読書感想文 矢吹健太朗・長谷見沙貴著『To LOVEる-とらぶる-』9〜11巻
To LOVEる -とらぶる- (9) (ジャンプコミックス)
- 作者: 矢吹健太朗,長谷見沙貴
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/05/02
- メディア: コミック
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To LOVEる -とらぶる- (10) (ジャンプコミックス)
- 作者: 矢吹健太朗,長谷見沙貴
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/08/04
- メディア: コミック
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To LOVEる -とらぶる- (11) (ジャンプコミックス)
- 作者: 矢吹健太朗,長谷見沙貴
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/10/03
- メディア: コミック
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ってことでここまで全体の感想を書きます。
この漫画、あえてアニメから入ってみました。アニメ見終わるまで原作読まないと言うストイックなことをしてみました。
アニメと原作の関係ってのは難しくて、原作ファンにはアニメの展開がどうしても納得いかない!っていうことはよくあることです。実際俺もハヤテで経験しましたしね(笑)。でも、その逆をやってみると意外なことに許容できました。すくなくとも『To LOVEる』という作品に関して言えば、アニメは原作の雰囲気を生かしてうまいことできていた、そんな風に思ってしまいました。
さて、『To LOVEる』を語るにあたり、40代のおっさんとしてはどうしても触れておかなければいけない作品があります。
それは……。『うる星やつら』。
アニメの1話を見た時に思ったんですよ。「これは『うる星やつら』がベースだ!」と。もちろん単なるコピーとかパクリとかではなく、『うる星やつら』を現代向けにアレンジして、さらに筒井康隆的毒を薄める代わりにエロと心理描写を追加しました。一番大きいのは主人公の属性を180度代えたことでしょう。それが現代向けアレンジの最大のポイントだろうな。
逆に、一番近いのが、「ラン」と「ルン」ですね。両方読んでいる人にはいうまでもないことだろうと思います。「ラム」と「ララ」は全く悪気がないんですよ。でも、結果的に「ラン」と「ルン」は酷い目に合わされてしまう。しかし、微妙に違うのは、「ラン」の方がより腹黒いところですね。ここまで読んだ限り、「ルン」のリトに対する思いは本当であるという描写がされているような気がします。
逆に違うところを書いてみます。
全く違うのはラブコメ比率でしょう。リトが周りの女の子に惚れられるってのは今風ですよねぇ。いったい何人にフラグ立てているんだ?ララ、春菜、ヤミ、唯……。あれ?思ったより少ないな……。思いっきり抜けてる??
いずれにしろ、当初普通の男の子だった主人公が女の子にもてまくるという夢のような展開であることには変わりないですね(笑)。
ラブコメ展開で鍵を握りそうなのは蜜柑だと思うんですよねぇ。彼女は長老ポジションです。情報が集まって来るけれど、決して自分自身は当事者には成り得ない。妹っていう設定はすばらしいですね。最近よく脱がされているけど……(笑)。
次に幽霊萌えについてです。
今年の夏にそのことについて書きました。
- 2008/8/4 『うちが女神じゃ!!』高橋留美子が描く最強萌えキャラ
『To LOVEる』の幽霊キャラお静ちゃんは天然タイプですね。『魔法先生ネギま!』の相坂さよに近い。まぁ、素人目に見てもかわいいです(笑)。これからも本人は意図せずにトラブルメーカーになっちゃうんだろうなぁ。
こういう漫画だと幽霊美少女キャラってのは味がありますね。引き合いに出した『うる星やつら』にも単発で2人いましたねぇ。両方いい話だった。幽霊美少女実は男キャラってのもあったなぁ(笑)。そういえば『ハヤテのごとく!』にはまだそういう形での幽霊キャラは出てきてないですね。なんでもありなのにねぇ。意外。三千院紫子さんは本編には幽霊として出てきてないし、そもそもヒロインの母だからなぁ。ちょっと違う。
最後にキャラの「幼児化」、「ロリ化」「ショタ化」って言って良いのかな?について触れておきます。
『To LOVEる』でもコミックスの扉絵や子供の頃のエピソードで幼い頃の登場人物が描かれることがあるのですが、なーんか違和感があるんですねぇ。なんでなのかはわからないけれど。
高橋留美子さんや畑健二郎さんの幼児化を見慣れているとどうも違うんです。もしかして難しいのかな?ベースの絵柄にもよるでしょうけれど。
12巻はいつ発売なんでしょうね。すでに続きを楽しみにしている俺がいます。寝る前のちょっとした時間とかに読むには、こういう一話完結でとりあえず楽しめる漫画がほんとに向いています。次の巻も多分買います。こんどは新刊で……。期せずしてここまで全部古本でそろえてしまったので……。すいません。