東京モーターショー2007レポート(濃味編)

薄味のはこちら


モーターショーの楽しみは完成車より部品にあります。今回も部品面白かったです。

  • 復興

まず、これははずせない。

新潟県中越沖地震で壊滅的な打撃を受け、それによって実は自動車産業を支えていることが一般にも広く知られたメーカーさんです。
他のピストンリングメーカーと一緒に出展していました。いったいどこがどう違うのか…

















日産と関係が深いサスペンションなど足回りを主体に製造している会社です。
こちらにはGT-Rのサスペンションメンバーが展示されていました。

フロント



















リア


















一緒に回った友人が足回りマニアだったので質問をしてくれました。なぜアルミではないのか?とか。
なんでも300Km/hに耐えることを前提として開発しているからだとか…。そして、R35用の部品については採算度外視に近い状態だとか…。
小さくて環境に配慮した車を作るのがメーカーの使命というきれい事は言えるけれど、こういう夢がある物も作ってくれないとつまらないです。


GT-R用メーターです。日産ブースに行くよりも部品メーカーを見回った方がT-R関連の展示をじっくりとしかもたくさん見れます。























今年のベスト3!

自分が見て回って面白かった物を3つだけ挙げてみます。他にも面白い物たくさんあるんですけれどねぇ…


何の変哲もないループ付きのストラップ。なのに何で特許??もしかしてループストラップの特許ってここが持っているの???


なるほど〜


ステンレスの芯が入っているのがポイントなのね…。


これは他の用途にも使えるかも知れません。安かったらかっちまいそうだけれどたぶん販路が一般向きではないんだろうな。















一部の地域の人にはトピレックプラザでもおなじみのトピー工業です。

何の変哲もないホイールに見えますが、鉄です。実際にはこれでデザインされたホイールキャップをつけて使うらしいです。
鉄なので当然重いです。なのにメリットはあります。それは安いことだそうです。アルミホイールより全然安いらしいんですよ。それらしいデザインのホイールが鉄でも出来るなら安い鉄を選ぶって人がいてもおかしくないですよね。



















これはすごいぞ。まじですごい。

これだけじゃ何がなにやらさっぱりわからないと思います。





















これを読んでもなんのことなのかわかりません。説明を求めました。




















ランフラットタイヤってのがあるのをご存じでしょうか?パンクしてもある程度走れるタイヤのことです。安全性が高まります。しかし弱点があったらしい。それは背が高いタイヤにその仕組みを入れ込むと、サイドウォールの温度が上がり悪影響がでることだったそうです。
それを解決するためにBSのエンジニアは必死になって開発をしたそうです。この写真はその研究の成果です。


これだけ…。たったこれだけ…。


サイドウォールにフィン上のゴムが付いているだけ。このゴムは別に特殊な物ではないとのこと。単にヒラヒラを付けただけ。それだけで実用可能なレベルまで加熱を抑えることが出来る。本当にこれだけ。


今年のモーターショーで一番しびれた展示がこれでした。これから自動車メーカーに売り込み新車への取り付けを目指すそうです。ランフラットタイヤを求めるのはグレードが高い車ですから、カイエンとかハリアーとかX5とかレンジローバーとかランクルとかがターゲットになるんでしょうね。


ちなみに、説明員に感想を求められました。フィンが付くことにデザイン的に抵抗があるかと…。私は抵抗無いです。これによって風切り音がしたり、走行抵抗が増えたりしないのなら別に構わないです。見た目だって…。タイヤを見る人なんてめったにいないですから…。ただ取り付け取り外しの時にちょっとだけ鬱陶しいかも知れません。こういうタイヤが付く車を買う人はそういうことを自分でするとは思えないですけどねぇ(笑)。
ブリヂストンのクーリングフィン。覚えておこう。

まとめ

面白かったですが全部周り切れていません。もう一度行きたいですけれど疲れ果ててしまったからなぁ…。
今年のモーターショーはエコ一色みたいな言われ方をしていましたけれど、実際に人が集まっていたのはエコとは完全に逆行するR35GT-Rでした。環境問題も大事でしょうけれど、やっぱり夢の車をみんな見たいのよ。そして乗りたいのよ。だからこういう時代に逆行しているような物があってもいいんですよ。
他にもベンツのマイバッハとかさぁ。VWスーパーターボチックなエンジンとかさぁ。あれ絶対おかしい!地球に優しくない!だが、そこがいい。


自分で車を買うとするとやっぱり実用性を重視してしまいます。でもね、実用一辺倒じゃやっぱりつまらないです。こういう夢のある展示を見ることが出来るのがお祭りである東京モーターショーなんじゃないかと思いますね。