読書感想文 日経ビジネス2010.6.14 まつもとゆきひろ氏のアップルに対する懸念

日経ビジネスっていうか読書感想文自体もとても久しぶりのような気がします。夏休みに向けてネタを仕込まなきゃなぁ(笑)。




読んでみて同意する部分も有れば同意できない部分もありました。アップル社がiPhoneiPadで動くソフトウエアを協力にコントロールしようとしていることに危惧を抱いている点は同じです。また、その理由の一部も同意できる。そして、まつもと氏がiPhoneからアンドロイドに乗り換えようと言う行動も理解できます(笑)。


同意できない部分の一部については今ふと思い付いて今日か明日の別記事にします。たぶん前に何度も書いていることだろうけどねぇ。良く覚えていない。
ここで書いておくのは、まつもと氏の危惧しているのはプログラマーの自由が奪われるということのようですが、私はむしろアップル社の行く末を危惧していると言うことですね。囲い込みをすると、人気があるうちは莫大な利潤を手にできるけれど、人気が落ちて、いわゆるデファクトスタンダードの地位を追われると、あっという間に利益を生み出さなくなると思うんですねぇ。というか、今までの歴史を見るとそうなるように見えるんですよ。
コンピュータ系の話で言うとNEC PC98とDOS/Vですね。アップルが、あるいはiPhoneがPC98と置き換えてもらえばいい。おっと、このたとえとてもうまくはまるよね。サードパーティからの製品orアプリケーションは受け入れつつも、それをコントロールして、さらに互換ハードウエアは特許などで守って出現しづらくしている。圧倒的な人気を得ることに成功して莫大な利潤を生み出し、商品名がそのカテゴリの代名詞となる。しかしその後……。


逆に、DOS/Vは規格自体はフリーだったので玉石混淆いろいろなハードやソフトが出ていて、その中で競争が生まれ、拠りよい物やより安い物が生まれましたよねぇ。結果的に競争に勝ってしまった。


アップルにはマックがあるので、そのことは重々承知していると思うのですよ。もしかすると、私が支配されている上記の様な「常識」を打ち破ろうとしているのかもしれません。もしそうだとしたのなら、その方針は支持するし尊敬しさえすると思いますが、企業としてリスクを取っていることに替わりはないと私は思うのですよね。




最後に蛇足。
まつもと氏の記事については、私が誤解や曲解している可能性はありますし、そもそも日経BPの編集を通っていますので誰がそういう発言をしたかではなく、こういう考え方をしている人がいるという視点でみるべきなんでしょう。
食いつきがいいように無意識に「まつもと氏」がとかこの記事に書いちゃったんだけれどねぇ。恥ずかしいけれどこのままにしておきます。