『ハヤテのごとく!』のすごいところ、3つ

  • 1.難しいことに挑戦している
  • 2.商業的に成功している
  • 3.○○○○○



以下、解説です。


その前に言い訳を少々。
もともともう少し時間が経ってから書こうと思っていた記事です。しかし、昨日いただいたコメントを読んで気が変わったというか火がついてしまいました(笑)。
今日は予告編です。




まず1について。最初は「なーんか難しいことをしようとしているなぁ。1話完結を積み重ねて続けて読むと一つの物語になっているような作品を作ろうとしているのかなぁ」程度に思っていました。でも、深く読んでみるとどうも違う。もう戻れないくらいまで深くはまってから気づいたんですよ。「この漫画は時間そのものを描こうとしている」とね。そこで出てくるのが上でリンクしたコメントに出てくる本です。『着想の技術』。その本を私は読んでいた。その時には思い出せなかったけれどそこに書いてあったことが自分自身の考え方と区別がつかないくらいに影響を受けていた。昨日のコメントを読んで「ああ、そうだったのか!」と思いましたね。
その本を読んでいたから『ハヤテのごとく!』では難しいことに挑戦していると思うことができたんだろうと思います。
『着想の技術』については記憶だけで1本記事が書けそうなので別記事にします。書き始めると止まらなくなりそうだし。
意見が分かれるところではあるでしょうが、少なくともこの漫画が時間を描こうとしているってことは今描かれている過去編で裏付けはとれたのではなかろうかと思っています。そしてそれがどんなに難しいことかは、私が過去に読んだ本の記憶が教えてくれています。
続いて2についてです。
これも最初はなんとなくでした。この漫画あり得ないくらい売れるんだろうなと直感しただけです。
81話「輪舞-revolution-」を読んで、その直感は正しいのではないのかとようやく思うことができました。しかし、残念ながら現段階では実際に私が予想したほど売れているわけではありません。十分売れていると思われるファンも多いでしょうが、私が想定していたのはこんなぬるい売れ方ではありません。


さて、この漫画がすごいと思う3つの理由。それはあくまでも私の直感に依存していました。根拠はなかったんです。だから、その根拠を求めようといろいろな切り口からこの漫画を理解しようとしてみました。
その結果たどり着いたのが、ショートストーリーを非同期に積み重ねて終わりがはっきり決まっている物語を作っているのではないか?という仮説です。それを一言で表現したのが「スーパーハイブリッドコミック」あるいは「スーパーハイブリッド構造」です。
詳細は完結編で書こうと思いますが、『ハヤテのごとく!』が「スーパーハイブリッドコミック」であると仮定すると、1と2についてはきれいに説明が付けられます。逆に、1と2を実現させるために編み出した手法が「スーパーハイブリッド構造」だと言った方がいいのかも知れません。
そして、ここが恐ろしいところなのですが、私は、おそらく作者は無自覚にこの方法を見つけ出したと想像しています。
1と2は本来相容れないのですよ。1をやろうとしたら普通は実験的な作品になってしまい、一部のマニアックな人や研究者にしか理解されないでしょう。それを、子供にも受け入れられるような作品に仕立て上げたところがすごいところだと私は思っています。


さて、見出しでも伏せ字、ここまでも全く触れていない3について最後に書いておきます。


この3だけは「スーパーハイブリッド」では説明がつかなかった。というか、よくよく考えてみるとむしろ3を説明することがより難しくなったということに気づいたんですね。
その3を説明できる言葉もある日突然降ってきました。それが、「TRPG」です。
1と2だけでも十分すごいと思うのですが3が無ければ私が感じた恐怖を説明することができません。3があるから「この漫画は世界を変える」とまで思い詰めてしまったんですねぇ。怖いことに…。




今までもここにいろいろと書いてきているので3が何なのか予想がつく、というかわかる方もいらっしゃると思います。実際今回伏せた5文字は初めて書きましたが別の言葉で何度か書いていると思います。
完結編は2008/8/30にアップロードしようと思っております。その日はこのサイトにとって年に何度かある特別な日の1つ。ちなみにそれ以外は5/17、8/26、10/13だったりしますが…。特徴ある記事をぶつけたい日なんですよねぇ。特に今年は土曜日だし。




それを書いてしまうと本当に終わってしまうような気がしてさびしくなります。でも、この漫画はまだ始まったばかり。最後まで読まないと、自分の直感が正しかったのか否かはわかりません。他の人がどうするかなんて関係ない。私は最後までつきあいます。