ハヤテのごとく!で読書感想文 小学生中学生向け

毎年この時期に読書感想文関連のネタを書いています。今年は5年目なんですねぇ。



5年目にもなるとネタがすっかり無くなってしまい困ってしまいました(笑)。
なので、今年は、役に立つ立たない関係なくこのサイトの中の人らしいネタを書くことにしました。


題して「ハヤテのごとく!で読書感想文 小学生・中学生向け」です。


このサイトのハヤテ感想を読んでいる人からみると過去に書いたことの繰り返しネタ、小学生中学生からみると「そんなのはいらないよw」というネタ、どこにも読んでくれる人はいそうにないのですが思い付いたのでやってしまいます。




という意気込みで、コミックス24巻までを読み返してみました。2回読み返してみました。思った通りでした。
この漫画で読書感想文は無理だ……。


そもそも漫画で読書感想文を書くこと自体難しいと思うんですよ。漫画って文字と絵の両方を読まないとわからないじゃないですか。その感想を文字だけで書くって難しいと思うんですよね。それだけでも難しいのに、この漫画はまだ途中なんです。途中までしか読んでいないのに感想を書くのは難しいと思うんですよね。
あらすじだけの読書感想文を書くという手もあるんですが、『ハヤテのごとく!』の場合、ここまで読んだ限りそのあらすじがわからない。わからないというか、あらすじを読んでいない人に話してもわかってもらえない。


もしも、読書感想文を書く時に自由に本を選べるのならこの漫画は選ばない方がいいと思います。でも、もし仮に、絶対ありえないですけれど、この漫画が読書感想文の課題になってしまったとしたら、何を書こうか、どうやって書こうか。
それを考えていたら一つしか答えが浮かびませんでした。


登場人物の一人、桂ヒナギクさんに的を絞って、彼女の心の揺れ動きを見て、それについて自分がどう思ったかの感想を書くしかないんじゃないかなぁと。


ヒナギクさんはこの漫画の主人公の一人になっています。彼女は、漫画の中で転校生の男の子、ハヤテに恋をしたけれど、その気持ちに自分自身で気づくまでに時間がかかってしまいます。誕生日の夜、好きな男の子と二人きりになったときに自分の気持ちにようやく気づきましたが、その前に、同じ男の子に恋をしている女の子、西沢さんと友だちになってしまい、「あなたの恋を応援する」とまで言ってしまいました。ヒナギクさんは自分の「裏切り」を西沢さんに伝えなければならないと思い悩みますが、伝える勇気がなかなか湧きません。その過程で自分よりも勉強ができるわけでもなく運動神経もいいわけでもなく、さらにはヒナギクさん本人はそう思ってないかもしれなけれど、まわりの男の子たちから見れば決してかわいいというわけでもない西沢さんに対してあこがれみたいな感情を持ってしまいます。かなりの勇気と決意を持って西沢さんに自分の気持ちを打ちあけたヒナギクさんですが、西沢さんは拍子抜けするような反応でした。その結果、ヒナギクさんと西沢さんは今まで以上に親しい友だちになりました。
そして、終わりの時を迎えます。
西沢さんに誘われて、苦手な飛行機に乗って行ったギリシャアテネ。そこでヒナギクさんはハヤテに告白することを決意します。しかしそこで待ち受けていたのは、ハヤテからの告白でした。
ヒナギクさんとは別の女の子が好きだ、という残酷な告白でした。
自分の恋がかなわないことを知ったヒナギクさんは西沢さんにそのことを伝えます。自分の思いを共有してくれそうな西沢さんにそのことを伝えます。しかし、西沢さんからの反応は、またもやヒナギクさんが思っていたのと違いました。そしてヒナギクさんは自分の恋心を押し隠し、ハヤテがハヤテの恋の相手、アテネを救う手助けをして退場します。


ハヤテのごとく!という漫画は「あらすじが伝わらない」と言いましたが、ヒナギクさんを主人公にすると、あらすじを書くことができるんですね。しかも、24巻で完結しています。幸せな結末ではありませんが、ヒナギクさんが主人公の物語はアテネを助けてハヤテの前から仮面を付けたまま立ち去ったときに終わっています。


さて、これをどう読書感想文にするか、ですね。
1点。「嘘」に的を絞ってみましょうか。
4巻でヒナギクさんがハヤテと出会ったときに、小さな、そしてかわいい嘘をつきます。「みんなヒナギクと呼んでいる」と。実際には男の子たちは「桂さん」と呼んでいて、「ヒナギクさん」と呼ぶハヤテに対して敵意を持ちます。
なぜヒナギクさんはあの時嘘をついたのでしょうか?
その答えは漫画の中でいちおう明かされていますね。西沢さんから「なぜハヤテのことが好きになったのか?」と問われたときの答えです。
ヒナギクさんはハヤテと初めてであったときに恋をしてしまったみたいです。そして、自分でも気づいていなかった恋心が小さな嘘としてでてしまったんじゃないでしょうか。
他にも「嘘」はありますね。たとえばバレンタインデーのお話です。
その日初めてヒナギクさんは西沢さんと出会います。西沢さんがハヤテにチョコを渡す手助けをします。ヒナギクさんはなぜか他の女の子たちからたくさんチョコをもらっています。しかし、ヒナギクさんのポケットには小さなチョコが一つ……。自分の気持ちを認めたくない、ハヤテに恋したことに気づきたくない。自分自身に嘘をついています。


なぜヒナギクさんは自分にも自分が好きな人にも「嘘」をつくんでしょうか?それはヒナギクさんの性格なんだろうなぁと思います。彼女には「自分はこうならなきゃだめだ」という信念があるみたいです。その信念に近づくためにものすごく努力をしています。だから、「こうならなきゃだめだ」と思っている自分とは違う姿が他の人から見えていると面白くないし、「こうならなきゃだめだ」と思っている自分とは違う感情を持つと自分自身にも嘘をつかなければならなくなっちゃうんじゃないですかね。


でも、ヒナギクさんだってまだ16才の女の子です。常に仮面をかぶっていられるはずもありません。好きな人との最初で、もしかすると最後になるかも知れないデート。その恋は破れましたが、好きな人から「今日初めて本当のヒナギクさんと会ったような気がします」と言われた笑顔は、もし他の男の子を好きになったとしても、この先ずっと心に残るんじゃないでしょうか?




ここまで『ハヤテのごとく!』の読書感想文を、登場人物の一人、桂ヒナギクさんを中心として書いてみました。どの本の感想を書くとしても、この方法は使えると思います。登場人物の誰かにしぼってみて、さらにその登場人物のある行動にしぼってみる。あとは原稿用紙をうまくつかって文字を埋める(笑)。
子供の頃宿題で読書感想文を書いていましたが何をどう書いたのかさっぱり覚えていません。きっとそんな風に適当に書いていたんでしょうね。
今はネットがあるので簡単にコピペとかパクリとかできる時代です。でも、今日のこの記事みたいに、話し言葉っぽく書いた感想文をそのままコピペするとばれちゃいますよね、きっと。ちょっとだけ直した方がいいと思いますね。
個人的には読書感想文の宿題なんて何の役にも立たないと思うんですよねぇ。本を読むということと文章を書くということ、その2つを両方やってもらえて便利だから宿題にするんじゃないかなぁ。だからね、内容なんてどうでもいいと思うんですよ。原稿用紙を埋めることが大事。さっさと埋めて遊びに行きましょう!