竹村公太郎著『土地の文明』

土地の文明 地形とデータで日本の都市の謎を解く

土地の文明 地形とデータで日本の都市の謎を解く

本との出会いはいろいろです。ずっと探しているのに見つからない本もあれば、その著者、シリーズを見かけたら反射的に買ってしまうことだってあるし、何の気無しに手にとってふと気が向いてレジに向かうこともあります。
この本は、昼休みに行った本屋でたまたま見かけて手に取ってしまった本です。数ページ立ち読みしただけで買うべきだと判断しました。


皆さんは皇居の正門はどこだと思います?この本の導入はまずはその謎からです。そこから忠臣蔵矢作川改修へと展開していきます。推理小説読んでみるみたいでしたよ。面白かった。
これだけ書くと「東京の地下の本みたいなやつか〜」と思う人もいるかも知れません。それは違う。少なくとも私が読む限りは違う。どこが違うのか?東京の地下の本は私が見ても明らかに調査不足、あるいは調査した結果結論を導き出すのに不都合な事実を見つけた場合無視をしているとしか思えないからです。
江戸時代について私はそれほど詳しくないので、この本が絶対そうではないとは言い切れませんけれど、少なくとも結論ありきでは書かれていないなと言う印象を持ちました。


著者の主張には必ずしも私が同意しかねるところも含まれています。それを考えに入れてもこの本は買いです。いい本です。ワクワクしながら読みました。