H2Bロケット/HTVの打ち上げ成功と日本の「国力」



新型ロケットの初号機打ち上げなのでもっと前から話題になると思っていたのですが意外と静かでした。
そして、普通に成功した。中の人たちからしてみれば「普通って言うな!」って感じでしょうがとても普通。期待していたとおりに打ち上がりました。
複雑さのレベルは違うとは言え、私だってわかっているんですよ。普通に見えることを普通にこなすことの難しさは。
今まで何度も何度もロケットの打ち上げには失敗してきて、そのたびに不要論を唱える人や組織が出てきたりしていましたが今回はほんとすんなり上がりましたねぇ。打ち上げ延期も無しだからねぇ。
相当な準備をしたんでしょうね。本番はこれからという話ですが、第一関門は突破したと言うことで関係者の皆様、とりあえずはお疲れ様でした。


上記の記事によると、H2Bの開発費は270億円で、初号機は147億円。これだけの金額を民生用途として出せる国はそれほど多くはないのではなかろうかと思うんですね。純粋に民生用途ではないという話はありますが、ほぼすべてが民生用途でしょうからねぇ。要は、軍事目的ではないと言うことです。
ロケットの技術があればミサイルが持てるという話は当然ありますが、上記のように技術があっても作るのにはお金がかかるわけです。そのお金を税金から出すことに日本国民の多くが賛成しない限りはミサイルに転用することは現実的には難しいですよね。無理矢理やったら今の日本だと……。失脚するな……。たぶん。やってみなきゃわからねぇって話はあるかもしんないですが。


ふと思ったのですが、諸外国、特に近隣諸国と呼ばれている国々が日本の国民感情を刺激するようなことを言うことが有るじゃないですが。
むろん本心からそう思っていて、かつそれを言うことによって自国民からの支持が得られるという面もあるのでしょうが、もしかすると、そうすることによって日本のナショナリズムを煽りお金を軍事に回させようという意図があってもおかしくないですよねぇ。
「XX国のやつらはバカ」とか言う人もいますが、なんとなくどの国でもどの地域でも頭のいい人と馬鹿な人の比率はそれほど変わらないんじゃないかなぁと私は予想しています。データを取れるとは思えませんが(笑)。
だからね、日本の国力を、その強みである民生用途に使わせたくない。日本を刺激する言葉の裏にそういう深慮遠謀があってもおかしくないなぁとか思っちゃうんですよねぇ。


極東のこの辺りってそれなりに不安定なので、もし仮に軍事予算を他国並みに使わなければならなかったら、今の日本はなかったのかなぁと思います。