日本語へのこだわり

なんか話題になっている本がありますね。おれも日経夕刊見て「読んでみよーかなぁ」なーんて思ったんですが、これだけ話題になると読む気がなくなります(笑)。
それはともかく、ちょっと小話を。
俺が就職してすぐの頃だったと思います。先輩にこんな話をされたんですよ。
「今、コンピュータで日本語が使えるのは偉大な先輩たちのおかげである。」
まぁ当たり前のことですね。
俺はこの業界では少数派かも知れない英語がわからない人です。それでも、やっぱり日本語はうざいです。日本語っていうかダブルバイトうざい。ダブルバイトのデータなんてなくなればいいのに、そう思うことがいまだにあります。「十」とか「表」とかで狂っちゃうアプリ有るじゃないですか。そういうのに当たるとほんとつらい。なまじ日本語使えることにしちゃってるからそういう問題起こるんだと、英語がわからないくせに思っちゃいます(笑)。
でも、もしかすると、コンピュータが普及し始めたわりと早い時期に日本でコンピュータ産業が興り、そしてその市場が決して無視できる規模ではなく、しかも軍需ではなく民需だったってのが、今のこの時代にコンピュータで日本語とかのマルチバイト文字が普通に使える理由なのかも知れないなぁとも思ったんですね。
もしその頃日本にマーケットが無ければ日本の企業だってシングルバイトの制約の中で何とかしようと思っていたかも知れません。しかもそのマーケットは一部の技術者が使えばいい、あるいは使うのに教育を受ける前提がある軍需ではなく、誰も彼もが使う可能性がある民需だったので特別な教育を受けていない日本人でも使えるようなシステムを作る必要があってマルチバイト文字への対応が進んだのではないかなぁと思うんですよ。
あの時期、日本が日本語にこだわってマルチバイト対応していなかったら、もしかすると東アジアのマルチバイト圏ではコンピュータ上では英語を使うことが普通になっていたかも知れませんね。
だって、よく考えてみれば言語なんてほとんどが英語ベースですよね。それで困っていない。俺だって困っていないくらい何だから困っている人はほとんどいないはず。そういえばキャノエイドだっけ?日本語COBOLみたいなのがあったらしいですね。私は触る機会無かったですが……。


某大手ベンダーではマニュアルを2カ国分しか同梱していないという話を聞いたことがあります。人から伝え聞いた話だし、信頼できるソースを見つける方法が思い当たらないのでどことは言いません。
その2カ国語とは、英語と日本語。日本以外の国では英語のマニュアルで用が足りる。


その話が仮に本当だとすると、それを「日本人は英語が使いこなせない。これではだめだ。」と受け取るのか「日本人は自国語を大事にしている。よいことだ。」と受け取るのか。
それは人それぞれでしょうね。