筒井康隆著『巨船ベラス・レトラス』その1 本当の著作権侵害

巨船ベラス・レトラス

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今日から不定期にこの本の感想を書いていきます。読んだ方はわかると思いますが、まぁこの小説はいろんな要素がてんこ盛りでして、一つの文章で感想を述べることは私の力量では無理ですね。
切込隊長BLOG(ブログ) 筒井康隆『巨船ベラス・レトラス』(文藝春秋社)
こちらの記事では、内容的な問題によって書評が出てこないというような感想をお持ちのようですが、むしろ、一見わかりやすそうに見えるこの作品が持つ多様性が書評の発生を拒んでいるのかなと私は思いました。
まず、1回目ということで、変化球で攻めてみましょう。
表題の通りです。小説というフィクションの中で描かれた現実の「事件」についての感想を書いてみます。


ネットで目にする著作権、版権にまつわる問題は「パクリだ」とか「引用だ、いやそうじゃない」みたいなのばかりですが、この作中で描かれている事件をみるとそんな物可愛く思えます。
既に発表されている作品を独自に編集し、本来の作者が書いた本として売っちゃうわけですから…。しかも、驚くべき事に、それが解決されないんですよ。こんなの即刻通報されて逮捕とか思いがちですが少なくともこの場合はそんなことにはならずこじれてしまっているのです。


著作権とか版権に興味がある人は、そこに至るまでが長くて大変だとは思いますが一読してみることをお薦めします。出版社や作家も決して著作権の傘の下で守られているわけではないと言うことです。


とても感想とは思えないような短い感想文になりましたね。先が思いやられます。でも、自分では無理なレベルに挑戦することも必要だと思うんですよ。このサイトは若い人が読書感想文を探しにやってくることが多いので、偉そうに(ネットに文字を書くとなぜか偉そうに見えてしまう不思議)感想を書いている人だって、実はたいしたことないんだというのをわかるようにしておきたいってのもあるし、もっと上手に感想文をかけるようになりたいっていう趣味的な興味もあります。
その2はいったいいつになるのか?それともこれで終わりになっちゃうのか?それは、わかりません…。