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前回は個人情報を登録する側から見たデータ削除することの問題に
ついて書きましたが、今回はデータを管理する側から見た削除の話
です。


前回取り上げた悪意を持った登録を抑止するためにデータ削除を行
わないというのは、データを管理する側からすると抵抗が有る運用
かもしれません。
「お客様が削除しろと言っている以上はデータを削除しておけば義
務は果たせる。それによって起こるトラブルには責任を持てない。」
全く持ってもっともではあるんですが、その場合迷惑をしているお
客様はいったいどこに救済を求めればいいのでしょうか?
法的にはデータを管理している側には責任は発生しないのでしょう
が・・・


さて、ちょっと話題を変えて、古くなったデータの削除についてで
す。
たとえば10年前に一度登録されてそれ以来まったくアクセスした
形跡のないデータがあったとします。昔の言葉で言うと「ディスク
の肥やし」になっている状態です。
そのデータについて削除するのは是か非か。


私の考えは「どっちでもいーんじゃない」です。古いデータといえ
どもお客様が登録した以上勝手に削除できないという考え方もある
し、もうアクセスしてくる可能性はほとんどないから削除しちゃっ
てもOKという考え方もあるし、それぞれ正しいと思います。
ただ、現実社会において、ずっと疎遠にしていた店に久しぶりに行
って顔覚えててもらえるとうれしいってのもあるんで、消さない方
がより望ましいのかなと思います。




おっと、お客様からの依頼によって削除する場合の話が途中でした。
別の視点からみてみますね。
個人情報施行以降、難しくなったとはいえ有る程度のお金をかけれ
ば個人情報を集めることはそれほど大変ではないと言う話を1回目
に書きました。


ところがお金をかけても集めることができないデータがあります。
それは「私はあなたからのアクセスを希望していない」というデー
タです。
これは裏社会を探し回っても絶対入手することはできません。自分
で収集するしかないのです。
削除を希望するお客様というのはその層の一部を構成しています。
管理する側の論理で考えると削除するのは非常にもったいない話で
す。


もうバレバレですが(笑)結論は来週。