ハヤテのごとく!294話「ルネッサンス、情熱」感想 当事者と部外者と傍観者
今日はベタテキストで感想を書いてみます。
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/11/18
- メディア: コミック
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俺はこの漫画がめちゃめちゃ売れるようになるとかれこれ5年くらい前に思ったのですが、それとは逆に、よくもまぁ連載が続いているなと言う思いは当時から持っていました。
この漫画は一見一貫性が無いように見えるんですよねぇ。異質なストーリーを同じ作品の中にいくらでも取り込めるという構造が故に、読者にとっては決してわかりやすいとは言えない作品になっていると感じています。
しかし、裏を返すとそれこそがこの作品の魅力であり、そして、それこそが俺が「めちゃめちゃ売れる」と直感した理由なんですよねぇ。漫画を読み慣れた濃いファンは取り込めなくてもストーリーに飢えている読者は取り込めると感じたんでしょうね。もちろんスーパーハイブリッド構造に至る前の俺にはそんなことはわからなかったのですが。
294話はまだ比較的マシな方です。ナギとルカの出会いに至る話と、なんかわからんけれどバトルに巻き込まれた姿形はメイドでも心は執事なハヤテの話が並列で進んでいます。
ナギとルカの話の方では、ようやく予約されている6月のイベントのきっかけが明かされました。果たして年内に描かれるのかどうか。きっと無理でしょうね。ここまでの流れを見ると(笑)。
さて、もう一つの話。ハヤテのバトルです。この話を読むと、一貫していないながらも一貫しているこの漫画の持つ「空気」を感じることができました。そしてその空気は俺が好きなタイプの空気です。
「当事者」のハヤテはなにがなにやらわからないまま戦います。そしてそれを囲んでいる人たちはコスプレイベントの一環としてそれを受け止めている「傍観者」になっています。さらに、裏で別の物語を進めているナギたちは現時点ではそのことを全く知らない「部外者」になっています。
こういう視点のズレが好きなんです。
物語では往々にして登場人物が同じ価値観を持って生きることがあります。同じ目標に向かって進むと言い換えた方がいいかな?もちろんそれを否定するつもりはないし、そういう流れも楽しく受け入れることが出来ます。しかし、ハヤテ294話のように、人によって立ち位置が違うという状況の方が、より現実を模倣している、と俺は思うんですね。そして、その現実の模倣というのは多くの表現者がいろいろな手法で挑んでいる壁なのではなかろうか、と思っているんです。
なにも294話に限った話ではなく、アテネ編でも同じような状況になっているんですよね。だから、こういう話を作ることが出来るのは畑健二郎さんの資質なのかなぁと俺は思っています。
294話で、ナギのアパートが建っている場所になんらかの秘密があることがあきらかになりましたが、もしかするとしょうもない秘密かも知れないし物語の根幹に関わる秘密なのかも知れません。
その秘密には脈絡無く扉絵に描かれた伊澄が絡むような要素もあるのかもしれません。
おそらくは当分の間感想が書きづらい状態が続くと思います。物語の流れが全く見えないので……(笑)
意外と長くなったのでもう寝ます。明日もなんか書くと思われ……
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