「No」と言えるプログラマーになろう!

ひがやすを blog 優秀なプログラマの給料が低いわけ
私もなんだかんだでこの業界に20年近く身を置いていますが、未だに時間をかけて仕事をしている人の方が給料が高いというシステムには慣れません。
今はそういう仕組みでお金もらっている訳じゃないから非常に気が楽ですが、時間制の時はね、早く帰らなきゃ申し訳ないような気がしてねぇ。早く帰りたいって気持ちの方が強いですけれどね(笑)。


さて、そんな繰り言を言っていたも始まらない。他を圧倒するようなものすごい技術力を持つプログラマーではなく、いや、たとえそうだったとしても周りはそうは思ってくれていなくて極々一般的にどこにでもいるような普通のプログラマーだと思われている人にだってなんかできることはあるはずだ。そう思いません?
それが、表題に上げた『「No」と言えるプログラマー』なのですよ。


という話で書き進めようとしたのですが詰まりました。ここでいうプログラマーってのは普段使っている職種ランクとしてのプログラマーではなく、プログラマーとしてのプログラマーです。なんのこっちゃって思うでしょうがプログラマーにはこれで通じるはず。世間一般の職種ランクで言うと「SE」ってやつですな。その中でも、いわゆるユーザーSEではなくSIerやらソフトハウスで働いている人のことを想定しています。


自分に技術力があると思っている人、言い換えればプライドが高くて責任感も強い人ほどこの罠にはまりがちです。
お客様から「これこれこういうことをやりたいんだけれどできる?」と問われたら「できます!簡単です!」とかうっかり答えちゃうんですよね。それがよくない。
一人でやっている場合はまだいいんですが、プロジェクトとかチームのリーダーとしてやっている時にそれやっちゃうとね。もう最悪。
できるかどうかを冷静に吟味してできないことはできないとはっきり言わないといけないのですよ。


できないのに無理して引き受けて残業しまくりになったら、時間で給料もらっているプログラマーの懐は暖かくなりますが、雇っている企業は苦しくなります。
そして、実はお客様も困るんですよ。
首尾よく予定の期日までに予定の予算でできあがればいいですけれど、無理をしているとそれが狂うこともある。お客様にとっては、期日通りに所定のものができているのが一番いいんですよ。たとえいくつか機能を落としたとしても、その機能がない前提で計画が立てられます。次の予算取得タイミングで拡張することだってできるかもしれません。


自分の会社の皮算用もわかっていて、お客様の予算もわかっているという前提ですが、「期待以上の働き」をすることを「期待して」計画を立てるのはお互いの利益にならないし自分自身にとっても決していいことではないです。一時的に収入は増えるかも知れませんが、その収入がどこから出ているのかと言うことを考えれば長い目で見るとどっちが得か…。




こんなことを書いてはいますが、私自身もまだ見極めができていません。余裕でできると思っていたことにものすごく時間がかかったりします。逆に「これはまずい」と思っていた物がさくっとできることがあるので帳尻は合っていますが綱渡りですよ(笑)。たまたま今一人でやっているから何事もなくうまいこと進んでい(るようにみえて)ますけれどね。


できるかできないかわからないことに対して「できません」と答えるのは勇気がいること。自分で「おれはできる!」と思っている人ほどその反応をするのは難しいこと。でも、お客様はそういう技術者を求めています。


さらに上流行程の話を書こうと思ったのですが長くなりそうだし需要も無いと思うのでやめておきます。
それに、「そもそもリンク先の記事は『オープンソース』について書いているじゃん、何無視しているんだ!」と言われそう。
その話は今日の別記事で書く予定です。
気力が続けば…