97話感想二日目 表情がころころ変わる女の子はかわいい

第98話『THE HEADY FEELING OF FREEDOM』

ついに次号のサブタイトル予告までしやがったよ…


いろいろな意味で読者への挑戦状的に受け取ってしまった。*1

  • その場しのぎでストーリーを考えているのではないからね
  • 次回の流れを読んでみろ

みたいな。
ヒナギクさんが武器の力で思いがけず本心を吐露してしまったけれど、決定的なことは何一つ口走っていない。今回の話のラストでは武器を手放しているのでもう操られることはない。ただ、自分が何を言ってしまったのかははっきりと覚えている。そう言う状況。しかしながら、ハヤテ君は相変わらず鈍いわけで、言葉の裏を読んでヒナギクさんの気持ちに気づくなんて事はありえない。西沢歩さん並みに直接的にならないと。
ハヤテのごとく!という漫画の主軸が、ハヤテ君とヒナギクさんとのラブコメなら、今週、来週はクライマックス1回目です。めぞん一刻の「三年待って」のあたりくらいか。あれは軽く落としたわけですがこっちはどうなるのやら。
ただねぇ、この漫画におけるこのラブコメはあくまでもサイドストーリーだと思うんですよ。サイドストーリーというと表現が違うかな?要素の一つ?話を進めなければいけないけれど決して「これだけが」本筋ではない。そう言う意味ではこの漫画には「メインストーリー」が無いと思っているんですよね。あるいは、読む人によってメインストーリーが変わる。そう考えると物語として捉えた場合の「あずまんが大王」に似ているけれど、「あずまんが大王」よりも「ハヤテのごとく!」の方が、物語それぞれの関連性が高い。何度か読んでいくと自分がメインだと思った流れがサイドに見えるようになってきてしまうような感覚があります。

そして最終ページについてなのですが
本当は全然違うセリフが入る予定でした。が、担当から全力で
止められたので、こういう感じに……。

なにが入る予定だったかは憶測でいろいろ書かれていますが、確かに銃刀法違反の件はタイムリーだけど全力で止めたくなるネタだよなとは思った。
それはともかくとして、ここでナギちゃんに「嫌な予感」をさせるつもりはなかったらしい。夜の旧校舎でヒナギクさんと二人っきりになるときには嫌な予感がしてたのにね。(45話・5巻4話参照)
この表現で、ナギちゃんとハヤテ君との間にある絆が強くなってきていることを示していると思いますね。爆弾処理へ機は熟したと思います。実のところ今さら処理する意味は物語的にはないんだけど明示的にやっておいた方がいいんじゃないかなぁ。


昨日さっぱりわからんと書いたリスの件。久しぶりに来たんだ。元ネタわかっている人にはツボに来るネタだったんだ。意図はおおよそ思ったとおりで必殺技が使えない状況を示そうとしたとのこと。


ここのところヒナギクさんが話のメインになっていますが、彼女はもしかすると西沢歩さん以上に報われない女の子なのかもしれない。西沢さんのように自分に素直になることもできず、西沢さんのように正面切って思いをぶちまけることもできず…
前にも書いたような気がするのですが、ハヤテのごとく!作中の女の子たちは、みんな西沢歩さんを目標にしているように見えてならないんですよね。彼女みたいな「普通の女の子」になりたいという潜在意識があるように見えます。「異能の少女たち」が、よってたかって「普通の女の子」を目指すってのも物語として面白そうではありますね。難しそうですけれど。


最後に。
やっぱりこの「ヒナ祭り祭り」イベントは、「ヒナギクメインと見せかけてナギメインのイベントだったんだな」といずれ思うようなエピソードになるような気がします。絵的にはころころ変わるヒナギクさんの表情なんか、めっちゃかわいく描けていると思うし、筋立てもヒナギクさんの誕生日が柱なんですが、それを超えるナギちゃんの存在感がね。
それを思うと余計にマリアさんが不憫で…
物語の構造上、メインヒロインたちがラブコメ展開に本格参入するのは「今はまだ」無理。当初予定でもこの時期のラブコメ要素がヒナハム中心になる予定ではあったと思うんですけどね。
ヒナ祭り祭りで進展するヒナギクさんとハヤテ君の関係は「ここまで」ってのが設定されていると思うんですが、それがどこなのかは見えない。俺はこの話、少年と少女がくっついたり別れたりしながら進んでもおかしくないなと思っているので全く読めませんよ…。
でも、くっつけないでしょうね。さすがに…
ゴールデンウイークの旅行が抑止力になっている。
ヒナギクさんとハヤテ君がくっついても、西沢さんとの関係は厳しいけれど、ナギちゃんとの関係という意味合いでは物語が続いちゃうんだよな。それが二つの世代を描いている効果ですよ。3才という年齢差が物語をやたらと複雑にしていて、かつ終わりの日付を読みづらくしていますね。


追記:そういえば、「アーたんによる抑止力」のことをすっかり忘れていた。これだからこの漫画は…


とりあえずこんなところで。書いてばかりいては「邪魅の雫」がいっこうに進まないよorz

*1:推理小説マニアはこれだから…