「アイドリング走法」の効果には疑問を持つ

西日本新聞 ガソリン高騰の中 燃費向上へ“特効薬” AT車レバー 切り替え装置
俺はいままでMTの車にしか乗ったことがない。それに自動車のメカニズムはオートメカニック誌と何冊かの本で読みかじっただけだ。なのでとても恥ずかしいことを書くかも知れない。そのつもりで読んで欲しい。


記事を読む限り、オートマ車オートクルーズと連動して、オートクルーズがONになったら自動的にレンジをNに入れる仕組みになっていると理解しました。
記事でも指摘されていますが、自動車ってのは駆動を加えていないと安定した挙動を示さないとう特徴があるので、その問題が1点。それと、最近ようやく話題に上るようになった、高速道路の登り坂での渋滞を助長して、トータルでは決して燃料の節約にはならないのではないかというのが1点。
そもそも、オートクルーズを使うと言うことは、一般道ではあまり恩恵が無く高速道路の巡航で最大の効果を得られると言うことになるでしょうね。そういう使い方をしている車なら取り付ける価値はあるのかも知れません。


ところで、一番燃費がいい道ってどこだと思います??私の感覚では山越えなんですよ。高速道路よりも燃費がいい。なぜか?それは簡単。下り坂ではほとんどアクセルを踏んでいないから。最近の車ならエンジンブレーキで下っている時は燃料がカットオフされているはず。燃料を全く噴射しないで走るわけだから燃費がいい。あたりまえ。
オートマでもそのあたりはかわらないんじゃないですかね?


その状況を今回のこの技術に当てはめてみます。
Nレンジに入れるってことはエンジンはアイドリングになるということ。ただ、実感としてご承知の方が多いと思いますがアイドリングって燃料を食う。燃焼効率は悪い。ただ、この装置の場合その間も走っているからそれを感じないだけ。さて、アイドリング状態からアクセルを踏みました。どうしましょう?エンジンの回転数を上げないといくらトルコン噛ませているとは言っても急激にエンジンブレーキがかかる状態になるはず。その間は燃料噴射はされないから燃費的には有利だけれど、その車の挙動や後ろの車的には不利。おそらくそれを解決したのがこの技術の肝だと思われます。


確かに作動する局面では消費する燃料は減るだろうけれど、それによるデメリットを相殺できるような環境にある車がどのくらいあるかだなぁ。高速道路にめったに乗らないような人には関係ない機材だと私は思いますね。