「ごーるど銀賞:『まほらば』書評他に無い構造の特殊さ」

まほらばという上質な物語の構造について解説されています。

まほらばのテーマは
「友人達と過ごす時間の無限回廊とそこからの脱却」だ。
と、小難しく言ってみる(笑)

同意します。そしてそれこそが、この作品の「せつなさ」であると思います。登場人物も読者もいつまでも「温い」世界に立ち止まっていたいと願っている、しかしそれはかなわぬ夢である。そこがこの物語の肝になっていると思います。


手法的には言葉を極力廃しているところが私にとっては珍しく驚嘆していますが、物語としては筆者のはし様の考えは正解でしょうね。


まほらばについては最後に書きたいことがあるんですが、年内には単行本最終巻が出ると思うのでその時にします。平井和正氏による「高橋留美子の優しい世界」という言葉がありますけれど、高橋留美子さん以上に優しさを感じる世界です。めぞん一刻的な基本構造を持つだけによけいそれを感じます。