『魔法先生ネギま! ANIME FINAL 劇場版』感想

俺の感想をひと言で要約するとこうなります。


ネギま!はちゃんとネギま!だった。


公式サイトのあらすじを見て頂ければわかるように王道展開です。大きなひねりとかはありません。原作を知っている人なら(あと、たぶんアニメをちゃんと見ている人でも)楽しめる作品だと思います。


ずっと前にハヤテはアニメに向いてないと書いたのですが、今回のネギま!劇場版を見て、ネギま!は劇場版アニメには向いていないのかなぁと思いました。
出来てきた作品がどうというのではなく、作品の構造的にね。
ネギま!の物語の筋立てはアニメに向いていると思うんですよね。バトルが多いし。緩急をつけるエピソードは原作にも豊富だし新しく作る事もできそうだし。でも、劇場版という形で作るには登場人物の多さと重み付けの難しさがあるので向いていないのかなぁと。
ファンを満足させるにはクラスの女の子全員を出さなきゃいけないじゃないですか。劇場版でなければ一部の女の子に的を絞った話でもいいと思うんですけれどねぇ。
ということは、結局は卒業式というタイミングで起きるイベントを描くしかなかったのかなぁと。そしてそれを描く以上FINALにならざるを得なかったのかなぁと……。


そんなことを思ったのは映画で描かれたエピソードと現実の時間軸との違いです。
夏。暑い。ペットボトル2本持っていった(笑)
そんな状態で桜舞い散る卒業式が描かれる映画を見るわけです。
公開時期がどういうメカニズムで決まるのかとか知らないですが、夏公開なら夏のエピソードという選択をしなかったのはどうしてなのかなぁと思ったんですよね。水着とか描けるだろうし。今のバトル展開とリンクする必要は無いはずだし。
で、ああ、ネギま!もアニメにするのが大変なのかなぁと思った次第です。


そうそう。卒業式と言えば、主題歌が良い感じ。うまくプロモーションすれば卒業式用の歌になるんじゃね?って感じ。そういう雰囲気の歌を作ったって事なんでしょうけれど素直にそう思えてしまいます。
うーん。そういう時期に公開だったらなぁ。印象がまた違ったような気がします。




この最終回は原作の最終回とは違うということですが、ハヤテで言う「暫定最終回」みたいな印象でした。このエンディングでもきれいに終われる。しかしこれ以外の選択肢もあるし、この先話を続ける事も出来る。
FINALと銘打ってしまったのでアニメが作られる事はもう無いのかも知れませんが、このエンディングなら『魔法先生ネギま!』という物語はファンの心の中に生き続けていくんでしょうね。