そもそも読書感想文って何のために書くの? 読書感想文特集 2009版







定期的に読んでくださっている方にはくどい話ですが、実際問題としてこの日記を読む人のほとんどが記事単体で読んでいるのでこういうことを繰り返し書いてもいいのかなぁと思うんですよねぇ。


特に夏休みになるとそういう記事単体で読みに来る読者がたくさんいらっしゃいます。その多くは読書感想文の宿題をなるべく手軽に片づけようという動機で来訪しているように思えます(笑)。
そもそもいわゆる名作系の本を読んで読書感想文を書こうと思ったきっかけがそういう人たちが当時好んで使っていた「読書感想文 パクリ 無料」という検索キーワードでなぜかこのサイトが表示されていたからなんですよね。そこでそのキーワードに合致するような記事が他のサイトに有るのかを自分でも調べてみたんですよ。ところが無いんですよね。読書感想文サイトはあるんですが、「子供の頃の自分」が満足するようなサイトは残念ながら無かった。無かったので仕方なく(笑)自分で書き始めたんですよね。


さて、上記のキーワードで検索をすると、もちろん子供たちのためを思って役に立つような(笑)コンテンツを用意しているサイトもあるのですが、中には単にパクリを批判しているようなサイトもありました。まったくもって意味不明です。少なくとも私にとっては意味不明。批判してもしょうがないんですよねぇ。批判されたって読書感想文を自分で書こうなんて思わないですねぇ。私は。世間一般では批判されるとそれに従う人の方が多いんでしょうかね。でも私は違う。むしろ意固地になってやろうとしなくなります。だから私はコピペはできないけれど書くヒントになるような感想を書いてみようと思ったんですよ。そこまでやって初めてパクリを防げると同時に役にも立つかも知れないなぁと思ったんですね。実際に役に立っているかはわからんけどね。
もう一つ目に付いたのは、そもそも読書感想文を書く必要性について書いているサイトが多かったって事です。それも私からしてみれば意味不明。というか意味無し。宿題を片づけることが目的の人にその必要性を語っても何の解決にもなりませんよね(笑)。


でも、読書感想文を書く必要性について書きたくなる気持ちもわかるんだなぁ。んで、それを思わず読んでしまう子供もきっといるでしょう。私が子供だったら読んでいると思います。現実逃避のために……。
なので、今年の読書感想文特集記事は、そもそも読書感想文を書くことになんの意義があるのかということをこれまでこのサイトに読書感想文をアップしてきた経験から書いてみようと思います。




まーた前置きの方が長いような気がする……。


おそらくね、「読書感想文 パクリ 無料」っていうキーワードは私の人生を変えたと思うんですよ。大げさに言うと。そのキーワードで人が来なかったら、今まで避けて通ってきてこれからも読むつもりが無かった、いわゆる名作ものを読む機会なんて一生無かったと思うんですね。んで、実際読んでみたら面白い作品がたくさんあるんですよ。中にはまったく面白さがわからないのもありましたが、それは別に名作に限った話ではないです。やっぱり何十年何百年と生き残ってきた作品って言うのは「はずれ」が少ない。それは認めざるを得ないですね。


そのことからわかった「読書感想文を書く意義」があります。

  • 読むきっかけ



読書感想文を書くことが目的ではなく、本を読むことが目的であり、読書感想文はあくまでも手段にしか過ぎないと言う考え方です。
しかし、本当にそれに意義があるのかというと疑問もあります。なぜなら、読書感想文を書くために読んだ本のことはすっかり忘れてしまうからです。少なくとも私の場合はそうでした。
このサイトに感想文を上げるために読み返した作品もいくつかあるんですが、いわゆる名作ものは読んでて新鮮だったんですよねぇ。絶対子供の頃「読まされていた」はずなんですけれどねぇ。
読書感想文のために読んだ本のことなんてどうせ忘れちゃうんですよね。その面白さに気づくことも無くね。


では、読書感想文を書くことには全く意味がないことなのか?そう思うのも悔しいので無理矢理もう一つ考えてみました。

  • 眠っている才能を呼び起こすため



いやいや。まぁね。芸術系の科目と一緒だと思うんですよね。私は絵を書くの苦手だったから図工の図画の部分は超嫌いでしたが、他の科目の成績が悪くてもそういう芸術的な才能に恵まれている人がいたことも事実。中にはものすごい才能を持っているかも知れないのに、学校で評価されるのが国語算数理科社会だけじゃそういう才能に気づくことなく一生を終えてしまう危険が増えるのでは無かろうかと……。
それと同じで、勉強的な意味での国語は苦手でも、文章を書くことや構成すること、さらには内容を理解することにものすごい才能を持つ人もいるかもしれないんですよね。そういう人をすくい上げるために読書感想文っていうのはあるのかなぁと思うんです。
たとえ書いている本人にとっては楽しいことではないのかも知れない。でも、その結果出来上がった物が人から褒められたら子供心にまた褒められるようなことをしたいと思うかも知れない。私だったらうっかりだまされてそう思っちゃいます(笑)。


読書感想文ほど他人の評価が気にならない宿題はないと思います。同じ本を読んでも感じることは人それぞれ違うことは当たり前です。「なぜこの本を読んでこんな感想を持ったのか?」と問いつめられるいわれはありません。そういう感想を持ったのだからしょうがないんです。
評価されるべきはそういう感想を持った理由を説明する手順だったり、あるいは感想自体はごく普通であっても文章の流れとか説得力とかで思わず引き込まれてしまうとかいうところだと私は思います。


でも、単に宿題を片づけたいだけだったらそんなことまで考える必要はないでしょう。私が子供の頃やっていて、今でもやっている、どこかにポイントを絞ってそこについて書くだけで原稿用紙を埋めるという方法で十分です。
でもねぇ。その方法が他の人にとって簡単なのかどうかもわからないんですよね。もしかすると私以上に簡単に思える人もいるかも知れないし、中にはそれができない人もいるかも知れません。私は世間一般では簡単と言われているあらすじを書く読書感想文が書けない人ですからねぇ。


このサイトの読書感想文が役に立つと感じる人はそれほど多くは無いのかも知れませんね。