読書感想文 ヤマグチノボル著『ゼロの使い魔』16巻

さんざんひっぱりましたが書きます。ひっぱりたかったんだよねぇ。なんとなく。
16巻を要約すると

  • 才人とルイズが新婚さん
  • 女王様アンリエッタ再入場
  • デルフリンガー退場?
  • 囚われの新郎
  • クラリス登場

って感じ。


いや、クラリスじゃないんだけれど……。なんて名前だっけ??新キャラ。ジョゼッドか。登場した瞬間、脳内で勝手にクラリスっていう名前になっていました。


さて、平民から大出世をして領地までもらうことになった主人公ですが、その成り上がる様を見て気持ちよくは思わない人だって当然いるわけで……というのがこの話のおおよその流れです。
よく考えてみればこの世界でもそれほど多くは無いと思われるお姫様のルイズが才人と暮らすってのはおかしいんですけれどね(笑)。逆ならありえるんですけれどね。才人は使い魔っていう存在だから。まぁそんなことを言っても始まりません。
才人は異世界の、その中でもある意味特殊な世界である日本からやってきた世間知らずなので自分が置かれている立場を未だ理解せずのほほんとしていますが、才人から見てルイズがあぶなっかしくみえるのとは逆にハルケギニアを知る人たちからみたら才人があぶなっかしくてしょうがないんでしょうね。


女王様が再登場してルイズはまたも揺れて自信を失いかけます。ルイズが揺れると物語が動く、そういう仕掛けになっている様な気がしてなりません。こういうのを読むと、自分の感情移入能力の低さが疎ましくなる。『ハヤテのごとく!』でもそうなんですけれど、こういう描写が好きだけれど苦手なんですよ。正しく理解できる気になれない。でも、『とらドラ!』のような凄みはないのでまだ少し安心です。


デルフが退場かな?過去を知る存在はこの先の物語で邪魔になるのかも知れません。ああ、こういうことを考えちゃうから感情移入できないんだよなぁ。しかしデルフだって伝説の一端なのでまた復活することも十分あり得そうです。デルフ抜きで才人とルイズ、さらにはそれを取り巻く人たちは秘密を暴くことができるのか?もしかするとルイズ姉のエレオノールが鍵を握っていたりして。あとコルベール先生。






ゼロの使い魔』では、今まで誰かがとらわれてその人を才人が奪還するってパターンが多かったのですが、今回は才人がとらわれました。学校の皆様が奪還に動き出すんならいいんですが、彼はすでに英雄。しかもトリステインの王女様とガリアの王女様にフラグが立っている状態。ロマリアは損得勘定で動くから動きはわからない。おおっぴらにはしないけれど国家を挙げての奪還作戦になるのかなぁ。


そしてもう一つ。担い手が一人死んだことにより新たな担い手が……。タバサ母が「3人」を強調していたところからみて、何らかの事情でクラリスことジョゼッドが王家から離れて育っているとみた。そして、彼女をロマリアは手中に収めようと画策している。ってな感じですね。担い手はともかく使い魔がねぇ。特に胸がねぇ。胸つながりでティファニアの使い魔になるのかなぁなーんて思っていたり。だってテファが使い魔を召喚しないのは不自然なんだもん。ルイズ、気付よ!って感じ(笑)。その危険性を知っていると思われるデルフが退場した今だからそれができるっていう流れなのかな?


物語も佳境に入っています。20巻内外で終わるような雰囲気ですね。
この物語のエンディングは才人の選択でしょうけど、そこに至る過程が面白いなぁ。