「ハヤテのごとく!」キャラクターカバーCDを聞いてみた。

こう見えてもいちおう一つの記事の中ではなるべく評価基準はぶれないように努力しているつもりなんですよ。でもこれはだめだ。そもそも音楽系は苦手だし。どうしたってぶれまくらざるを得ない。
もともとアニメを見る習慣がないので知らない歌がほとんどです。知らない人が聞いてどう思ったかを書いてみます。原曲持っているのもあるけれど組み合わせがこの記事の読者とは違うような気がするし。


1曲だけ感想が長くなるのは仕様です(笑)。



虹色のSneaker

  • 聞いたこと無い

原曲はもちろん知らない。知っている人がどう思うのかわからないけれど、可愛い歌い方だと思う。
曲は80年代アイドルっぽい感じ。もし、何の予備知識も無しにこの曲を聴いたらみんなが知ってるアイドルのB面かアルバムだけに収録されている曲を最近の人がカバーしたのかなぁと思うなぁ。
たしかにこの曲に思い入れがあるのはわかる。良い曲です。

悲しみよこんにちは

  • 原曲持ってる

チャイム

チャイム

作曲はなんか時の人になっている(笑)玉置浩二。安全地帯の「悲しみにさよなら」と対になる題名なのかなぁと思っていたりしました。当時は「悲しみよこんにちは」っていう題名の小説があることを知らなかったんですよね。

この小説の内容ともまた違う雰囲気を持つ曲ですけれどね。


このCDで俺がダメ出しをする可能性があるとしたらこの曲しか無いと思ってました。そして歌詞カードを見て「やっぱりだめかもしれない」とちょっと憂鬱な気分になったのは事実。
なぜかというと、この曲を聴いたことをきっかけに、俺は編曲者ってすごいなぁと思うようになったんですよ。「悲しみよこんにちは」がオリジナルのアレンジでなかったらこれほど長く心に残らなかったんじゃないかなと思うんですよね。それをきっかけに武部聡志が編曲した曲を集めようかと思ったのですが、当時はネットもなく、そもそも音楽にはそれほど興味もなかったし知識もなかったので放置していました。ところが、数十年の時を経て一青窈が「ハナミズキ」を紅白で歌った時にピアノを弾いていてめちゃめちゃ感動しました。イントロの数音は「千の風音」だしねぇ。


話はそれましたが、アレンジが変わっている、おそらくは版権の問題とかも絡んでるんだと思いますが、とにかく変わっている、それを見た時には不安がよぎりました。思い入れがある曲だけにとても複雑なんですよ。若者がこの曲を聴いてくれるのはうれしいけれど、オリジナルとは別物になっているのはファンとして忍びない。


ところが、実際に聞いてみたらよかった。オリジナルの雰囲気を残していた。それがプロの目線ではどうなのか?ってのはわからないので機械があったらその筋の人に聞いてみようかなぁと思っているのですが、ファン目線ではこのアレンジには満足です。


畑健二郎さんの解説にあるように、この歌の歌詞が今後を暗示しているかはまだ明かされていませんが、深く読む前の第一印象がこれだったんですよね。「私の元気負けないで」ではなく「錆びた時計と泣いたけど」とか「出会いと同じ数の別れがあるのね」なんですよねぇ。ラストシーンで時計が動き出すお話なのかなぁと、なーんかそう思った。
めぞん一刻斉藤由貴、その両方の想い出が一緒になって襲ってくる俺にとっては恐ろしい曲です。

残酷な天使のテーゼ

  • 聞いたことある

悲しみよこんにちは」同様オリジナルのアレンジを最大限に生かしていると感じたのですがファン目線ではどうなのでしょうか?
前2曲と違ってアイドル歌謡チックな曲調ではなくてオリジナルがあんな感じなので歌い手さんにはつらい歌だったかもしれないなぁ。

ガンダーラ

  • 原曲持ってる

オリジナルのアレンジかと思った。伊澄や声優さんのファンには申し訳ないが……吹いた。
これはすごい。これはある意味オリジナルを越えているかも知れない。

STEP

  • 聞いたこと無い

この曲もそれほど古さを感じないな。強いて言えば渡辺美里っぽい感じ。声の印象も入っているんだろうけれど。ものすごく前向き。

マハラジャになりたい!!

  • 聞いたこと無い

モー娘。とか最近のアイドルっぽい曲調。米米っぽいとも言うかな?こういう印度っぽい編曲を聞くとどうしても「インド人になりたい」を思い出してしまっていかん。

両手を広げて

  • 聞いたこと無い

咲夜のキャラで世界名作劇場ってどんな歌かと思ったら直球なんですねぇ。ああ、この曲はたしかに心に残るわ。曲も歌詞も。オリジナルは知らないけれどこれがオリジナルと言われても信用しそうだ。声も合ってる。

My Heart言い出せない Your Heart確かめたい

  • 聞いたこと無い

いいんちょさん声の印象が強すぎるせいだと思うんですが、可愛い歌だなぁ。これっていいつの歌なんだろう。時代を感じない不思議な歌。

こころはタマゴ

  • 聞いたこと無い

コメント欄で予備知識をいただいたてました。歌詞の口調がおもしろいな。不思議な曲です。キャラに歌わせる曲としては、昔の西沢さんには合ってなかったけれど今の西沢さんにはぴったりって感じ。

木の芽風

  • 聞いたことある

実は原曲を持っていないと言う……
ハヤテアニメ1期についてはファンがいろいろおっしゃっていますが、もしかするとこの曲をハヤテ関連の曲としてリリースできたことが最大の収穫なのかも知れない。いつかくる本当のエンディングでもこの曲が頭の中で再生されるのかも知れないなぁ。

まとめ

こだわって選んだだけあってはずれはなかった。歌詞カードを見るといろいろなところと調整して作ったってのがよくわかりますね。スタッフは苦労されたんじゃないでしょうか?
また、歌い手さんがなかなかすごいと思った。原曲を知らない歌が多いせいだとは思うのですが、「こっちがオリジナル」と言われても信用しそうな勢いです。プレッシャー有ったと思うんですよねぇ。一人の漫画家さんが厳選した曲って事はこのCDを聞く他の人にとっても大事な曲である可能性が高いわけでそう言う人たちはおそらく過大な期待を抱きその期待にそぐわない場合はあまり良い評価をしてくれないでしょうから。実際俺もそうなるかなぁと思っていたし。それでも釣られるんですけれどね(笑)。
俺が特別な思い入れをしていたのは1曲だけでしたが、同じように俺とは別の曲に特別の思い入れを持っている人もいると思います。俺の場合は上で書いたように、その曲に満足できたのでよかったです。
カバーCDってことで売れ行きが心配って話を畑健二郎さんが書いていましたが、もしこのCDを目にする人が多ければ、今まで『ハヤテのごとく!』に興味を持っていなかった人も作品を知ることにつながるかもしれないなぁと思ったりしています。
俺はこのCDを知る前にこの漫画を読みましたが、もし、この漫画のことをしらないでこのCDの事をなんかの拍子に知ったら釣られていた可能性が高いです。あの歌への思い入れはちょっと特別なので……。そう言う人が釣れると仕掛けた方としてはしてやったりだろうし、好きな曲を聞くついでに別の曲も聴いてくれてそれを気に入ってくれたら、選曲した畑健二郎さん自身も損得勘定抜きにきっとうれしいんじゃないかなぁ。俺がその立場だったら泣きたくなるくらいうれしいぞ。