日端康雄著『都市計画の世界史』都市地理学の入門書にしてゲーム攻略本

都市計画の世界史 (講談社現代新書)

都市計画の世界史 (講談社現代新書)

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「世界史シリーズ」第4弾です。


というのは嘘。
今感想文書きはじめるまで、この本のタイトルに「世界史」っていう言葉が入っているって言う意識はありませんでした。休日出勤が終わってふらっと入った本屋でふらっと手にとってふらふらっとレジに向かってしまった、そんな本です。
面白いですよ。たまらなく面白い。もし学生時代にこの本があればなぁと思いましたね。
都市地理学を専攻していた学生としては…ですけれど…。


都市地理学っていうのはとっても地味な学問で、住民にアンケートを採ってみたり、交通とか建物とかそういう街の歴史を調べてみたり、公的な統計情報あたってみたりするんですね。私がいたのはフィールドワークが無い研究は研究とは認めないみたいな硬派なところだったのでほんとに地道でしたよ。
そんな地道な研究をするのにも基礎的な知識は必要となりますが、当時日本ではまともな教科書が無くて洋書をあてがわれたんです(笑)。わからんって!もう忘れちゃったけれどアメリカの都市を一般化した研究書だったなぁ。


この本では古代から現代に至るまでの世界中至る所にある都市を題材にして、その発展の過程やら特徴やらに触れています。もし、俺が学生の頃の本があったら…。この本をとっかかりにして自分がやりたい題材を選んでいたかも知れません。
そういえば、いつか卒論の話を書こうと思っていてすっかり忘れています。夏休みにでも書こうかな。それとも既に書いていて書いたことを忘れているのかな。まぁいいや。


最後に、もう一つだけ。
自分ではまだやっていないのですが、もしかするとシムシティDSをやる時に役立つかも知れませんよ。まじで。それぞれの時代に抱えていた都市問題が書かれているから。この本に書かれていることをトレースしてみて、このゲームすげーとか、いや、まだまだだな、とか口走ってみるのも楽しいかと思います。

シムシティDS2~古代から未来へ続くまち~

シムシティDS2~古代から未来へ続くまち~

あー…買っちゃおうかなぁ。どうしようかなぁ。それにしても、もしかしたらこの本シムシティDSの発売タイミングに合わせたのかも知れない。講談社、恐るべし。でもたぶんだれも気づかないと思うし読んでも興味ない人にはなにがなんだかさっぱりだとおもうぞ(笑)。