ハヤテのごとく! ハヤテを取り巻く気難しいヒロインたち Part2 「西沢歩の抑止力」
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- 2007/10/13 ハヤテを取り巻く気難しいヒロインたち
週刊少年サンデーでの過去編が一息ついて、いつこれを書こうかと思い悩んでいたのですが、ふと思い立ったので今日書くことにしました。
『ハヤテのごとく!』はいろいろな要素を含んでいますが、その一つにラブコメ要素があります。今日の記事では、そのラブコメ要素に的を絞ってみます。
まず、この漫画に登場するヒロイン、というか、女性登場人物たちはたくさんいます。
彼女たちはまず3つにグループ分けすることができます。
- 1.13才グループ
言わずと知れたお嬢さま、三千院ナギを中心とするグループです。ハヤテに対して明確な行為を持っていると描かれているのは鷺ノ宮伊澄だけですが、もしかすると咲夜もそのうち本編で…。
- 2.16才グループ
このグループを代表するのは西沢歩と桂ヒナギクです。もう一人のメインヒロイン、マリアさんも1つ年は違いますがこのグループに加えてよいでしょう。他には最近どうも様子がおかしくて過去編でも因縁が暴かれてしまったいいんちょさんこと瀬川泉はハヤテに好意を持っている模様です。そして、今はまだそれほど物語に関わっていませんが、ハルさん、愛歌さん、生徒会3人娘の残り2人も物語に加わるかも知れません。
- 3.大人グループ
マリアさんより年上の皆様です。サキさん、シスター、桂雪路、牧村さん。あとは結婚して子供がいる人たち。ラブコメ的には主人公に対してではなく、なぜか主人公より年下のワタルくんが中心になるグループです。雪路と牧村さんはこの漫画をラブコメとして見るとまた別の物語の主人公という感じです。
さらにもう一つのグループ分けができます。
- 1.ナギの世界
13才組とマリアさんが属する世界です。大金持ちのお嬢さまがいる世界。
- 2.歩の世界
西沢さんが属する世界です。主人公ハヤテがもともといた世界。
- 3.ヒナギクの世界
白皇学院を中心とする世界。ヒナギクさんや3人娘、ハルさん愛歌さんなどが含まれます。
- 参考記事:2005/11/22 『ここ』とは違う別の世界
ナギの世界と歩の世界のインターフェースとしてワタルのビデオ屋が用意されていて、ナギの世界とヒナギクの世界は白皇学院でつながる。そして1から3のすべての世界が「喫茶どんぐり」でつながる。そういう仕掛けになっています。
- 参考記事:2007/10/25 「喫茶どんぐり」が持つ3つの役割
さてと。ここまでが長すぎた。
そこにアーたんこと天王洲(または州)アテネが登場しました。
彼女はいったいどのポジションにはいるのでしょうか?
明確な描写は無かったと思いますが、雰囲気から見て彼女は
- 16才グループ
の一員と思われます。
このグループには、ハヤテに思いを告白した西沢さん、思いを告白できないヒナギクさん、微妙な感情を抱いている泉ちゃん、少しは意識をしているマリアさんがいます。
そして、もう一つのグループ。こちらが難しい。今の段階では
- 4.アテネの世界
があると考えるのが自然だと思われます。
4巻で唐突に描かれた「歩の世界」と「ヒナギクの世界」同様、この物語には「アテネの世界」があって、それがいずれ何らかのインターフェースを通して別の世界と交流を持つ。私はそう予想しています。
ようやく分類が終わりましたね。本論は短いです。本当です。
この漫画はラブコメ「要素もある」という書き方を冒頭でいたしました。あくまでも要素にすぎないと私は考えています。その理由は、ハヤテが誰とおつきあいしようとこの物語は終われないと思っているからです。ナギとマリアさんの物語に決着がつくまでは終わることはありえないでしょう。
ただ、ラブコメ的にハヤテが誰かとおつきあいするというのは危険きわまりないこと。打ち切りフラグが立ちかねません。そこで用意されているのが「アーたんによる抑止力」「アーたんの呪縛」だと考えていました。
- 関連記事:2007/3/3 ヒナ祭り企画 ヒナギクの決断が『ハヤテのごとく!』に与える影響は?
この記事を書いた時には、アーたんの登場はまだかなり先なのではないかと思っていました。ところがこんなに早く出てきた。これは予想外です。
どんな形であれ、ハヤテとアータンとの間にあるわだかまりが無くなった時、ラブコメとしての『ハヤテのごとく!』は動き出さざるを得ないと思います。ただ、まさかアテネがねぇ…。こういう形で登場するかとは思わなかった。
アテネとハヤテが今一度相まみえた時、ようやく少し物語は動き出すはず。ところが、どういう動きをするか全く読めない。アテネはハヤテに対して愛憎入り交じった感情を持っているように見えるのですが、出会った時に愛憎のどちらが勝のかが全くわからないし、それが物語に関係あるのかどうかすらわからないです……。
もしかすると、アテネに対しては逆に「西沢さんの抑止力」が働くのかも知れません。アテネに出会う前にハヤテは誰かから告白を受けておく必要があった。そう考えることもできます。
いずれにしろ、アテネの登場でラブコメとしての『ハヤテのごとく!』は新たな局面に入りました。ただ、それでも変わっていないことが一つだけある。
相変わらずメインヒロイン2人は置いてけぼり………
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