読書感想文 葵 せきな著『生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1』

ライトノベルと呼ばれるカテゴリーに属する本を手軽に読むという習慣がないので、新しいシリーズを読み始めるにはほとんどの場合何らかの明確な理由があります。
このシリーズ、『生徒会の一存シリーズ』というのかな?を手に取った理由、それは宣伝です。
最近話題のステマとか言うやつではなくとてもわかりやすい宣伝。とはいえテレビとか雑誌とかではないです。交通広告です。


札幌市営地下鉄の自動改札機に宣伝シールが貼りまくられてたんですよね。短い間とは言えゴムタイヤ地下鉄通勤をしていると毎日いやでも目に入ります。北海道が舞台っていう作品も多いからこれもそうなのかなぁとか……、興味を持って読んでみた次第です。


地下道は初音ミクだらけだったし札幌ってそういう御土地柄なのかなぁ?などと魔法少女に治安を委ねている松戸市民が言ってみる。




今回の感想文はこだわり抜きで書いてみますね。具体的に言うと他作品言及ありで行きます。


まぁ、とにかく感想が書きづらい作品です。末尾の後書きから引っ張ってくるのもアレなのですがねぇ、4コマギャグ漫画を意識したと作者が書いていますが、そんな感じともまた違うかなぁ。いやね、俺が好きなギャグ漫画ってもっと暴力的なギャグとか、登場人物が持つ決して受け入れたり許されたりしないような価値観とリアルとのズレを多用するようなタイプなのでね。
コメディですかね。コメディってのもまた違うような気がしますけれど。
ストライクゾーンど真ん中からは外れている感じでした。ギャグ漫画の小説化っていったら『バカとテストと召喚獣』にはびっくりしたよなぁ。こんな作品があるとは、と思ったね。それとはやっぱ違うんですよね。ギャグの方向性は俺はあっちの方が好き。あくまでも好みです。良い悪いの問題じゃありません。


冒頭部分は初期のハヤテを思い出しながら読んでました。今はこんな感じの作品が多いのかなぁと。『ハヤテのごとく!』を読んでなかったら今以上にわからないネタが多かったんだろうなぁ。
最近慣れ親しんできている男女比率が偏った登場人物構成ってのは今風なんでしょうね。女性向け作品だとこれが逆だったりするのかな?読んだ事がないからわからない。


最近慣れ親しんでいると言えば、この作品はライトノベルっぽくない出だしだなぁと思いましたね。地の文の説明が不親切。いや、不親切なんじゃないね、普通の小説っぽい。ライトノベルっぽい不自然さがあまりない。俺にとってはこっちの方が読みやすいです。


とまぁ、本編の感想はこんな感じなのですが、にもかかわらず、何がにもかかわらずなのかって突っ込まれそうですがねぇ、虚構の入れ子構造も使っているんだよな。ライトノベルで言うと『涼宮ハルヒの憂鬱』が代表的だと思います。こういう構成は嫌いではないのですが、最近はちょっと慣れちゃった感じかなぁ。慣れって怖いね。




とまぁ、あまり前向きな感想文にはなりませんでしたが、基本気に入らなかったらここには感想を書きません。この作品の場合は続きも読んでみようと思っています。続きの感想を書くかはわかりませんけれどね。






これはおそらく他の人には理解しがたい感想だと思うんですが、この作品の最初の1話を読んだ時に思い出したのは『ミス・マープル』。あの作品の場合は訳注でしたけれど、この作品の場合は別の視点からの但し書きなんですよね。そういうのもあってね、続きを読んでみようかなぁと思ってます。何の事やらさっぱりわからんと思いますが。


そうそう、これってやっぱ北海道が舞台なんでしょうね。1単語だけだけれどそれを伺わせる記述がありました。次に北海道行く時にはこのシリーズを飛行機の中で読もうかなぁ。