ハヤテのごとく!265話「木の芽風」感想 アテネ編、完結、リセット



作者が宣伝しているので……。正直あまり宣伝したくない。自分の取り分が減りそうでww




ここのところ同じ事ばかり書いていますが、今週もそうでしたね。
1回読んだだけだと「ふーん」っていう感想なんだよな。ところが、読み返すと変わってくる。


今週はベタのテキストで感想を書きます。




これでようやく暫定最終回ですね。確かにこれは最終回だ。でも、思っているのとはちょっと、いや、かなり違いました。
このパターンはトゥルーエンドかなぁと予想していました。もちろんその場合のヒロインはアテネではありませんがね。こんな感じで物語が終わるんじゃないかなぁと漠然と思っていたんですよね。しかし、このパターンはここで使った。最後もこのパターンの可能性はあると思いますけど。


ハヤテのごとく!』にとって、暫定最終回って2つの意味があると今回思ったのですよ。一つはそのまんま。ここで打ち切られても物語が完結するという意味での暫定最終回。もう一つは、物語の設定が一旦リセットされて、暫定最終回の状態から再度スタートするという意味です。前回の暫定最終回は4巻1話だったと思いますが、あそこでハヤテとナギの関係がはっきりと出来上がったからようやくヒナやハムといった16才組の女の子たちを出すことができたんでしょうね。今考えると。
265話の暫定最終回まで10巻分くらい、つまり100話ちょいで到達する予定だったんじゃないかなぁ。思い返してみるとどう考えても無理なような気がしますけれどね。詰めに詰めて15巻くらいでしょう。恐ろしいことにそれをやってもこの漫画の場合は成立するような気がするんですよね。逆にもっと引き延ばしても成立するのではないかなぁとも思える。状況とやりたいことに応じて自由に長さを決められるんじゃないかなぁと、外から見ているとそんな風に見えます。


さて、先週、アテネは退場しないという予想を書きましたが、ものの見事に退場しました(笑)。アテネが退場したというのは正しくないな。正しくはアーたんが退場したんですね。ハヤテとアーたんの10年に及ぶ物語がようやくここで完結したということでしょう。
アーたんはアテネになって、ハヤテの前から姿を消した。また当たらない予想をすると、もし次にハヤテの前にアテネが現れることがあっても、そのアテネはアーたんじゃないんじゃないかなぁ。「これで最後」とまで言っておいてラブコメに再参戦することはあるのかなぁ。




この暫定最終回は地名だけではなく人名的にもアテネ編ですね。アテネが舞台のアテネのための物語。過去の話をほじくりかえしますが、たしかにこれはちょっとだけかじったギャルゲーエロゲーの世界に似ていますね。ヒロインがたくさんいてそれぞれが物語を持っているというところが。


でも、やっぱり違和感はあります。この物語で割を食ったヒナギクさんは日本に戻ってからハヤテに対して今まで同様の接し方ができるのかなぁとか、そもそもナギはどうなっちゃうのかなぁとか、描かれていないですが、ヒナギクさんが「オバサン」と呼ばれる立場になっちゃう展開だってありえるなぁとか。
アテネの物語を消化しつつも、別の主人公たちの物語もゆっくりではあるけれどしっかりと進んでいるんですよね。




265話の話に戻りましょう。


8ページ目から12ページ目までに作者が施した演出、それが最初わからなかった。わかってから「あー」と思いました。
最終ページの柱にもあるように、10年間の決着をつけたんだなとね。つまり、アーたんと一緒にいるハヤテは、ハヤテと一緒にいるアテネは、今のハヤテとアテネではなく10年前のハヤテとアテネだったんだなと。


もう1点。
ナギです。
ナギはいったいどこまで何を知っているんでしょうかね。あるいは知らなくてもハヤテを信じているのかも知れません。結局、ここに至るまでの『ハヤテのごとく!』は、ナギとハヤテの間にこれほどの信頼関係が生まれる過程を描いていただけなのかもしれないなぁとすら思いましたよ。
116話で西沢さんが変わったように、265話でナギは別人になったような気がします。もっと前から変わっていたんでしょうが、それがはっきりと形になったのがこの話と言った方がいいかな。265話はアーたんとハヤテにとって最終回でしたが、ナギにとっても最終回なんですよね。




さて、面々はこれから日本に帰ります。一つ注目しているのは、266話の日付ですね。ほとんど時間が経たない状態で話が進んでいくのか、あるいはある程度日常生活をこなしたという設定になるのかです。
もう一つは、アテネ再登場のタイミングです。ハヤテと会えなくなると言うことではないと明記されていたので、ハヤテの恋人としてのアーたんは退場しても、『ハヤテのごとく!』の登場人物としての天王洲アテネは退場していないんじゃないかなぁと。そして、それが畑健二郎さんが前に書いていた「笑える展開」の要素になってくるんじゃないかなぁとまた当たらない予想を書いてしまった。


日常に戻る物語。しかし、その日常はそれまでの日常とはやはりちょっと違います。この先、この物語がどう転ぶのか、いろいろ妄想はしてみますがやっぱりわからないですねぇ。




好きな漫画のこういう最終回っぽい話を読むと不思議と気が滅入ります。来週から何を楽しみにすればいいのやらとか(笑)。でも、来週もまた読める。幸せなことです。


まだ早いけれどおやすみなさい。