読書感想文 宮沢賢治著『二十六夜』

書きたいネタもないので来年に向けたストックを一本書いておこうかなと。




うーーーーー。
無常感、だよなぁ。うまく表現できないんだけれどもし一言で言うなら無常感なのかなぁ。


話の筋立て自体はファンタジーです。梟(ふくろう)の坊さんが、ふくろうのお経について何夜かに渡りふくろうたちに解説しています。そしてその最中、事件が起こります。
なんというか、なんともいえぬお話。ふくろうはふくろうで生きていくために罪を背負っている。しかし、そのふくろうもまた、罪を背負った他の生き物、つまりは人間の子供によって命を奪われるんですねぇ。
しかし、それでも他人を恨んではいけない、そう教えるんです。そして穂吉はその教えを心に刻みながら死んでいきます。


単純に宗教的な話ってわけでもないんだよなぁ。やりきれない話。でも、誰もが背負っている罪について考えさせられるはなし。
読書感想文の元ネタとしては難易度が高いかも知れないけど、課題を出す側からすると子供たちに感想を書いてもらいたくなる作品かも。