読書感想文 志賀直哉著『流行感冒』

これは難しい。どうにもこうにも感想の書きようがないかも知れない。




まぁ、私小説なんですよね。おそらくは作者の身の回りで実際に起こった出来事を、多少の誇張や嘘を含めて書いた小説なんでしょうね。嘘っていうのは人聞き悪いですね。フィクションなんだから嘘が当たり前。


『流行感冒』というタイトルですが、それはあくまでもイベントのきっかけにしかなってなかったですね。描かれているのは主と女中さんとの関係。上っ面だけ読むとマネジメント論を語っているようにも見えます。
人の悪いところを見ようとするといくらでも見えてきて、さらにいうとそれは非常に簡単なんだけれど、いいところを見ようとするには時間なり、イベントが必要であり、かつそれはなかなか難しいことであるということになるでしょうかねぇ。




さて、次回はいよいよ需要がありそうな『小僧の神様』です。子供の頃読んであらすじは覚えているつもりなんですが……。今読むとどういう感想を持つのかなぁ。楽しみですね。