鎌池和馬著『とある魔術の禁書目録』

東京近郊で生活していると電車の中で本を読んでいるオジサンいますよね。わずかな通勤時間に買ったり図書館で借りた本を読みふける人たち。俺は電車混みすぎでなかなか本を読めないんですが、根本的にはそういう人たちと同じだろうなぁと思います。時間をつぶすために気に入りそうな本を読むだけ。読んだらすぐに忘れる。忘れて次の本に取りかかる。いつもは自分が気に入りそうな本を選んで読むけれど、たまーに話題になっているから…流行り物だから…みたいなしょうもない理由で手を出してみて、それが地雷で憤然としたりする。そんな読者です。


前置きが長くなりましたが、この記事を読んでいる人の中には、私がハヤテ感想サイトの中の人だと思っていたり、漫画感想サイトの中の人だと思っていたり、ライトノベルを割とたくさん読んでいる人だと思っていたりする人もいらっしゃるかも知れません。
そんなことはなくて、私はただ漫然と本を読むことが好きな読書家とはいえない消費者に過ぎないのですよ。
この感想文はハヤテ感想サイトの中の人が書いたとかではなく、若者の文化に理解がなくて、しかも自分では本を読み捨てにするおっさんが書いた物だと思うとわかりやすいと思います。






他のサイトの感想などを読むとよさげだったので自分でも読んでみました。えーっと…。まぁ…。言いづらいのですが、私が「ライトノベル」という表面的な言葉を聞いた時に思い浮かべた通りの作品かなと。
悪くはない。決して悪くはなく。基本設定は私の好みと違うけれどこういうのが好きな人は私が子供の頃からたくさんいたしそれを否定するつもりもないです。
ラストシーンは悪くないどころかむしろいい。失われた物はもうもどらないという切なさを感じました。


それでもこのシリーズは続いているわけで…。もしかするとそれがライトノベルライトノベルたる所以かなどと思ってしまったわけでして…。


私が読んだ「ライトノベル」というジャンルに分類されている本はこれが4作目です。それ以外にも、遠い昔のコバルト文庫系なんかはたくさん読んでいるんだけれどその当時は「ライトノベル」なんて言葉無かったんで数に入れない方がいいでしょう。そもそも覚えていないし。
ジャンル全体がどうと言うことはなくて、そのジャンル内にもいろいろな作品があって、その中で人気がある作品に限ってもすごいと思う作品も有れば普通と思う作品もあり、そしてそれぞれの中にツボにはまる物もあればツボにはこない物もあると言ったところでしょうか?


シリーズ物の2作目以降を読まずに判断するのはちと気持ちが悪いですが、例の最初に読んだ作品がそんな感じで2作目以降は怖さを感じない作品になってしまっていたのでどうするか考え中です。感想を書かない場合には読んだかどうかはここには書かないことにします。読んでいないのか、読んでから「地雷を踏んだ」と思ってしまったのかは秘密にします。


ファンが多い作品みたいなので、感想を書くべきか否か迷いました。本当に気に入った本の感想はすんなり書けるのですが、うーんと思った作品の感想を書くのは難しくてね。俺はアンチにはたぶんなれないな。悪いところを理論武装してあげつらうなんてめんどうでたまらん。
結局書くことにしたのは、小説として読めたことと、印象的なラストシーンがあったからです。このラストは秀逸です。もし予備知識が無くてこの作品が単体で発表されていると思っていたら賛辞を惜しまなかったと思いますね。