時間を消費するためのサイトと時間を節約するためのサイト



流行に疎い私ですらすっかり頼り切るようになってしまったケータイでのアクセスも含めたインターネット。ネットが無かった時代のことを思い出すのが難しいくらいです。ちょっとしたことを調べるのにも苦労したし、電車を待っている間、読む本も無いときにはぼーっとしているしかなかった。
そう。ネットの使い方として大きく分けてこの2つが有ると思うんですよね。時間を消費するために使うのか、時間を節約するために使うのか、です。




前者で代表的なのはニュースサイトでしょう。かつては報じられなかったような、面白いけれど細かいニュースがネットには満ちあふれています。議論やもめ事もそのほとんどがこちら、すなわち、時間を消費させる使い方に分類されますね。当事者には「消費している」という意識がなかったとしても、端から眺めている人たちにとっては時間の消費、もっというと浪費をしていることに他なりません。


後者は、たとえば天気予報や天気現況です。テレビやラジオの天気予報を今や遅しと待ち受けるのではなく、必要だと感じたときにさくっと情報を入手できる様になりました。東京ではまだ早いけれど、雨か雪か気になる時でも、現況がわかるようになりました。もう一つ例を挙げるとAmazon.comですね。私自身はあまり使っていないですが、目的の本を手に入れるのにあんなに便利なところはありません。検索してクリックするとそのうち届くわけですから。今までは本屋に行くなり問い合わせるなりして棚や在庫を確認しなればならず、時と場合によっては出版社に問い合わせなければならなかったですからねぇ。まさに時間の節約です。私は無駄に時間を浪費して本屋の書棚を眺めるのが好きですが、本当に必要な本ならアマゾンで買う方を選ぶと思いますね。本当に必要な本なんてめったにないですけれどね(笑)。


時間を消費させるサイトと、時間を節約させるサイト。そのどちらにもそれぞれ魅力があります。ネット利用者としても魅力がありますし、ささやかながらネットで情報を提供する立場としても魅力があります。
今までのアクセス履歴の傾向から、私自身は長く生き残るのは「時間を節約させるサイト」あるいは「時間を節約させるコンテンツ」だと感じています。「時間を消費させるサイト」は一時的には爆発的な需要を産むけれど、継続して需要をキープするためには定期的な、場合によっては自動的な更新作業をする必要があります。「時間を節約させるサイト」も最新情報を提供する方が使い勝手が良かったり、さらには天気予報のように最新でなければ意味がないような情報もありマスタ、必ずしもその必要はありません。個人でやるにしても企業がやるにしても、情報を提供する側の時間を含めたコストがかからないのは「時間を節約させるサイト」です。


この日記には、時間を消費させるコンテンツも時間を節約させることを狙っているコンテンツも両方有ります。今のところ、時間を節約させる情報の方が、時間を消費させる情報よりも多くの読者を獲得しています。しかし、そこには私自身の意志が潜んでいます。文章を書く時間が取れない場合や、そもそも文章を書く意欲を失う季節がある、一人でやっている以上そういうぶれはやむを得ない。だから定期的な情報発信が必要な「時間を消費させるサイト」にするのではなく、うまくやれば新しい情報を提供する必要がない「時間を節約させるサイト」を作ることを狙っています。


ご自身で情報を発信されている方も、情報を得ることに専念されている方も、この「消費」と「節約」という考え方で自分の行動を分析してみると面白いのではないでしょうか。