読書感想文 荒川弘著『百姓貴族』1巻

百姓貴族 (1) (ウィングス・コミックス)

百姓貴族 (1) (ウィングス・コミックス)

面白かったんだけれど感想の書きようが無いというのが感想ですね(笑)。




本家筋は農業をやっているけれど、本人は東京生まれで子供の頃は畑や田んぼと言った農地にあこがれるようなところで育っている都市住民ですから、書いてある事は下手なファンタジー世界よりもよっぽどファンタジーですねぇ。
千葉に引っ越して未だに家の前は畑で近所には農家がたくさんあるけれど、農家って言うよりもむしろ地主っていうイメージだな。東京から移り住んできた人たちより家も立派だしね(笑)。
作中に出てくる食糧自給率、ちょいと検索してみたらソースが出てきました。

農業県と言われる事もある千葉ですら30%くらいなんですねぇ。北海道の突出ぶりは異常。


ご縁があって北海道に行く機会がなんどかあるのですが、冬の都市部からはきっと何の感想も得られないように思えます。でも、広さ=開発余地の多さってのは実感しました。


ダッシュ村とか、農業関連の企画がそれなりの人気を得る時代ってのは、農業が日常ではなく非日常になったあかしでもあるんでしょうね。ダッシュ村では描写されず、この漫画では描写されている動物の生き死にをコントロールするという(都市住民から見ると)センシティブな問題もありますしね。まぁ、どう考えてもそれに依存して生活しているので何も言う立場にはないんですけれど、それを描写する必要性があるかないか、ってのは議論されるんだと思います。俺はどんどん描写していいと思いますねぇ。だってそれは現実なんだから……。その現実なしに生きていく事はできないんだから……。