168話感想 物語の読み方はこの漫画に教わった
今日は個人的に時間が限られているのでコアの部分だけにします。サンデー全般の話とかちーむうえんずでー*1の話とかも書きたいんだけれど明日以降にします。その代わりいつもは使わないタグが入っています。今週の感想はむしろそっち系の記事だと思ってください。
仮想今週の一コマ
12ページ目3コマ目のハヤテ。
さすが脅威の天然ジゴロ。自分に恋をしている女の子にこんな思わせぶりな言葉をそんな顔で言うってのはもはや犯罪でしょう(w*2
ただ、それをチューだと言い張る西沢さんもどうかしていると思いますが・・・*3
ポイント
一人でアルバイト
びっくりしたなぁ、もう。こういうイベントがあることは予想していたけれど、こんなに早く持ってくるとは思いませんでした。なんというか、モットドラマチックに大々的にやってもいいと思うんですが、さらっとやるのがこの漫画なんですねぇ。
まとめ
今週の話を読んでふと思いました。
ハヤテが疲れている。
なるほど、それはわかった。
そのハヤテを気遣ってナギが一人でアルバイトに行くことにした。
ナギも成長したなぁと改めて思った。
でも、その時点で、バイト先に誰がいるのかはまったく予想ができなかったんです。ヒナとハムとマスターという3人しかいないのに・・・。
ページをめくるまでもなく、作者が西沢さんを選んだことはすぐにわかったのですが(あたりまえだ)、最後まで読んでみて思ったんですよね。もし、この日一緒のシフトに入ったのがヒナギクさんだったらどういう話になっていたのだろうかと・・・
今週の話はハヤテのごとく!という漫画の本編、つまりハヤテとナギとマリアさんのお話という切り口からみると、本当にどうでもいいお話です。それでも、ナギの嘘は西沢さんに説明されたけれど、西沢さんの嘘(というか思い込み?)はナギに説明されていないことが後々効いてくるのかもしれないなぁなどと想像することもできます。
もし西沢さんではなくヒナギクさんだったら・・・。その場合も会話の内容は違うでしょうけれど、本編にはまったく影響はないはずです。つまり、この話、というかこの場面では何通りかの分岐があって、物語の流れ全体からみるとどの分岐をたどっても結果は同じになるって事なんじゃないかと思ったんですよ。たとえばおれがヒナギクさんと一緒にアルバイトするパターンで話を考えたとします。それに差し替えても、この漫画が完結したときには違和感がないという可能性もあるんじゃないかと思ったんです。
もしかすると、この発想は2次創作をする、あるいはやろうと思えばできる人からみたら当たり前のことかもしれませんが、それができないおれにとっては、そのことに気づいた瞬間「ああ、こういう物語の読み方もあるんだな」とわかっんですよね。
ここに適当にいろいろなことを書くようになって、本人が意図しなかったのに読書感想文サイトとしてそれなりの認知を受けてしまっているんですよね。主に検索エンジンから(w。でも、実際、おれ自身は読書感想文が上手に書ける人ではありません。全体のあらすじを捉えてまとめるのがとにかく苦手で、ある一点にポイントを絞って書くという書き方しかできないんですよ。今でもそうですが子供の頃からそうでした。
本を読んでいるといっても数だけ読んでいるだけです。ちゃんと味わって読む、作者の考えを汲み取りながら読むみたいなことはぜんぜん考えていなかったです。評価基準はわかりやすくて面白いかどうかだけですよ。極端に言えば。
いろいろな本の感想を書いてきたけれど、一番深く取り組んでいるのは『ハヤテのごとく!』であることに間違いないです。そして、自分でも気づいていなかったけれど、この漫画の感想を書いて、いったいどこが面白いのかを見つけようとする過程で、今までの自分にはできなかった本の読み方ができるようになっているみたいです。
「最近の子供は漫画ばかり読んでいるから読解力が落ちている」みたいなことを言う人が少なからずいます。そういう言葉を聞くたびに、おれなんか天邪鬼ですから、「いい悪いって単純に線引きした話ってわかりやすくてそれを受け入れちゃう人って少なからずいるんだよねぇ、商売になる程度にさ(藁」などと思っちゃうんですが、具体的に反論をすることはなかなか難しかったです。でも、実際自分でひとつの作品と濃密に向き合ってみたら思ったとおりでした。メディアやジャンルの違いで簡単に線引きをすることは間違えています。
今週の話に戻りましょう。
今回書いたような感想が唯一無二というわけではもちろんありません。
今朝もハヤテに、ベッドでいたずらされたのだ!!!
を釘宮ボイスで脳内無限ループさせるという楽しみ方だってあるんです。いや、おれもまじでやばいのだが・・・(w
一般論ですが、ひとつの楽しみ方しかできなかったり、誰が読んでもひとつの感想しかもてなかったりする作品は寿命が短いです。同じ作品を読んでいるのに、泣けるという人、笑えるという人、けしからんと怒り出す人、そういういろいろな感想を持つ人が出てくる作品は、それだけいろいろな楽しみ方ができる素養を持っているんだろうなと思っています。
いろいろな人の、それぞれの話に対する感想を読む限り、『ハヤテのごとく!』という漫画には、さまざまな感想を持つ読者、さまざまな読み方をする読者が存在しています。そして、それはハヤテに限った話ではなく、ほかの漫画にも言えることです。
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