『ハヤテのごとく!』『魔法先生ネギま!』『よつばと!』を比較する(暫定版)
ずいぶん前にちょろっと書いてなぜか反響があったのでいつかはやろうと思っていました。しかしなかなかやろうとしない自分がいます。なのでとりあえず思い付くままに書いてしまおうかなと…。暫定版と銘打ったのは決して完結版を用意しているからではなく、こう書くといずれちゃんと書かざるを得なくなるかなと思ったからです。
はじめに
この3作品を比較するという企画は私のオリジナルではありません。2ちゃんねるの漫画売り上げ関連スレにこれらの作品を「萌え漫画」というジャンルで比較しようとしている人がいて「その発想は…」と思ったのがきっかけでした。
なので、なんでこの3つを比較しているの?とか比較するならXXの方が適切なのでは…という話をいただいても困るというのが正直なところです。
比較
思い付くままに…。異論は多数有ると思います。
- 物語の舞台がオープンかクローズか
ハヤテ | ネギま | よつば |
---|---|---|
オープン | クローズ | オープン |
いきなり反論を食らいそうな所から攻めてみました(笑)。
よつばと!がオープンって話には異論はないんじゃないかなぁ。この漫画はよつばちゃんの行ける場所がだんだんと増えてくる漫画でもあると思うのですがいかがでしょう。
ネギま!がクローズってのは印象です。学園にしても修学旅行にしてもウエールズにしても魔法世界にしても、場所は変わっても登場人物は変わらない、今まで構築された物語世界をはみだすことがないという意味でクローズだと思うんですけれど…。
ハヤテは物語の中で舞台になれる場所がどんどん増えていくのでオープンでしょう。屋敷には屋敷の、学園には学園の、喫茶店には喫茶店のそれぞれの舞台にはそれぞれの秩序がありますから。
- サイドストーリー
ハヤテ | ネギま | よつば |
---|---|---|
あり | あり | なし |
よつばと!は読んだ限り常によつばちゃんが主役です。安心して読めます。ハヤテとネギま!は主人公以外が主役のストーリーが絵が帰れることもあります。違いはメインとサイドの違いがわかりやすいかどうかです。ネギま!はわかりやすくてハヤテはわかりづらい。
- 時間の流れ
ハヤテ | ネギま | よつば |
---|---|---|
ゆっくり | イベント主体 | ゆっくり |
ここには異論はないんじゃないかな?時間の流れがゆっくりなハヤテとよつばと!には「日常が描かれている」感覚があります。それに対してイベントとイベントをつなぐ日々が省略されているネギま!は「物語が描かれている」感覚があります。
- 主人公以外が成長するか
ハヤテ | ネギま | よつば |
---|---|---|
する | しない | しない |
これはまた微妙。記号化されているかどうか?という風に置き換えた方がいいかも知れません。ネギま!の女の子たちは成長すると言うよりも覚醒するというイメージが強いんですよね。あらかじめ能力が用意されていてそれに本人が気がつくって感じ。よつばと!はネギま以上に極端に記号化されている印象を持っています。ハヤテは原作読んでいる人には言わずもがなでしょう。ナギはもちろんのこと西沢さんなんか原型をとどめていないくらい成長しちゃってますからねぇ。
- タイトル
ハヤテ | ネギま | よつば |
---|---|---|
!がつく | !がつく | !がつく |
だから何?と問われても困りますけれど…。
まとめ
実際書いてみると、なかなか難しくて、なんとか全部の組み合わせを列挙することができました。まぁ、暫定版と言うことで許して下さい。続きがあるかどうかわかりませんけれどね(笑)。
確かに『ハヤテのごとく!』『魔法先生ネギま!』『よつばと!』は「萌え漫画」というくくりでは一緒くたにできるのかもしれないですけれど、そういう文化に詳しくない私が読むと、比較する意味がないくらい全然違う3作品としか思えないです。それぞれ魅力があるけれど、どれが上でどれが下ってことはないですよ。
ハヤテをきっかけにしてその手の漫画やら小説やらを少しだけですが読んでみました。それでもやっぱりその中でハヤテを推している理由は
- 今まで誰もやらなかったことをやろうとしている
ってことです。
作者からは「よーしやってやるぞー」っていう気概は感じないのですが、いえ、「連載を続けるぞー」「人気出るようにがんばるぞー」っていう気概は痛いほど感じるんですけれど新しい物を作っているという感覚はないと思うんですよね。作者にとっては自然、というか苦肉の策で今の仕掛けが産み出されただけだと思うんですが、それがたまたま今までになかった仕掛けだったってことです。
そういう仕掛けが施されているのに、普通に読んでもオーソドックスな漫画と比較できるくらいには面白い漫画になっているってのはすごいと思うんですけれどねぇ。
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