アニメ『ハヤテのごとく!!』(ハヤテのごとく!2期) 13話 「FEELING OF FREEDOM」感想 キャラクター別暫定最終回その1

今週は原作でやった時の感想へのリンクを貼ります。



後半の98話ってのは原作でやった当時ファンの間でとても話題になりました。「ハヤテのごとく 98話」で検索するといろいろ出てくると思います。
私もはっきりと話数を覚えている話の一つです。


最終回なんです。これで終わりなんですよ。ヒナギクさんの物語は終わったんです。ヒナギクさんの「ハヤテのごとく!」が始まるまでの10年間の物語がここで完結したんです。


この話を読む前から私は『ハヤテのごとく!』原作にはまっていましたけれど、この話を読んで「読んでいてよかったなぁ」と思いました。
この話の前に畑健二郎さんが「近々見開きをやります」と書いていて、それから半年くらい経ってこれを読まされたんですよね。
ヒナギクさんが親に捨てられたことは作者自身がずいぶん前に明かしていたし、ハヤテのことが好きなことも読者にはバレバレだったから、この話で明かされた新事実は何もないんですよね。ところが、時計塔から夜景を見渡す場面で感動しちゃったんですよ……。
アニメで初めてこの場面を見た人にとってはどうだったんですかねぇ。


アニメをあまり見ない私にとってはそれほど気にならないですが、絵の動きでアニメを評価する人にとってはもしかすると前半のバトルシーンには不満があったのかなぁとも思います。それだけに、この物語の作り自体が浮き上がってくるようにも思えるんですよね。


この先、『ハヤテのごとく!』にはこんな感じの場面がいくつか用意されていると言うことです。おそらくアニメ2期でもそのうち1つ2つはこなすことになると思います。
原作のショートストーリーにはわかっていてもやられてしまうような破壊力がある。私がそれを知ることができたのがこの話でした。


13話はヒナギクさんにとっての最終回です。しかし、ヒナギクさんの別の物語がここから始まります。それはハヤテを巡る恋の物語……。「応援する」と言ってしまった西沢さんとの関係は?そしてナギは?『ハヤテのごとく!』はようやくここからラブコメらしくなっていきます。




以下例によってこのサイト読者と既読者向け感想です。




まさかここまでとは。ここまで原作を忠実にアニメ化するとは……。巻末おまけまでアニメ化するとは!少なくとも細かいギャグは外すかと思っていたんですね。特に時系列順と放送順なんて完全に旬をはずしているじゃないですか。いままたやっているけれど今度は時系列順だからね。


私個人としては好きな話ではあるけれど苦い思いを抱く話でもあります。今思うとここでわかるべきだったんですよね。ここではまだわからなかった。この漫画の作りを自分なりに理解するまでにはもう少し時間が必要でした。


さて、97話98話をアニメで見て改めて思ったのはハヤテとヒナギクは互いに互いの境遇を分かち合っているけれど、その分逆に互いに互いを傷つけ合うような関係なんだろうなぁってことです。
ヒナギクさんの実の両親に対する思いとハヤテのそれとは、ハヤテの過去編を読んだ今だとおそらくは全然違う物であることが容易に想像できます。2度目は無いんですよね。


時計塔のシーン。昨晩しこたま酒を飲んだってのもありますけれど、わかっているのにほろりと来てしまった。演出も良かったです。
やっぱねぇ。この流れだとどうしてもヒナギクさんの10年間ってのが印象づけられちゃうんですよね。それを原作以上に強調していたのがヒナギクさんの両親への語りかけですね。ハヤテを好きになることによって、決して両親への思いが薄まったわけではないけれど、その質が変わったんですよねぇ。他作品引用になりますけれど、この時のヒナギクさんの心理ってまんま『とらドラ!』の逢坂大河だよな。一歩踏み出すのは怖いけれどその一歩を踏み出すと別の世界が見えてくるんですよねぇ。
正直期待半分不安半分だったんですよねぇ。私にとっては大きく期待を上回ることは無かったけれど期待を裏切られることもなかったアニメ2期13話でした。


繰り返しますが、やっぱりこれは最終回です。最終回だからおまけ漫画をつけてみたりして来週以降も放送することを強調したように思えます。そうじゃなければ今までこのアニメを見ていた人が「終わったんだな」と理解して見なくなっちゃいそうです(笑)。
本編最後のナギの表情、原作同様微妙な描写でした。疑念は抱いているけれど確信は持てない、そんな感じです。西沢さんのあの時の表情と同じなんだよなぁ。


さて、次のマイルストーンはもうすぐやってきます。今度はどんな演出をするのか?とても楽しみにしています。