人(かまい)たちの夜」は原作通りではありません。もう一つ重要な要素が抜けています。それでも十分ややこしい。
8年前というのが後づけ設定かと思ったらちゃんと原作にも書いてあった。うわー。わからねぇ。1巻の巻末プロフィールと19話と123話の関連がわからねぇ。巻末プロフィールだけが矛盾している。
子供の頃のナギが可愛い。ナギの漫画は原作者が描いているのだろうか?再現性が良すぎて気になる。ナギの長ぜりふはそのまんま。ああいう電波な言葉をオリジナルで作るのは大変なんだろうな。


この物語の流れを決定づけるやりとりの後、原作にはなかったマリアさんの独白が追加されてました。これで黒さが少し薄まった。しかし、どうみてもマリアさんは傍観者。メインヒロインには見えません。原作でこの話を読んだ時にはメインヒロインはナギでマリアさんはそれを見守る立場だと思ってたんですよね。だったら少しわかりやすい構図なんですけれど、マリアさんがヒロインとなるとさらにややこしいことになります。


落ちは原作に配慮して電撃出してくれるかと思ってたんだけどなぁ…。それはやらなかったなぁ。


くどいですけれどこの話は原作の異常性を一番よく示している話です。エンディングが決まっていること、エンディングまである程度の作中時間経過が必要なことがこれでわかる。一見可愛い女の子がいっぱい出てくるだけのぬるいギャグ要素が強いラブコメのように見えるんですがかなり感動的なラストシーンが用意されていることがこの話を見ればわかる。というかわかった。
それが読者・視聴者の目の前に晒されるのは相当先の話です。アニメが1年で終わってしまうとテレビしか見ていない人はそれを目にしないで終わることになります。たぶんアニメの最終回もかなり感動的だと思いますが、真のエンディング、トゥルーエンドはそんなものではない。

エンディング後

何?このサービスカット(w

次回予告

来週は夜の旧校舎編。ヒナギクさんがヒロインです。まだハヤテを弄んでいた頃のヒナギクさんが見れるんじゃないですかね?
最後のパロディはじめて元ネタがわかった。漫画は読んでたけれどアニメになっているって知らなかった。写楽だよね。

綾崎ハーマイオニーについて

すでに見出しが原作ネタバレです。「ネコミミ・モードで地獄行き」での女装ハヤテを「綾崎ハーマイオニー」と呼ぶのかどうかという議論がありますが、私は別にそう呼んでもいいし呼ばなくてもいいと思っています。
今まで女装ハヤテと呼ばれていた状況に作者が名前を付けた。名前を付けることによって別のキャラとして扱うことができるようになった。そういうことでしょう。
綾崎ハーマイオニーという名前がつくことによってハヤテと女装ハヤテとは別物みたいな意識を読者が持つことができるようになったのは大きいと思います。

まとめ

長くなるなぁ。しょうがないのかなぁ。この話をやるかやらないかでこの先原作にどの程度忠実に話が進むのかが決まってくるからなぁ。やっちゃったんだなぁ。アニメのスタッフは一歩踏み出したんだなぁ。茨の道へ…。
私が原作に引き込まれてしまったのはこういう違和感がある話のせいだったんですよね。アニメ見た人はどう感じたんだろう。普通繰り返ししみるなんてことはないだろうから何も感じないのかなぁ。なーんか引っかかる人もいると思うんですよね。

ハヤテのごとく!アニメ感想

1話 ※エイプリルフールネタも兼ねているので本気にしないで下さい。
2話
3話
4話
5話
6話
7話

原作漫画ハヤテのごとく!についてのこのサイト内主要関連記事

2007/4/3 ハヤテのごとく!をこう読むとハマる!
2007/3/25 『ハヤテのごとく!』が拓く物語の新千年紀 「スーパーハイブリッド構造」とは何か?
2007/2/21 「スーパーハイブリッドコミック『ハヤテのごとく!』」
2007/3/30 テレビアニメを見て『ハヤテのごとく!』に興味を持ったみなさまへ
2006/9/17 初めて読む方への推薦状
2005/11/27 「トゥルーエンド」
2007/2/13 西沢歩 「普通少女」の存在意義
2006/10/5 第98話 伏線だらけの最終回 ヒナギク物語最終回
目次サイト 最強の物語 ハヤテのごとく!
2007/2/6 ハヤテのごとく!リンク集のリンク集


タグミスっていたので修正しました


追記:今回の話はやりすぎとの意見が多かったです。確かに日曜の朝からやる内容ではない(笑)。ただ、それはネコミミ・モードの前半部分。使用人たちの後半部分は超シリアス。そういう意味ではバランスを考えたような気がします。
苦情がくると思うんですよね。その対策に「学校に行けなくてもいけない人がいるんですから…」というセリフを使っても良かったような気がする。いきなりモラルが高くなります。このセリフは後で使われるんでしょうね。