全く違うビジネスモデルの東横インとAPA 勝つのはどっちだ?

それとも両方勝者になるのかはたまた両方敗者になるのか?


俺が仕事にしてるシステム開発屋って基本は東京での仕事が十分にあるので出張してなにかするってことは少ないのですが、前に書いていたように札幌への毎週行ったり来たりを経験してずいぶんと出張慣れをしてしまいました。
今の仕事は東京だけれど未明入りの勤務パターンがあってそういうときは前泊させてもらってます。会社の好意というよりも遠いところに住む俺の場合はタクシー代より安いから、かつ徹夜勤務は今のご時世いろいろまずいからっていうことだと理解しています。
東京のホテルを押さえるという今まで経験がなかったことをしていますが基本は札幌の時と同じで、許容範囲の値段で空いているところを見つけたら多少条件が悪くても押さえる、その後もっと条件がいいところが見つかれば乗り換えるという流れになります。報道などでも東京のホテル不足が言われていますが本当に厳しいです。なかなか取れません。なので俺がやってるような仮押さえをする人が増えてますます逼迫するという悪循環が起きているのかもしれません。個人レベルでの仮押さえじゃなくて、旅行代理店や会社レベルでの仮押さえもやってるんだろうなと思います。そうでないと宿泊場所を確保できないんじゃないかと思います。


さて、ビジネスホテルは大手から1件ものまでいろいろありますが、今の大手と言うと東横インとAPAを思い浮かべる人も多いでしょう。両方とも業容を拡大中でリーズナブルなお値段で部屋を提供してくれるチェーンというイメージがありますが、実際には全然違います。
東京都内での実情としては、東横インはあくまでもビジネス客をメインに据えて、外国人観光客などにも対応できる体制を取っているように見えます。対するAPAはビジネスホテルとしてはプレミアム感があるブランドイメージを築こうとしているのではないかと思います。
なぜそう思うのか?それは両者の予約料金システムが対照的だからです。


東横インは思い切ったことをしています。立地シーズン曜日大型連休などに関わらず全国一律に近い料金設定をしています。対するAPAは航空機チケットの予約システムをさらに高度化させたような一種の入札システムに近い料金付けになっています。宿不足が叫ばれる昨今ではほぼ同じ立地にあるその両者で倍近い料金差が発生しています。両者とも今までの値段付けとは違うことをやっていますが方向性は全然違います。
そしてもう一つ。東横インは当日キャンセル無料を公式にうたっています。実際に出張とかで使ってみるとわかりますが、当日予約をしなきゃならないことはもちろんありますが、当日キャンセルをしなきゃならないケースも多々あります。それをうたっていないホテルでも実際には対応してくれることはありますが、公式にうたっているかどうかというのは安心感に差が出ます。ちなみにAPAは前日までのキャンセルは無料です。
部屋の状況やらサービスやらホテルを選択するにはほかの要因もたくさんあって、俺も札幌では別のホテルを定宿としていましたが(東京とは違って価格差がほとんどなかったため。東京でそのホテルをとろうとしたらめんたま飛び出ました)、予約とキャンセルのしやすさ、何も考えずボタンが押せる料金設定という面では東横インの方がビジネス用途としては利用しやすいと俺は思っています。


しかし、一利用者の思惑と現実とは乖離するのもまた現実の面白く切ないところ。東京オリンピック騒ぎが終わった後、勝者はいったいどちらになるのか?興味は尽きません。