「感想」というのは本来極めて私的なものである

普段から「感想を書きにくい」という言葉を多用しているtanabeebanatです。そこには隠された計算もあるんですが、実際書きづらい本はたくさんあります。何で書きづらいのか?書きやすさと書きづらさの境目はどこにあるのか?それは、今までの自分の経験、読書を含めた実体験によるのではないかと思っています。


図らずも名作物を含めていろいろな本を読んでいろいろな感想をここに書くようになりました。いつも書いていますが、私は極力他の作品のことを引き合いに出さないで感想を書こうと努力をしています*1。それをやるだけで、難易度がものすごく上がるんですよ。それは、その別の作品を読んだという体験を自分の感想に取り入れることができないからです。
そういう制約を意識して書いていてわかったこと。それは「感想を書く」という作業は「自分をさらけ出す」という作業に極めて似ています。底が浅ければばれちゃうし、大きな声では言えないような変な経験をしていても気づいちゃう人がいるかも知れない。そんな恐怖を抱えながらもある程度の覚悟を持って、といいつつ実は癖になってやめるにやめられず書いています。


あらすじだけの感想文が不当に低く評価されているのはそれがあるからかもしれませんね。私から見ると、あらすじを短くまとめる能力って、ものすごくうらやましいんですけれどねぇ。

*1:放棄することも多いけど