原作と2次創作の幸福な関係ってあるんじゃないかなぁと思う

P2Pとかその辺のお話@はてな 企業として二次創作を認めてよとか、認めたらマズいだろとか (なにもなし より)
この話を読んで唐突に思い出したことがあります。どうコメントしていいかわからなかったのでスルーしていたあれです。
バックステージ 畑健二郎 Vol.183(2008/5/20はこちら)


ヒナギクの絵が描いてある痛車の写真が載っています。そこにですね、

ご本人の許可は取ってありますよ。

と書いてあるんだな。
これってどうよ?と…


心情的には当然だろうと思います。しかし、よく考えるとなんか変。痛車のイラストってのは2次創作じゃないですか。2次創作を原作者が紹介するのに2次創作者本人の許可を求めるのかと。
もちろん、車という個人が特定されやすい物だからってのはあると思います。私だってリンクは貼らないけれどこの車のオーナー様のサイトみつけることできたし。なかなかいいサイト。車趣味的に。俺もあそこで書きたいくらい。話逸れました。でも、もし仮に絶対あり得ないけれど同人誌のイラストをここで紹介するような場合だって許可は得るでしょうね。心情的にはそうするってことはすんなり理解できる。
ところが、現状では2次創作をするのに原作者の許可をいちいち取っていたりはしないらしいってのが面白い。なんつーかですね、関係が逆転しているようなイメージを持つのですよ。


ハヤテのごとく!』に関して言えば、今回こういう形で、作者個人のサイトではなく小学館のサイトに勝手に描かれた2次創作の絵が載りました。そりゃ原作者はうれしいでしょうけれど小学館的にはどうなのよと思っちゃうんですよね。大人の事情としてはね、このオーナー様はそんなことしないと思いますがね、もし無茶する人だったらどうしようみたいなことだって考えちゃうんですよ。そういうリスクは当然ある。


ハヤテはこの先おそらく2次創作との良好な関係を模索していく事になるんだろうなと思います。そして、同じように模索しているところが他にもある。初音ミクニコニコ動画
今までは2次創作側が原作側を一方的に利用する、あるいは原作側が2次創作側を一方的に締め付けるという関係が多かったのではないでしょうか?ですから冒頭に呈示した記事のタイトルのように「認める」「認めない」という話になってしまう。そうじゃなくて、俺が身を置く業界で言う、ちょっとうさんくさげな言葉だけれど「WIN WIN」の関係にすることだって可能なんじゃないか?そういう方向を模索しようとし始めているようなきがしてならないのですよ。
原作側も2次創作側も、どちらかがどちらかに一方的に依存したり一方的に搾取したり一方的に禁止したりするのではなく、お互いにとっていい状況になるよう、むろんそこには商業的な事も含めてです、関係を構築していく。
ハヤテの話はともかくとして、「初音ミク」と「ニコニコ動画」にはそんな萌芽を見てしまうのですがみなさまはいかがでしょうか?




蛇足ですが追記。誤解する人もいるかも知れないので。
私は2次創作とは全く縁がないです。コミケとやらいうイベントがあることは知っていましたがまさか自分が行くことになるとは去年の今頃には思ってもいなかった人です。なので同人誌の現状を知っているわけではないです。
狭い範囲から断片的に情報を拾った何も知らないおじさんがわかったふりして2次創作について語っていると思っていただければだいたい合っていると思います。