ワールドカップに見る自分たちのスタイルを貫くことの難しさ

「自分たちのサッカーができなかった」
「自分たちのサッカーを貫くべきだった」


それじゃ何の解決にもならないと俺は思います。


今回のワールドカップもおもしろいです。結果はともかく広い意味での番狂わせ、実力接近しているからわずかな差で勝負が決まると思いきや大差がついてしまったりとか、があったり、強豪といわれていたチームが早々と予選敗退をしてみたり、ワールドカップは何が起こるかわからないんだなぁと改めて思いました。
日本代表にはもちろんがんばってもらいたいし勝ち進んで欲しいですが、この戦いで勝ち進むには実力はもちろん運やメンタルが大きく影響するので、確実に勝てるなんてことはほとんど無いわけです。出場国で言うと一番確実性があるのはドイツでしょうね。それでもやってみないとわからないんですけれどね。


自分たちはもちろん必死で勝ちに行きますが、相手も当然必死なんです。そしてこの大会に出てるということは、すべてのチームの実力は同等あるいはそれ以上と思っていた方がいい。日本に関していえばいわゆる「格下」と言ってもいい出場国は一つもないと思っていた方がいい。逆に格下と思われることはあるでしょう。
そして相手は少なくともグループリーグ通過までは格下の相手に対しても全力で向かってきます。全力で向かわないと勝てないし全力で向かっても負けることもあるからです。相手の良さを消して自分たちの良さをできるだけだそうと腐心するでしょう。
そういう前提で考えると、自分たちのサッカーができない、自分たちのサッカーができなくても勝てるようにならなければいけないと思うんです。そしてそれができるチームはたぶんほとんどありません。あのスペインですらオランダにあんな風にされてしまって……。


どちらを目指すべきなんでしょうかね?相手がどう出るかにかかわらず自分たちのサッカーができる力を身につける方向か、自分たちのサッカーができなくても結果を残せるように強化する方向か。きっと正解はないし、たとえそれが正解でも結果は失敗と見なされることだってあるんだろうなと思います。