ヤマグチノボル著 『ゼロの使い魔』幅広い読者に受け入れられるファンタジー小説

ゼロの使い魔 (MF文庫J)

ゼロの使い魔 (MF文庫J)

これであってるのかな??


おもしろかった。


すっげーおもしろかった。


ものすごくおもしろかった!


もし、この小説が「ライトノベル」というカテゴリーに分類されていなくて、アニメにもなっていなければ、何の抵抗もなく手にとって読んでいたような気がします。しかし、そうでなければ私がこの作品を知ることも無かったわけなので、抵抗はあったけれどメジャーになっているおかげで読むことができたことには素直に感謝したいです。


話の流れとしては典型的な「異世界放り込まれ物」ですね。現実世界ではごく普通に生きていた自分だけが別の世界に放り込まれてしまう。そこで、思いもしないような冒険に巻き込まれ、なぜかその世界では特殊な能力を持っている。よくある話。
言葉を換えれば「王道」でしょう。
そういう古典的な骨格に「萌え要素」を足した話です。
なるほどルイズかわいいよルイズとか言う人の気持ちはわかった。今も昔もヒロインはシエスタタイプではあり得ないということだね。確かにそうだ。属性の割り振りはこんなかんじが基本なのだろうか?ハルヒもそうだったし。


私はどうしても物語の最後がどうなるのかを考えながら小説を読んでしまいます。ここに感想を書くまではそんな読み方をしていることに自分でも気づいていませんでしたけれど。推理小説が好きだからかなぁと思います。推理小説だって犯人を予想しながら読んだりしていなかったんだけれど、実際には先読みしながら読んでいたんだな、たぶん。
この1冊で言えば、ラスボスが誰なのかは途中で想像がついて、それがミスリードかどうかってのに興味を持ちつつ読みました。すんなりそういう流れで終わったのですがこれはこれで全然OKです。もう一つ、失われた魔法はたぶんあの娘が復活させるんだろうなと思ったけれど、それについては語られませんでした。
このシリーズの終了条件ははっきりしています。主人公才人が元の世界に戻るか、ハルケギニアに落ち着くことにするのかが決まった時に物語は終わります。たぶん。ハルケギニアに落ち着くことにした場合にはさらなる冒険はできるかもしれないですけれどね。


ファンタジーでありながらも、この先の展開によっては才人の成長物語にも成り得るし、ルイズや他の少女たちの成長物語要素は当然入ってくるのでいろいろな層の読者が楽しむことができる小説だと思います。




さて、昨日1巻の途中まで読んだ段階で…。続きを読みたくなって2巻を買ってしまった(笑)。1巻はブックオフで買ったけれど2巻は普通の本屋で買った。今日も投票がてらブックオフ行って3巻以降があったら買ってしまうかも知れません。できれば\105で買いたいところ。本買いすぎなので…。
どういう本が好きなのか自分でもよくわかってないのですが、『ゼロの使い魔』はかなり気に入りました。