ダメリリースだって送る人は大変なんだよね……





懐かしいねぇ。昔ニュースリリースには濃密に関わっていました。俺は記者ではない。んで広報担当者でもない。システム屋です。なんで関わっていたかというと、某社の配信システムを作ったんですね。いや、俺が作った配信システムを流用してリリースも出してたって言った方がいいな。でね、行きがかり上、配信も俺がやっていたんですよ。なんだかよくわからないけど。さらにさらについでにメール版リリースの最終チェックも俺がやってたんですなぁ。困ったことに。向いてない仕事でしたね(笑)。でも本業じゃないからね。


今は関わっていないし、業務上知り得た秘密って言うよりも業務上得ることができた知識なのでちょっとだけ書きます。


失敗経験はあるよね。これはおれじゃないけど、いや、俺がやる場合はやりたくてもできない失敗なんだけれど、文字化け(笑)。リリース送っても誰も見れないって……。工夫すれば読めるんだけれど記者さんそんなことしませんからね。
おれがやったのはSubjectのミスだな。


ああ、そうそう。今では笑い話かも知れませんが、俺がやってた頃はSubjectなどのヘッダーには半角英数文字以外を使わないようにしていましたね。こっちがいくら工夫しても受け手側で化けちゃう可能性があったからね。確かに英語のSubjectは読みづらいけれど内容がわからないよりはましってやつですよ。
なんだっけ。そうだSubjectの話。
なんかさぁ。業界の掟で、一度どこかのメディアが報じた話はリリースとして出してはいけないってのがあるらしいんですよね。当時あったってだけで今は無いのかも知れない。でも、うっかりいつものように「News Release」って単語をSubjectに入れて怒られたってのがあったな。
しらんがな……。


あとは工夫の話です。
おれがいた職場ではリリースに連番を振ってました。リリースは月何本かってのが普通なんですがたまーに一日に数本集中して出すことがあって、そういう場合は連番管理していないと内部の連絡ぐちゃぐちゃになっちゃうんですよ。もしかすると受け取った記者さんも役に立てていたかも知れませんね。ああ、これは記事にしたとかしないとかね。


工夫というか当然の話ですが、もともとFAXなどで配信することを前提にして一太郎とかWordとか(つまりはそういう時代の話)で作られていたリリースを、そう、ちょうどFAXからメールに切り替わる時期だったんだよな。今でもFAXは生き残っている様な気がしますが。あれはあれで利点があるので。まぁいいや、とにかく、メールで送る場合はテキストに起こします。添付ファイルをクリックする手間を記者さんに掛けさせたくないし、今みたいにViewerがネットで転がっている時代でもないし、そもそも職場以外は常時接続なんて夢のような話の時代ですからね。でかいファイルを添付して送るなんて許されません。その時、必ずやっていたのが機種依存文字のチェックです。これは絶対必要。相手の環境はわからないからね。
あと、改行位置の修正。固定長フォントで読むことを前提にしてやってました。で、その作業をしていると、細かい「てにおは」の問題とかに気づいちゃって気づいた以上は責任者に確認を取ったりして……でドツボにはまっていくというシナリオです(笑)。


リリースを受け取った記者さんはそれらを選別して記事にするしないを決めていくわけですが、実は配信側でもメディアを選別していたりします。
当時はネットメディアがそれほどなかったので状況は違いますけど、まずは業界関連のメディアを最優先ですね。続いて産業系の新聞。ビジネス系の雑誌。その後に一般新聞。最後がテレビ局でしたねぇ。
リリース送っても記事にしてもらえる可能性が低いところにはそもそも送ってなかったんですよね。もしかすると、記者さんにも知識がないから質問がきてもうざいだけとかいう判断もあったのかもしれません(笑)。
テレビ局でもテレビ東京だけは別枠で産業系の新聞と同列に入れていたような記憶があります。
それらをフラグ管理しているので、配信の時にどこに送るか指示を受けるのですが、ずっとやっているとなんとなく勘所がつかめて、「あれ?この内容でこの配信範囲は本当にいいのかな?」とか思うことが出てくる。そういう場合はやっぱり確認してドツボにはまっていくという……。


ニュースリリースだけではなくて、記者発表系の案内も配信します。発表会で初めて公表されるというイメージをお持ちかも知れませんが、実際にはその前にある程度の情報は記者さんの手元にわたっていることも多いです。むろん配信する俺の手元を通っていたりするんですけれどね。
でも、そこは業界の掟(笑)。発表が有るまで記事にはなりません。もちろん俺もリークできません。仕事は大事です(笑)。




最後に、メール配信一般の注意事項は、やっぱりすべての宛先に対してToで送りましょうってことでしょうね。システムの効率は悪いですが、戻りメールの処理とかできないんですよね。ニュースリリースの配信先ですらやっぱりエラーメールはあるんだよねぇ。事故も起こりやすいし。1件1件心を込めてシステムで自動配信。それが一番です。