立ち読み

Something Orange - [本]
コメントつけようとしたら長くなってしまいそうだし、自分のずれた考え方がメインになってしまいそうなのでここに書きます。
記事からだけの情報では何とも言い難いので、本件を感情論ではなく、純粋に損得の問題で考えてみます。
他の方からのコメントにもありますように、コンビニの雑誌コーナーが外から見えるところにあるというのは、立ち読みしている客の姿を見せることが他の客の呼び水になることを期待しているからです。つまり、立ち読みする人は、本人の意図はどうあれ、そのコンビニのプロモーションの一端を担っています。
しかし、それが長時間、さらに、頻度が高かった場合、コンビニにとってプロモーションの結果得られる対価より、立ち読みされることに寄る損失の方が大きくなる場合もあります。その敷居値はどこか?それはたぶん厳密には数値化されていないでしょうね。店員も常に立ち読みしている人を把握しているわけではありません。
でも、客商売をしている人は、客が思っている以上に客のことを把握しています。一日数百人の客があるラーメン屋に週に1度行っていました。たまたま数週間食いに行けないことがありました。次に言ったら「お久しぶりです」と言われました。覚えられていた…。
私自身も立ち読み大好きでいつもしています。それもだいたい決まった本屋です。なので、いつも立ち読みしてうざいなぁと思われている可能性は結構あります。でも、買うのもその立ち読みしている本屋であることが多いです。年間にすると数万円は使っていると思います。うざいけれど金は落としてくれる、そこを本屋側でどう判断しているのか、あるいはいちいち判断していないのかはわかりません。
いずれにしろ、表題記事の件で、そのコンビニは一人の客を失ったわけです。あまり考えのないアルバイトの短絡的な行動と考える方が自然ですが、もし商売的な計算の上でかかる行動を起こしていたとしたらなかなか興味深いです。
有る時期を境にコンビニはそれまで閉ざされていたトイレを積極的に開放しました。それはトイレを借りた客が百円程度の買い物をすることを期待した施策です。それとは逆に、もしかすると立ち読みはさせない方向に向かいつつあるのかもしれません。集客のためのプロモーション手段、そして、立ち読みした後に得ることができる百円程度の収入。それを考え合わせても立ち読みされることによる損失が大きいと判断すればそうなります。
コンビニの書籍、雑誌コーナーには、本屋のそれとは違い、いわゆる売れ筋で、かつ、気軽に読めて、かつ、求めやすい金額の物しか置いてありません。それだけに、一般書店と違う判断基準を持っていてもおかしくはありません。