読書感想文としての二次創作

最初に言っておきますが、この記事、前半と後半で内容も想定対象読者もぜんぜん違います。2本にわけるかどうか迷ったけれど中身は一つながりなので1本にまとめました。




毎年この時期には読書感想文のネタ記事を書いています。今年もついこないだ書いたような気もします。
失敗でしたねぇ。
1週間待ってればよかった。


読む人がどう思うかは別として、書いている人にとっては、今年の読書感想文記事はこれから書くこの記事ですね。前に書いた記事は忘れてほしいです(笑)
好き勝手に書いているのに自分の思い通りにはならない。うまくいかないものですね。




さて、これを書くにはちょっとだけ勇気が要るのですが……。
初めて書きました。
生まれて初めて二次創作というものをやってみました。ちょっと頭に浮かんだことがあって、ふと、それを膨らませたら短い話ができちゃうかもな、などと思ったのが運のつき。気づいたら夢中になっていました。自分がそうなってみて、二次創作をする人も気持ちが少しだけわかった、と言ったら言い過ぎか、夢中になる事もあるんだな、ってことはわかったような気がします。


それはともかく、実際に自分で書いてみて初めて気づいた事があります。
それは、二次創作って読書感想文の延長線としてできることがあるんだな、ってことです。というか、今回俺が書いた二次創作は間違いなく読書感想文の延長だったんですよ。




読書感想文の書き方みたいな怪しげな記事を何本か書いてますが、その中でも書いてると思うんですよねぇ。と思って過去記事読み返してみたけれどみつかんなかった……。夢の中で書いたのかなぁ。ただの偽記憶かなぁ。まぁいいや。どうせこれから書くんだから。


読書感想文を書く時に使える方法として、読んだ本に出てくる登場人物と同じ状況に自分が追い込まれた場合、自分だったらどうするのかを書く、というのがあります。難しそうだけれど案外と使えます。おぼろげな記憶だけれど俺もそれで切り抜けた事があったような気がします。
もし、登場人物と同じ行動をするな、と思ったときはちょっと残念で、あんまり原稿用紙が埋まらない。でも違う行動をするな?と思ったときはしめた物。なぜ違う行動をするのかをつらつらと書いて原稿用紙を埋める事ができます。




そこで、話は二次創作に移ります。




二次創作を自分でやってみて気づいたんです。少なくとも今回俺が書いた二次創作ってそれの逆をやっているんだなって。
ある作品の登場人物たちが、その作品では描かれていない状況に置かれたときにどういう行動をするのか?それを考えて書いていたんです。
これって、読書感想文でも使えますよね。簡単じゃないってのはわかりますよ。でも、きっとそう言うのが得意な人だっているはずです。読書感想文は苦手だけれど二次創作は得意みたいな人ももしかしたら……、いや、いないような気もしますけど(笑)、できるできないじゃなくて、そっちの方が楽しく書けるんじゃないですかね?
例を挙げると、最近テレビのコマーシャルでやっている、『走れメロス』のメロスが現代社会にいたらどうなるかみたいな話。あれは完全に二次創作だと俺は思いますが、もうちっと真面目な状況にメロスを追い込んでみたら一見真面目に書いた読書感想文に見えるかも知れないなぁと気づいたんですよ。




読書感想文として二次創作を作ってしまう。
突飛な考えかも知れませんが、案外いけそうな気がします。そして、もし仮に俺が読書感想文の評価をする立場だとしたら、世間の風を読んで高い評価はつけないとは思いますが、楽しく読めると思いますね。












さて、ここから後半です。
ここまでは不特定多数に向けた記事、ここからはこの日記の読者に向けた記事です。そんな分け方ができるとは思ってないですけれど書く人の心持ちとしてそうなります。スイッチ切り替え。




今回、俺が書いた初めての、そして最後になりそうな気がする二次創作の原典はライトノベルです。ハヤテのごとく!ではありません。あんなに読んだのにハヤテで二次創作ができそうな設定って未だ思い付いた事がない。
あと、余計なことですが、エロではありません(笑)。全年齢向け?です。


昨日の日記でも書いたけど、書いた本人が一番びっくりなんですよね。書こう!と決めたその瞬間まで、「俺には絶対創作なんて無理。二次創作も無理!」と思ってたんだから。いや違うな。最後のオチを書くまでそう思ってた。どうせ途中で飽きて放り出すんだろうなと思いながら書いていた。
だって、思い付いたのは最初の設定だけなんだもん。それ以外は全て原典を借りています。というか極力借りようとしています。


書いているときはすっげー楽しかったですよ。その設定を生かすためにどのキャラを使えばいいんだろうか、とか、原典を読みながら文体を模写してみたりとか、流れの中で思い付いたイベントを、「ああ、これこの作中でありそうだし実際読んだらにやにやしちゃうかもな」とか思いながら書いてみたり。
すげー楽しかった。こんな楽しい遊びがあったんだーと思いながら書いてた。短い話だけれど、その話の中で無駄に伏線を張ってみたり、あえて複数の受け取り方ができる表現をしてみたりね。そのあたりは創作ではないここの記事でもやることがあるけれど、架空の世界を描ける二次創作の中でやるのはまた格別ですね。原典はあるとはいえ、その話の中の仮想現実はある程度好き勝手に構築できるんですから。
でも、最近書いたその本の感想文で俺が指摘したある特徴はどうしても再現できなかった。再現しようと無意味にがんばったんだけれど、読み返して修正する過程でどんどん削られて行きました。不自然な表現になっちゃうんだよね。創作する人が「いつのまにか削られた話があって……」みたいなことを言っていても「ほんとうかなぁ」と思っていたのですが、そういうこともあるんだなとなんか納得した(笑)。結果的にそれっぽくなったところもあるけれど、どうにもうまくいかないところはあきらめて、二次創作ではあるけれど原典では絶対やらないような表現をしたところもある。
たぶんそういうのって……。俺が読者として読んだら突っ込む場所になるんだろうな。


俺が読者だったら、って言う話で言うと、他の人が書いた本を読む場合、俺は結末から逆算されているストーリーの方が好きなんですよ。推理小説好きだからね。たぶん自然とそうなったんだと思う。でも、今回書いたのはその逆。設定だけがあってそれを無理矢理転がしただけ。どうやって終わらせるかなんて考えず書いた。結果的に最後となる一文を書いて、ああ、これなら終わりでもいいかもしれねぇなぁと思っちゃったような書き方だった。
だから、もし感想を求められたら俺は微妙な表情をすると思います。もし遠慮無く言える相手だったら「これはないんじゃねーの?」って正直にいうかも。
他人に自分が読みたいものを書くように強要するくらいだったらてめーが書け!みたいな事を思っていたんだけれど、自分が読みたいものを自分で書ける人ってすごいんだなぁと(笑)。多くの人にとって当たり前かもしれないそのことが初めてわかりました。




一時の勢いに任せて書いた二次創作。初めて書いたし、2ちゃんとかまとめWikiのその手のところを参考にしながら書いたしで、他の人が書いた良い物もたくさん目にしちゃったんで、チラシの裏感覚だったんですよね。今でいうとは謎テキストファイルですね。実際書いたけれどアップロードしていない文章とか、ファイル名だけつけて中身が空のテキストファイルとか俺のPCにはたくさんあるんでその一つとして書いてました。


ところが、だ。
書き上がってみると、それを公開したいという欲望がむくむくとわき上がってくるんですなぁ。他人に読まれるの恥ずかしいし、リアルで知ってる人もここ読んでるし、さっき書いたように自分が第三者として読んだら「うーん」って感じなのにね。それでも発表欲ってのはどうにも押さえられなくて……。そして、今はその欲望を解放する手段がある。


なので、ネットにそれをアップロードした。最初は2ちゃんあたりに……、と思ったんだけれど、分量が多すぎるのと、アクセス規制を食らい気味なのと、あそこにはめちゃすごいのが上がっているってのがあって怖じ気づいてやめた。
結局自分で持っているサイトに上げた。


最初は、もし興味ある人がいたら検索して探してね、とだけここに書こうと思ったんだけれど、どこからもリンクがないテキストなんて検索に引っかからないことに気づいたのでこの記事に貼っちゃいます。

もし、読んでくれて、感想とかあったら、この記事のコメントとかで伝えてもらうと、どんな内容でも、たとえ「しね」でもうれしいですね。




自分が書いた文章を読んでもらう楽しみって麻薬みたいなもんですね。一度それを知ってしまうともう抜けられない。