退職後の趣味としてのブログ入門

大量退職時代を迎えて日本が大変だという話題を目にすることが多いです。退職される中高年世代*1の方々がご活躍して下さったおかげで今の日本は存在すると思っています。我々中年の下の方の世代はそうとは気づかずに皆様に頼っていた部分が大きいと思います。
さて、多くの方は退職後も社会での活躍の場を求めていらっしゃると思いますが、懸命に働いた数十年の間には顧みることができなかった自分の時間、あるいは家族との時間を過ごそうと考えている方もいらっしゃると思います。
そして、なにか新しい趣味に挑戦してみたいと考える方もいらっしゃるかもしれません。もしそうお思いでしたら、今流行のブログなどというものをやってみるのはいかがでしょうか?


私自身、激務が続いた毎日からふと解放されて、生活にメリハリを付けるためにこのブログを趣味として始めました。ブログという物について知識を全く持っていませんでした。それでもなんとか続けていられます。そして、そこそこ多くの人が読みに来てくれるようになりました。今日は、これからブログとやらを始めてみようと思っていらっしゃる諸先輩方を想定読者として、ブログに詳しくない人間による「ブログ入門」的な記事を書いてみようと思います。


私はシステム開発の仕事をしているので、それなりにコンピュータの知識はあります。しかし、コンピュータの知識がなくてもブログは始められます。説明には極力難しい言葉は使わないようにしようと考えております。なお、説明しやすさを優先していつもは避けている不正確な言い回しや言葉を使うことがあります。記述の正確さが気になる方には不快感を与えると思いますがご容赦下さい。

ブログとは何か?

非常に困る質問です。特に公開日記との違いを答えろと言うことになると自分自身が納得できる解答も持っていません。ブログと公開日記との間に明確な線引きがあるかどうかは怪しいです。ブログ=公開日記として考えても良いと思います。なにか書きたいことがあった時、人に伝えたいことがあった時に思いつくままに自分の言葉を綴ってみる。それがブログであると考えてもよいと思います。

話題のmixiとは違うの?

mixiは紹介制です。違う使い方もできますが、本質的には実際に自分が知っている人とのやりとりを楽しむ為の物です。一般的なブログとmixiが違うのは、書いた物が不特定多数に公開されるか否かということと、検索エンジン経由で読者がやってくるかどうかというところにあります。
mixiをはじめとするソーシャルネットワークサービス(SNS)と言われるサービスについては私は使いこなしているとは言い難いので別のサイトを参考にしてみて下さい。
極めて個人的な感覚ですが、mixiは友人と飲み屋で話しているような感覚があります。そういう状況だから出せる話題というのも当然あるでしょう。逆に友人と一緒の時には話題にしないけれど常々考えていることを自分で書き留めておくのがブログというようなイメージです。私の場合、友人とは定期的に会って話をするのでmixiの存在意義をあまり感じないのかもしれません。

サービスの選び方

現在数多くのブログサービスがあります。私が使っているのは「はてなダイアリー」というサービスです。他にもFC2ブログやらNifty社のサービスであるココログやらYahooブログやらいろいろあります。比較してみたい方は「ブログ 比較」やそれに類する言葉で検索をすると比較サイトにたどり着きます。しかし、比較サイト全般に言えることですが言葉が難しいです。全くの初心者が見るべきポイントは、写真のアップロードが簡単にできるか否か、記事の分量の制限はあるかいなか、大勢が利用しているサービスか否かくらいです。しかし、その情報が要領よくまとまっているところはなかなかありません。無いなら作れ!と言われるのが落ちなのですが、それを作るには実際にそのサービスを利用しなければならないのでなかなか難しいです。
なお、書籍になっているブログ入門書は、ほとんどの場合、特定のサービスを利用することが前提となっています。それは、サービス提供元の広告を兼ねている場合もありますし、なによりも説明のしやすさを優先させているからだと思われます。ブログの比較をするのには、そのサービスと利害関係を持たない個人の評価を複数読んでみるのが一番だと思われます。そうすれば、実は裏であるサービスとつながっている個人サイトがあったとしてもそれを見抜くことができます。
大勢が利用しているサービスを使えば安心という考え方もありますが、大勢が利用していると言うことはアクセスも多いと言うことです。アクセスが多いと言うことは、時間帯によってはブログを保存しているコンピュータ(サーバー)が混雑して必要なサービスを受けられない可能性もあるということです。大手のサービスはそうならないように運営をしてくれてはいますが、実際には記事を更新しようとしたけれど更新することができないなどのトラブルは頻発しています。評判がいいところには人が集まり、人が集まる事によって混雑し評判が落ちるという循環になっていると思われます。そういう物だと思うしかないでしょう。
私は他のブログサービスも使っていますが、メインで使っているのは「はてなダイアリー」なので、この後の解説でサービスに依存する部分は「はてなダイアリー」をベースに記述します。ただ、もしあなたが写真を多用したブログをつくりたいのなら「はてなダイアリー」はお薦めできません。写真の保存容量が比較的小さいと感じているからです。また、凝ったデザインのブログを作りたい場合もお薦めはしません。
サービスの選択で重要な要素は価格です。多くのサイトでは無料で始めることができるようになっています。しかし、より高機能を求めると有料サービスに加入せざるを得ない場合もあります。例えば「はてなダイアリー」の場合はアクセスカウンター(そのサイトを累計何人が来訪したかをページに表示する機能)をつけるにはお金を払わなければなりません。いずれは付けてみたくなる機能ですが、当初は料金がかからない範囲でサービスを利用すればよいと思います。私の場合は、他のサイトからリンクをされたらお金を払ってカウンターを付けようと決めていました。付けた当初は自分以外に読みに来る人は1桁しかおらず、付けなければよかったと反省しました。
なお、サービスを使うに当たっては、無料であってもメールアドレスなどの個人情報の入力が求められます。それぞれのサービス事業者は個人情報が漏れないように細心の注意を払って運営していると信じていますが心配される方もいるでしょう。そんな方のためにアドバイス
なにも本当のことを入力する必要はありません。
必要になれば本当のことに変更すればよいのです。それだけです。電子メールアドレスは実際に連絡が取れるアドレスを入力する必要があるので正しい物を入力しなければいけませんが、それだけあれば良いのです。無料で新しい電子メールアドレスが取得できるサービスもYahooやGoogle、Excite、gooなどで用意されています。そこで電子メールアドレスを取得すればいくつでも無尽蔵に連絡が取れるメールアドレスを入手することが可能です。
ただ、これは倫理的には若干問題がある行為だと思っています。一人の人間が複数の人間になりすますことができる行為だからです。もし、実際にブログをはじめた時にこういうことを書くと思わぬトラブルが発生する可能性がありますので注意して下さい。私は覚悟の上で書いています。あなたがやるかどうかはともかく実際できてしまうのです。

記事の書き方とコンピュータの知識の必要性

記事の書き方は「はてなダイアリー」に特化した説明になります。
基本的な記事の更新に必要な知識はありません。上の方にある「日記を書く」というところをクリックすると編集画面になります。そこの本文に書いて「確認する」ボタンを押してどう表示されるかを見ます。OKならば「この内容を登録する」ボタンを押す、書き直したければ「編集画面に戻る」ボタンを押して編集画面に戻り手順を繰り返す。ただそれだけです。
このサイトのように、「はてなダイアリー」が提供したデザインを若干変更するような場合は多少の知識が必要となりますが*2、それは追々必要になってから勉強すればいいことです。残念ながらほとんどの場合デザイン変更したくなるほど多くの人は来訪してくれません。
来訪者はブログに何を求めているのでしょうか?たぶん何が書いてあるのかが気になって訪れてくれるのです。デザインが良い方が印象が良いのは当たり前ですが、それ以前に中身が重要です。中身を読みに来てくれる人が増えてからデザインに手を付けてもよいのです。

テーマを決めてみよう

というのは冗談です。
多くのブログ解説書では「テーマを決める」という項目が用意されています。しかし、私はテーマを決める必要は無いと思っています。例えばテーマを「釣り」に決めたとします。釣りに行くのは月に1度だとしましょう。週に1度は釣り新聞などの記事から気になった話題を取り上げて自分なりの感想を書苦事もあると思います。しかし、それ以外の日に、例えば「ゴルフ」に気になる話題があったらどうしますか?テーマを「釣り」と決めてしまっていては書けませんよね。でも書いちゃっていいと思うんです。ブログは趣味なんですから。好きなことを好きなように書けばいいのです(ただしトラブルを招くようなことは書かない方がいいでしょう。後述します。)。
テーマを決めた方が書きやすい人は決めた方がいいでしょう。でもテーマに縛られる必要はありません。繰り返しますがブログは趣味なのですから。ルールは自分で決めていいし、自分で撤回しても良いのです。

コメントとトラックバック

ブログにはコメントとトラックバックという機能というか文化があります。コメントというのは書いた記事に何らかの感想を持ってくれた方が、そのブログサイトで発言をすることです。トラックバックというのは、書いた記事に対する感想なり同意なり反論なりを別のブログサイトで別の人が書いたということを知らせる仕掛けだと思っていいでしょう。
実際、自分でブログを書くとコメントがつくのが待ち遠しい物です。特にカウンターを付けていない場合には、読んでくれている人がいるのかわかりません。がんばって書いていても誰も読んでくれていないのではないかと悲しい気分になります。
しかし現実は厳しいです。コメントはめったにしてもらえません。このサイトの場合、初めてコメントがついたのは開設後3ヶ月以上経ってからでした。3ヶ月間は誰も読んでくれていないかもしれないと思いながら書いていました。そんな経緯もありますので、私の場合はコメントをいただいたら極力すばやく返答するようにしております。「コメントありがとうございました」だけでもよいのです。「コメントを読んでいるよ」と言うことがコメントをしてくれた方に伝わればよいのです。それが次のコメントにつながります。
トラックバックは最初何が起こったのかわからないと思います。このサイトの場合、漫画やアニメの感想という独特のトラックバック文化を持つコミュニティに属しているようなので、このサイトのトラックバック方針が役に立つとは思えないです。
トラックバックをしてくれたサイトが、同意していようが反論をしていようが目を通した方が良いと思います。反論については真摯に受け止め、もしご自身が言いたいことが伝わっていないと感じたら、その方のサイトへのコメントではなく、ご自身のサイトで意見を書いてそのサイトへトラックバックを送るようにしましょう。その時、相手のサイトを紹介してリンクを貼るようにしましょう。読んでいる方は元記事がないとなんのことだかさっぱりわかりません。「はてなダイアリー」でのリンクは、ここをクリックしたらそのサイトが表示されるようになってほしいというところをマウスの左ボタンを押しながらなぞり青色反転させ、その状態で編集画面の上にある鎖の絵が書いてあるボタンを押します。するとURL入力画面が出てくるので相手のサイトのURLを入力して下さい。
はてなダイアリー」でのトラックバック方法は、編集画面で「トラックバックURL」というところに相手のサイトに書いてある「トラックバックURL」を転記します(その見つけ方はブログサービスによって違うのでここでは説明しません。慣れてくれば簡単に見つけられるようになります。)。実はこれが最初わからなくて、他のサービスを使っている方に教えてもらいました…。情けないです。システム開発している人間でもその程度の知識の人はいるんですよ。わからないことが出てくるとその場では恥ずかしいですが、いずれわかるようになります。

ネット上での交流

これに抵抗を感じる方もいらっしゃると思います。顔が見えないのに言葉を交わすわけです。一つ前の項目で紹介したコメントとトラックバックが交流の主要手段になります。
なんらかの趣味について主に書いていらっしゃるのなら、同じ趣味を持っているサイトを見つけてコメントをしてみるというのはいかがでしょうか?その際に多くの場合ご自分のサイトのURLを入力できるので入れておきます。するとその方があなたのサイトの存在を知って交流がはじまるかもしれません。そうするといずれ「相互リンク」という言葉が出てくるかもしれません。お互いに自分のサイトで相手のサイトへ簡単に飛べるリンクを貼ることをそういいます。
厳密な意味での相互リンクは、「はてなダイアリー」を使っている場合、多少の知識が必要となります。しかし代替機能があります。「はてなアンテナ」という物です。これは、自分が読んでいるサイトが更新(新しい記事が書かれること)されたかどうかをチェックする為の物なのですが、「はてなダイアリー」の画面に簡単に表示させることができます。画面の上にある「管理」をクリックして、左側の「デザイン」をクリックして下さい。真ん中に「かんたん」「詳細」とありますが、「かんたん」が前にある状態にして下さい。ページの下の方に「モジュールを選択」という所があります。そこに「自分のアンテナ」という選択肢があるのでそこの左側をチェックされた状態に変更して下さい。そうすると日記画面にXXXXのアンテナというのが表示されます*3。そこをクリックするとアンテナ画面が表示され、上にある「管理」をクリックするとチェックするサイトの新規追加ができます。
相互リンクをすると読みに来る人が増えます。これは間違いないです。そして、いつのまにか一種の集団意識が芽生えます。不思議な物です。そしてそうなるとその集団をまとめて読みに来て下さる方が現れます。そういう仕組みであなたのブログを読みに来てくれる人が増えていきます。

小遣いを稼ぐ

ここにターゲットを絞ったブログ入門本も多数存在します。しかし、私にはわかりました。ブログで小遣いを稼げるなどと言うのは妄想です。
中には小遣いというレベルを越えた収入を得ることができる人もいらっしゃると思います。特に実社会で物を売るお仕事をされていた方は成功するかもしれません。私には営業職の経験がないので厳しいです。物を売るという行為は実社会でもネットでも難しい物です。
さて、それでもやってみようと思っている方も多いと思います。一つだけ注意点があります。それは、収入を得ようとする以上は自分の正確な情報を支払いをしてくれるサイトに教えなければなりません。その分個人情報流出リスクは高まると言うことは理解して下さい。
このブログではアマゾンという通販サイトの商品紹介(アソシエイト・プログラム)と、グーグルという検索会社の広告(Google AdSense)をやっています。なぜその二つをやっているかというと、「はてなダイアリー」で簡単に設定ができるからです。知識が無くても広告を貼ることができました。そして、このブログはいつのまにやら毎日数百人くらいが読みに来るブログになってました。統計情報によればかなり読者が多い方に分類されるブログだそうです。それでも小遣い稼ぎはできてません。今の10倍くらい読者が増えないと小遣いというレベルにはならない。しかし、物を売るノウハウがある方がやれば全く別の結果になるかもしれません。やる価値がないとは申しません。
そもそも私は「ブログで小遣いを稼ぐのは極めて限られた才能や運を持つ人以外には無理」という仮説を立てて、それを実証するために広告をしています。その仮説は、どうやら正しいように思えてきております。

読者数を増やすために

最初のうちは書いているだけで満足するかもしれません。しかし誰かに読んでもらえているという緊張感がないとなかなか書くことを続ける気になれないのも事実です。
このサイトの場合何をしてどうなったのかと言うことを例にして語ることはせず、一般的にどういう事をすれば読者数は増えるかということに簡単に触れておきましょう(このサイトのたどった経緯は末尾の関連記事、『ブログのアクセス数を10倍アップする方法』に書いてあります)。

  • 1.更新したことを伝える

ping(ピングまたはピン)を飛ばす」という言い方をする場合があります。方法は利用するブログサービスにも依存します。「はてなダイアリー」の場合はこれを意識する必要はありません。自動的にいくつかのサイトに更新を伝えてくれます。その代わり手動で伝えることはできません。

  • 2.他のサイトと交流をする

前にも書いたように非常に効果的です。趣味について書くサイトなら、同じ趣味を扱っているサイトを見ることもあるでしょう。そのサイトにコメントをしたりしてみます。インターネットという仮想空間であっても、言葉のやりとりをすることによって次第に交流が芽生えると思います。そして、可能ならばそのサイトとお互いにリンクをしてみましょう。そうすることによって同じ趣味を持つ他のサイトとの交流が生まれたりもします。また、ブログ初心者ならば、その交流をしているサイトを管理している方からいろいろアドバイスをもらえることもあります。
コメント以外にもトラックバックをきっかけに交流がはじまることもあります。多くの人はトラックバックされることを嫌がりませんが、なかには送っても消す人がいます。その後そのブログへトラックバックをすることはやめておいた方がよいですがめげないで下さい。多くの人はあなたと同様に「より多くの人に読んでもらいたい」、「読んでいることを何らかの手段で自分に伝えて欲しい」と思っているはずです。

  • 3.他のサイトにリンクをしてみる

基本的にインターネットの世界はホームページ同士のリンクで成り立っています。お薦めしたいようなサイトがあったらリンクをしてみましょう。リンクの方法は利用するブログサービスそれぞれですが比較的簡単にできるはずです。
なお、世の中にはいろいろな人がいて、リンクをされるのを好まないことが明記されている場合があります。その場合はリンクをするのはやめておいた方が無難です。読んで欲しいと思っている人ばかりではないのです。

  • 4.検索エンジンからどういう言葉で検索してたどり着いているかを調べる。

これはちょっと面倒ではあります。インターネットで調べ物をする時にはヤフーとかグーグルなどの検索サイトを使うことが多いと思います。ブログをはじめて見ると、思いもかけない言葉で検索した時に自分のサイトが上の方に表示される経験をすることがあると思います。検索エンジンはあなたのサイトを勝手に読みに来て勝手に検索結果に表示してくれるのです。
読まれたくない場合は迷惑な行為ですが、読む人を増やしたい場合には利用し無い手はありません。どういう検索キーワードであなたのサイトに来訪する人がいるかは「アクセス解析」と呼ばれる物を導入すると判別できます。「はてなダイアリー」の場合は「はてなカウンター」というアクセス解析が簡単に導入できますが有料です。無料で利用できる物としては、グーグルが提供している「Google Analytics」というサービスがあります。非常に高機能ですがその分初心者には敷居が高いと思います。導入する場合は、解説しているサイトや書籍を参考にした方がよいでしょう。このサイトでも末尾の関連記事、『ブログのアクセス数を10倍アップする方法』で簡単な使い方を書いておきました。
とにかく、アクセス解析を導入するとどんな言葉で検索してあなたのサイトにたどりついているかがわかります。そして、中には思いもしない言葉で来訪している場合があるのです。そして、その言葉にまつわる話題をあなたが書くことができたら、あなたのサイトは広く読まれるようになる可能性があります。どういう言葉で検索して来訪しているかを見ることは非常に重要です。世の中でどういう情報が必要とされているのかを判別することができます。その需要に応える記事を書くことがことができれば、あなたのブログへ来訪する方は大幅に増える可能性があるのです。

トラブルを避ける

インターネットは悪意が渦巻く空間というイメージを持っていらっしゃる方も多いと思います。しかし、実際には悪意と同様善意も渦巻いています。悪意の方が目立つだけです。
例えばあなたがある商品を簡単に紹介するような文章を公開したとします。おそらく注目してもらえません。次に同じ商品を必要以上に褒めちぎる文章を公開したとします。同意が得られるか反発があるかはともかく、ある程度は読んでもらえるかもしれません。最後に同じ商品を嘘を交えてこき下ろすような文章を公開したとします。そうすると話題になる可能性が格段に増します。もし嘘が混ざっていることがわかればここぞとばかりに非難のコメントが殺到するかもしれません。
実社会でも同様ですが、インターネットでもマイナスの情報がプラスの情報よりも目立ちます。読者を増やしたければマイナスの情報をどんどん提供するというのも一つの方法です。
しかし、それはリスクが高い方法です。もしかするとあなたを攻撃するような行動に出る人が現れるかもしれません。争いごとを好む人ならばともかく、平穏無事な毎日を送りたいのでしたらお薦めはしません。
蛇足ですが、2ちゃんねるという匿名掲示板が各種メディアで話題になることが多いです。犯罪予告が書き込まれたり悪意とともに個人情報を公開したりする場所と言うことであまり良いイメージは持っていないかもしれませんね。
あの場所で人知れず非難をされることもあります。非難されるサイトの傾向はなんとなくわかっています。自己中心的な行動を見せたサイトです。具体例は差し控えますが、記事中や批判的なコメントに対する扱いなどで自己中心的な行動を取った場合には面白がっていろいろと仕掛けてきます。大事なのはほとんどの人は「面白がっているだけ」ということです。面白がる人がどんどん増えていくと露出が増えます。すると「本気で危害を加えてやろう」と思う人の目に触れる確率が高まってしまいます。
トラブルの発生におびえる必要はありませんが、決して自分だけは大丈夫などとは思わないで下さい。かくいう私もいつトラブルに巻き込まれるか心配をしています。こんなことを書いていますが自分自身の身に降りかかったトラブルを解決できるか否かはわからないですから。
インターネットにも実社会同様いろいろな人がいると言うことを忘れなければまず大丈夫だと思います。そして、どんな人に対しても敬意を払うことが重要です。相手がどんなに無礼でもそれに合わせたり非難したりするのではなく、敬意を持って接すればだんだんと状況は変わるでしょう。
また、例えあなたがその世界の第一人者だとしても、顔が見えないインターネットという場では小学生や中学生と根本的にはイコールなのです。何が書いてあるかだけで読む人はあなたを判断してしまうのです。それが怖いところでもあり面白いところでもあります。
トラブルを避けるために気を付けなければいけないことを自分なりにまとめたものが末尾の関連記事『文章を公開する前に確認すべき10箇条』です。これが全てではなく、これに絶対従わなければならない*4ということでもないですが、もしよろしければ参考にしてみて下さい。

最後に

最後になぜこんな事を私が書こうと思ったのかを書いておきます。
トラブルについての話などは、これを読んで「面白がって」このサイトに仕掛けをしている人を呼び込む危険もあります。そもそも、私はブログ初心者の領域から脱していないので、こんな偉そうなことを書いても役に立たないと言われるのが関の山だとも思っています。でも書きたかった。
読みたいのですよ。他ならぬ自分が。
実際の仕事の現場で磨き上げられた人たちが書く物を読みたいのです。その内容が例え趣味であっても、仕事で鍛え上げられた感覚というのは隠しきれる物ではないはずです。インターネット上には星の数ほどのサイトがあって、実際あなたがブログを始めたとしても読むことがあるかはわかりません。しかし、絶対数が増えれば絶対に読めるようになるはずです。
最近、「当たり前のことが当たり前にできていない」という問題が各メディアを騒がせています。それほど長くはない社会経験とはいえ、それがどうしてなのかはなんとなくわかる。「当たり前のことを当たり前にこなす大変さ」があるからです。そして、それは非常に地味で目立たない。例えば本にしても売れるとはとうてい思えない。でもそれがなければ決してうまくいかない。そういう物だと思います。
そういう、「当たり前な」現代社会の構築を支えてきた人たちの言葉を読みたくてしょうがないんです。同じ思いを持っている人はたくさんいるはずです。需要に対して供給が圧倒的に少ない分野なのです。
そういう記事を書くことができる皆様がリスクを承知の上でブログを書き始めてくれたら、ものすごくうれしいです。つまらないところで躓くのではなく、本質的な部分で評価されるブログを書いて欲しい、そして読みたい、その思いがあってこの記事を書いてみました。


関連記事:
2006/8/22 Webサイトはラーメン屋である
2006/8/29 ブログのアクセス数を10倍アップする方法
2006/9/19 アフィリエイトって儲けるためのものなの?
2006/10/13 文章を公開する前に確認すべき10箇条

*1:もはや60才は中年と言っても良い時代なのではないでしょうか

*2:HTMLと言われるホームページを記述する言語と、CSSと言われるデザインを記述する言語の知識

*3:名前を変えることも可能です

*4:意図的に違反する記事を書いています…