『うる星やつら』新装版 5巻6巻

錯乱坊のアップを表紙にするとは…。今見ても破壊力がある。
先週書いたハヤテのごとく!111話の感想

この話は高橋留美子作品へのオマージュでしょう。

と書いたのですが、この頃のうる星やつらを改めてじっくり読んでみると、この破壊力はそう簡単に真似できるものではないなと思います。なんでもありの漫画ってのはこういうことなんだなと。超科学あり、オカルト有り、スポ根あり、色気有り、エロ有り、そしてたまーに切ない話を混ぜてくるけれど基本はギャグ漫画、そんな作品は少ない。特に人気があるうちにきれいに終わった作品は本当に少ないでしょう。皆無と書こうとしたけれど、自分が漫画を読まない人であることを思い出しました。ふーびっくりした。


個別に感想を書いていくときりがなくなりそうなので適当にお茶を濁します。
まず、5巻1話。
えーっと。これ読んだの久しぶり。でね、胸のつかえが取れた。『もやしもん』っていう漫画があるじゃないですか。あれ評判いいみたいなので読んでみてるんですよ。買ってはいないけれど。で、なんとなく既視感があったんですよ。ものすごく微妙な既視感。こういう話読んだことあるなぁ。けど違うなぁ。って感じの。
既視感の原因はたぶんこの話のここ。

悪性のインフルエンザウイルスが顕微鏡の中で助けを求めているシーンです。この後巨大化します。
これを持ってパクリだなどと言い出す気はありませんよ、もちろん。ただ、この一発のネタをまともにして膨らませてああなったっていう可能性も否定はできません。昨日の魔法先生ネギま!の感想でも書いたこととかぶりますけれど、『うる星やつら』は基本的にギャグ漫画なので説明が不用なんですよ。でも、『もやしもん』はざっくり読んだ感じそうは行かないみたいです。
あと、羅列系のネタも仕込んであるんだよね。

  • おとなの女
  • 結婚したい
  • ハカマ姿がたまらん
  • ハカマをぬいでほしい

こういうの好き。
そして落ちもかなり好き。お約束なんだけどねぇ。なんかツボに来るんだよな。で、その落ちは翌週には引き継がれない。ギャグ漫画だからそれが可能。


後はまとめての話にします。
5巻6巻は時期的な都合で水着の女の子満載です。読者サービスなのでしょうか?高橋留美子さんが描く女の子ってエロさはないんですよね。もうちっとなんというかライトな感じ。えーい。なにを難しそうな言葉を使ってしょうもないことを書いとるんだ!
それとは別に、新キャラシステムみたいな物を使っています。新キャラを出してそのキャラが中心の話を何話か続けて調子がいいようならレギュラー化させるという手法です。残念ながらこのあたりに出てきて真のレギュラーになったキャラはいないと思いますけれど…。クノイチの楓ちゃんなんかは今同じようなキャラを出してもそこそこ人気出ると思うのにねぇ。
巻末のラムちゃんイラストは5巻:吉田戦車さん、6巻:椎名高志さんです。椎名さんのラムちゃんは今までで一番ラムちゃんらしいラムちゃんだと思った。絵だけだったらあだち充さんや吉崎観音さんのラムちゃんの方が似ているんですけれど、電撃が出ているのを見ると「ああ、ラムちゃんなんだな」とわかりやすかったりする。
今月は小学館の雑誌で描いてらっしゃるお二人。来月は別の出版社で活躍している漫画家さんなのかな?


今月のうる星感想はこんなところでお開き。


もやしもん(1) (イブニングKC)

もやしもん(1) (イブニングKC)