読書感想文 矢吹健太朗・長谷見沙貴著『To LOVEる-とらぶる-』14巻
To LOVEる -とらぶる- (14) (ジャンプコミックス)
- 作者: 矢吹健太朗,長谷見沙貴
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/06/04
- メディア: コミック
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物語は動きつつもサブキャラたちも決して埋没しないで生き生きとしています。むしろメインキャラがサブキャラに食われるくらいの勢いですねぇ。漫画ってのはどうやらそのくらいの方がいいみたいです。最近そんな風に思い始めてきました。
ラブコメパートでは大きな動きがあったけれど終わりに直結するような材料ではないし、当分の間この話は続くんでしょうね。とりあえずは宇宙の話か。ジャンプではもう終わっているんだろうなぁ。
とまぁ、こんな感じで短い感想になってしまうんですよね。でも14巻では他にも書きたいことはある。ところが、それは『To LOVEる-とらぶる-』単体では書けないんですよね。俺の決めた読書感想文を書く時のルールからは逸脱します。それに『To LOVEる-とらぶる-』のファンの人には「おいおい」と思われるかもしれません。ジャンプでの連載読んでないしさぁ。他の人の感想もほとんど読んでないしさぁ。
まぁ、このサイトを読んでいる数十人に向けて書いてみましょう。
おそらく、人気があるんだと思うんですよ。主人公とラブコメでメインを張っているララと春菜は当然としてね。彼女たちが人気あるんだろうなと思ったんですね。
蜜柑とヤミとナナとモモ。宇宙人の年はわからないけれど設定上は恐らく同じ年頃の女の子たちなんでしょうねぇ。
他の子たちはともかく蜜柑は絶対にラブコメに絡んでこないじゃないですか。絡んできたらそれはおそらくジャンプでは無理だろうw。だから難しいってのはあるかもしれないなぁ。
この2つの年代グループってのは『ハヤテのごとく!』と同じなんですよね。ただ、違うのはメインヒロインの年代。蜜柑やヤミの世代にメインヒロインがいるのがハヤテですね。あっちではララと春菜にあたる女の子たちの話がサイドストーリーになっている。
ラブコメとしては対称的なんですよねぇ。
これは俺の想像なんですが、『To LOVEる-とらぶる-』の場合、11才組?には物語は与えられていなかったんじゃないかな思うんですよ。ヤミを出すことは決まっていたみたいなのである程度人気は出ると思っていたんでしょうが、あの子たちのエンディングってのは流れの中で決まっていくんじゃないかなぁと思うんですよね。そもそもエンディングがこの物語の中では描かれない可能性もあると思います。
それが悪いって言うんじゃなくてそうなっているんじゃないかってことですね。
そう考えると、あの年代の男の子が出ていないのが不自然かも知れません。一人はそのうち出てくるんじゃないかなぁ。どういう役回りかはわかりませんけれど……。
もう1点。
それはまぁいわずもがな……。ララと春菜の一件です。
『ハヤテのごとく!』との比較論になっちまうので釈然としないのですが、明らかに違うように思えた。むろん、ヒナギクが西沢さんに思いを打ちあける場面との比較です。
『To LOVEる-とらぶる-』は読者と登場人物との間に一体感があるけれど『ハヤテのごとく!』にはそれがなかったんですよね。
評価が分かれるところだと思う。
『To LOVEる-とらぶる-』は王道なんですよ。ラブコメの見せ場をきちんと見せ場として描いた。あの場面を連載で読んでいた読者は「どうなるんだろう?どう反応するんだろう?どういう結論を出すんだろう?」とはらはらしながら見守ったんじゃないですかねぇ。そんなことはなかったと言われればそれまでですが(笑)。
まぁそういう人も中にはいたということにしましょう。
『ハヤテのごとく!』の場合はどうだったか?読者の俺は「どうなるんだろう?」と思いつつもある疑いをぬぐい去れなかった。そして、作者が選んだ流れは……。
スルー……。
この違いは大きい。おそらく好みが別れると思います。ハヤテの場合ここだけじゃないもんなぁ。ナギの母親の話だってナギは思いっきりスルーですからねぇ。「ここで盛り上がるはず!」ってところで平気でスルーするから。かと思うと予想通りに盛り上がったり思いもかけないところで盛り上がったりするからなかなか先が読みづらいってのがあります。
ラブコメって言う同じカテゴリーに分類されちゃうかも知れないんですが作りはずいぶん違うんですよね。
他にも書きたいことがでてきましたが今日よりも水曜の方がいいような気がしたのでやめておきます。