Google Chrome OSでわかるマイクロソフトが恐れていたこと



なんといってもすごいかも知れないのは「起動7秒」でしょう。すごいのではなく「すごいかも知れない」と書いたのは若干の疑念があるからですね。
シャープのNetWalkerも起動の速さを売りにしていますが、確かに起動は速いけど、そこからブラウザを立ち上げようとするとかなり時間かかります。もしChrome OSが、そのインターフェースとして使われているブラウザ部分までも含め7秒で起動するのならすごいと思うんですね。




さて、同じような経験をした人は他にもたくさんいらっしゃると思いますが、私はブラウザを使った時ショックを受け、結果的に人生の選択をするに至りました。正確には「ブラウザをインターフェースとしたシステムを自分で作って自分で使ってみた時」なんですね。
すべてのインターフェースはいずれWebブラウザになると直感しました。当時はまだJavaScriptCSSがなくて、たしかNetScapeV2の時代だったはず、クライアント上でデータを操作するとかきれいなデザインの画面を作るとかは無かったけれど一度使うともうそこから離れられないだけの魅力を感じましたね。


その頃マイクロソフトも他社(スパイグラス)からライセンスを導入してブラウザを開発しました。それがInternet Explorerです。ほぼ同時期に最近Sunを買収したオラクルも同じようなことをしていましたね。そういうえば。
当時、その意味がわからなかったのですよ。マイクロソフトがOSにブラウザを同梱する意味がね。今わかったような気がします。妄想ですけど(笑)。




以下は妄想ですよ。勝手にそう思っただけ。ソースはおれの脳内です。脳内最強。


Chrome OSを見て、マイクロソフトが恐れていたのはこれなんだなと。業務システムだけではなく、すべての機能のインターフェースがWebブラウザになる世界なのかなぁと。
実際、自宅でPCを立ち上げて最初にやるのはブラウザの起動です。そのブラウザ内でなんでもできるのなら他のアプリは要りません。Googleはブラウザ内でX86のコードが動かせるエミュレーターも作ろうとしているので、そうなったら、今の主要なPCで動くアプリはすべてブラウザで動くようになる可能性がある。
となると、OSという物の意味が変わってきます。OSよりブラウザが優先される。そして、そのブラウザは根本的なところですべてのブラウザが標準に従っているから差別化がしずらい。
だから、マイクロソフトは意図的に標準からはずれたことをやろうとしていたのかなぁとそんなところまで考えたんですね(笑)。


もし仮にそうであっても、それを頭ごなしに非難する気はありません。マイクロソフトだって企業。上層部は想像もできないような収入を得ていますが、一般社員だっています。食わせなきゃなりません。リストラしたって全員解雇するわけにはいかない。企業としては正しい判断だったのかなぁと思います。もし仮におれが想像したとおりの流れだったとしてもね。




OSという概念が無くなるとは思えません。サーバーで動くOSは絶対に残るでしょう。おれみたいな開発者にとっては今後もやっぱりOSを意識することになるでしょう。でも、一般利用者はOSを意識せずにコンピュータネットワークを使う時はやがてくるはず。
いや、もう既に来ていますよね。この国日本では。ケータイでネット使う時OS意識してます?情報として仕入れることはあっても実際使う時には意識しないよね。ごく一部の人を除いて。あと、ごく一部の機種を使っている人を除いて。iPhoneとか。


いずれそうなると思うんですよね。そして、少なくともGoogleMicroSoftはその時代が来ることを想定していると思います。