羽田空港の5本目の滑走路を真剣に考えてみる

ということなので俺も考える。



大きな地図で見る





まず、制約事項からですね。

  • 陸地側への拡張は無い

そりゃそうだよね。今のご時世そんなことができるとは思えない。

  • 東京港への影響を最小限にとどめる

この制約がきついらしいんですよねぇ。なんのかんの言っても東京港は世界有数の貿易港らしいですからね。

これがためにD滑走路はあんなめんどくさいこうぞうになっていますからねぇ。

  • 千葉との都県境

もしかすると意外と知られていないのかも知れませんが、東京と千葉の海上境界線は確定していません。検索してもでてこないのですが、状況証拠なら提示できる。

大きな地図で見る
ディズニーランドのある埋め立て地の西側、江戸川河口ですぱっと南に切れてますよね。そして、対岸は荒川を隔てた若洲まで、葛西臨海公園の南には埋め立て地が無い。
東京都は江戸川河口から真南の線を主張していて、千葉県は江戸川河口からまっすぐ荒川河口に伸ばした線主張しているはず。
羽田も意外とぎりぎりなんですよね、もう。
空港の割譲でもしなければ千葉県が自分の領域かも知れないところに空港が伸びてくることをOKするとはちょっと思えません。そもそも東京港の航路問題も荒川江戸川流路確保問題もありますから現実的にはそこまで進出することはないでしょう。




それらの制約から考えると、5本目の滑走路を作れるとしたら、現行海側のC滑走路のさらに海側にもう1本作れるかどうか、ってところでしょうね。
しかし、航路の制約がとてもきつそうです。また、C滑走路との距離を十分とれるのか?という疑念はあります。(Wikipediaによると2本の滑走路を同時に使用するためには1,525m以上の間隔が必要らしい)
やるとしたらC滑走路の近くにもう1本(短くてもいいのかも)滑走路を造る、ってやり方なんだろうな。




以下、余談ですが……。
こうやって現実の制約の中で何かを考えるのって楽しいですねぇ。よくわからない分野だけど楽しい(笑)
もう一つ余談。
もし、羽田が拡張に拡張を重ねて成田の影が薄くなったらってこと。一つ確実な活用法はあります。誰もが思い付く、貨物輸送でのハブ化です。ただ、24時間運用できないんですよねぇ。それがつらい。あとは今話題のLCCですかねぇ。もちろん着陸料が下がるとしてね。そうなったらさらに東京から遠い茨城空港はどうなるんだって話ですが、茨城とか静岡とか福島って、何かあったときの首都圏のバックアップ空港として整備しているんじゃないかと勝手に勘ぐっているんですが(笑)。羽田と成田の両方が使えない状態で他の空港が生きていてもしょうがないじゃんっていう考え方もあるでしょうが、危機管理という意味ではやってもいいかなぁと。横田と厚木も使うでしょうがそれだけじゃ回らないでしょうからね。
まぁねぇ。ハブ空港ってのが、本当に乗換拠点っていう意味だけだったら、東京にある必要は無いと思うんですよね。どうしても日本に欲しいって言うのなら個人的には千歳かなぁと思ってます。キャパ的に。50年とか先の話ですが北海道新幹線へ投資するとなった場合には東京札幌間の旅客を分け合うことになるから、その空いた分をハブ化に使えないかなぁと。
しかし、ハブ空港を持つと言うことは世界各国への直行便を持つと言うことに他ならないわけで、そうなると、やっぱり需要が一番多い東京近辺に作るというのが自然なのかなとも思います。


思い付くままに長々と書いてしまいました。今までに2度しか羽田空港を使ったことがないtanabeebanatでした(笑)。